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2006年9月 9日 (土)

サロンコンサート

Dscf1156

同じマンションに住む、次女のピアノの先生は、同世代で同郷である。そして子供達や地域の人たちに本物の音楽やその楽しさに接する機会を工夫する人である。
その人が伴奏とプロデュースを手がける無料のサロンコンサートを催すことになり、次女が聴きに行きたいというので二人で出かけた。場所は我が家から徒歩20分程の中学校に併設された地域のコミュニティハウスだ。この中学校は、開校してまもないが、新設された時は地域に見学会として解放されたり、何より校長が楽天の元副社長という民間出身で全国最年少の32歳ということで話題になったし、今でも注目の的である。ということで、多目的室一つと、サロン、中庭と小さいながらもニュータウンの新住民がユニークな活動をいくつも展開している。今日は、そんな活動の一つとして ソプラノとテノールによるミュージカルの調べという1時間少しのミニコンサートだった。写真のような、いわゆる教室にアップライトピアノという会場だったが、プロの音量と表現力は プログラムの紙をふるわせほどの迫力とため息程の繊細さまでを十分に楽しませてもらった。そして30度超えるむせ返るような猛暑の中、わざわざ歩いて聴きにくる地域の人々は音楽を楽しむことにポジティブだ。温かい拍手とともに、アンコーールで老若男女の聴衆50人余全員が合唱したエーデルワイスは、みんが大きな声で歌う姿が 出演者も主催者も驚くほどちょっと感動的だった。概して、大きな会場でのプロの演奏家のコンサートより、アマチュアのひたむきな演奏や音楽に感動することも多いのだが、このように、手作りで小さな地域のコンサートも、聴き手の姿勢次第でこんなにも温かな雰囲気が生まれるのであれば、それも素晴らしいことだと実感したひとときだった。私の住む横浜市は地域ごとのコミュニティハウス地区センターにはじまり、芸術振興財団管轄の文化活動拠点が身近に数多く点在している。まさにプロデュースの力と住民の活動意欲の出会いなのかもしれない。

今日の朝日新聞の夕刊、文化芸能欄のプロデューサーズというコーナーが、まさにそんなクラッシク音楽ファン拡大を目指す人の紹介だった。「のだめ」と「都響」の交流を仕掛けた張本人だ。お客さんと音楽家、そしてその間をとりもってビジネスとして成立させる事業主、それぞれが円滑なコミュニケーションをとることで、より充実した企画や、さらに新しい発展的な可能性が広がる。アーティスト主体ではなく、聴衆が何を求めているかを感じ取り、それに応える企画を提案する。そんなあたり前のことが、クラシック音楽の世界でも我々と同世代やそれより下の世代が,具体的に動きはじめていることを最近感じる。そう、7月23日付の日記にも書いた、東京文化会館の音楽監督大友直人氏のアイデアによる「上野の森文化探検」もその一つだ。10月には横浜みなとみらいホールで、ジャズのエデュケーショナルプログラムが開かれるというチラシを子供が学校から持ち帰ってきた。これはオトナだって楽しそうだ。こういうチャンスは、もっと広報してほしいし、我々も情報を入手しやすいメジャーなイベントばかりでなく、億劫がらずにもっと身近な工夫されたアートイベントに参加して行くと、それぞれに豊かな時間を過ごせそうだ。

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