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2008年3月19日 (水)

歌の力

Dscf0373

今日は 午前中に半休をいただいて次女の卒業式に出席してきた。
正式には平成十九年度 第12回卒業証書授与式。 
創立12年目の12回目の卒業生だ。

ちょっとひんやりする会場(体育館)に座って待つ。
「1組 入場!」の掛け声とともに、会場にワーグナーの歌劇「ニュールンベルグのマイスタージンガー」前奏曲が勇壮に流れる。先生を先頭に子供達が晴れやかな顔をして一人一人入場してくる。音楽はもちろんCD。そして2組の時はビバルディの「四季」から、3組はまた高らかなファンファーレが響く。ワーグナーの歌劇「タンホイザー」から第二幕第四場の大行進曲だ。娘に後から聞いたところ、それぞれの担任の先生が自分の好みで選曲したのだそうだ。ちなみに2組は女性の担任、1組と3組は男性でした。 

こども達の表情は、多くは誇らしげでニコニコ、ちょっと緊張気味。
服装はほとんどが白いシャツにブレザー、女の子はそれにスカート、男の子で詰襟制服はたった一人だった。

君が代、横浜市歌、校歌と続く。
校歌はZARDのヒット曲で有名な織田哲郎の作曲だ。
小学校のすぐ近くに住んでいて、娘さんが通っていた縁で作曲してくれたそうだ。
非常に親しみやすく美しいメロディラインと、「優しい心」「思いやりのある心」「気高いここ心」をあらわした歌詞とともに「光と風に包まれて」というテーマの校歌は、何度聞いても素晴らしい、自慢の校歌だと思う。名曲です!
長女の入学式からもう何十回も聴いて来たので、そらで歌える。
ここでもう、うるうるきてしまう。

一人一人、名前を呼ばれ、壇上に上がり、卒業証書をいただく。
昔から何も変わらぬ、卒業式の本来の目的だ。
ここでパフォーマンする輩もおらず、滞り無く終わる。
長女の時は、受け取る表情を校長の後ろからカメラマンが撮影していたのだが、
なんと、後日、全て失敗しました(露出不足)ということで、後から500円が返却された。お金の問題じゃないと思うのだが。信用を失墜した出入り禁止ですね、その業者は。
式が整然と執り行われるよう、最初に拍手は児童の入退場の時のみ、
撮影は後方の席から座ったままと指示されているので、
運動会と違ってその写真の価値は大きいのです。
今年は、舞台上手の客席から見えないところに三脚を立て、ストロボをたいていた。
4年前の失敗を教訓にしているのか、違う業者なのかはわからない。

そしえ祝辞は校長、教育委員会の指導主事とPTAの会長さんの3人。
校長先生は元マラソンランナー有森裕子さんの「よろこびを力に」という言葉を贈る言葉としてのお話。校長先生のお人柄やお話の上手さがその学校の雰囲気を決定づけると、私は長女、次女の10年間、3人の校長先生を通じて実感した。失礼ながら、丁寧な語り口ながら、今の校長先生のお話は上手くない。冒頭で、いきなり有森さんはバルセロナオリンピックの女子マラソンで2位となり”銅メダル”を取りました、と平気で間違えてしまった時には、思わず妻と顔を見合わせてしまった。
教育委員会の方の挨拶は、まさに表面的なお役所仕事のような内容で、全然心に響く言葉がない。一斉に卒業式が行われているのだから、あなたはこの学校、という感じで派遣されて来たのだろうから、いたしかたないが。
PTA会長は、ご自身の子供が卒業されるのに来賓席でそれを迎え、さらに話の内容は子供目線の言葉とやさしい普通のスピードと語り口で保護者にも子供達にも一番心に響いた。
子供達が卒業できたのは、学校関係者、PTA、地域の方々の「おかげさま」ということもよく伝わったと思う。さすがであった。

そして、3月に入ってずっと練習をして来た卒業生と在校生のおわかれの言葉。
ひとりひとりが1年生から6年生までの出来事を呼びかけ、結びに全員で唱和する。
小さい規模の学校だからこそ一人一人の言葉が響きます。

卒業生と在校生のことばの間には歌が歌われます。
今の卒業式では「仰げば尊し」も「蛍の光」も歌われない。
感謝や惜別を表現した曲よりも、未来や希望をテーマにした曲を歌うことが、まさに時代を反映しているなあと思う。

歌われたのは以下の3曲。

 

「この星に生まれて」 NHK「生きもの地球紀行」のエンディングテーマ
「夢の世界を」小中学校の合唱コンクールや音楽会等で結構頻繁に歌われている曲だそうです。
「この地球のどこかで」最近の卒業式で定番になりつつある曲だそうです。

5年生と6年生によるとても澄んだ声の合唱が、体育館いっぱいに響き渡り、
感動の波がどんどん広がっていくのが体に伝ってくる。
前列の母親はもちろん、隣の父親も、前の父親も ハンカチを出して涙を拭いていた。

そして最後に、5年生全員がリコーダーでエルガーの威風堂々をユニゾンで延々と演奏する中、6年生が一人一人、退場していった。

非常にシンプルで端正な卒業式だった。
長女の時は、退場時には女の子がたくさん泣いていたり、男の子も目を真っ赤にしていたものだが、今年は誰も泣いていなかったのが、逆に印象的だった。

椅子の片付けが始まり、集合の記念写真を撮る、という前に、会場を後にした。
校門を一人で出る時に,二人の娘が10年間お世話になったこの小学校の門をもうくぐることもないかと思うと、さすがにちょっと寂しい気持ちと感慨深い思いがわき上がって来た。

駅に着くと、同じように小学校の卒業式に出席し、午後から仕事に向うサラリーマンがいた。
ホームで携帯で「今、卒業式が終わりまして、これから向いますから」と大きな声で話をしていたから解ったんですが。
思わず、あなたもですか、 とちょっと心の中でつぶやいた。

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