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2008年3月30日 (日)

グリーンライン

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本日始発から一般の乗客も乗れる通常運行が開始されたのが
横浜市営地下鉄4号線 グリーンラインだ。
この地に10年前に引っ越して来たのは、長女がt中学生になる頃の6年後には地下鉄の新線が開通する、という予想をしていたのだが、そこから4年遅れた。
着工以来順調に進捗していた工事に、3年遅れて高校になる時には、と期待していたが、日吉の手前の土地収用手続きなどが手間取ったようで、さらに1年遅れた。
そうはいっても無事開通したことは何よりだ。
今日は,一日乗車券を購入して、端から端まで乗ってみた。
この日付入り一日乗車券も記念になる。
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日吉駅は、満員の電車が到着するたびにコンコースに人が溢れるような状態だった。
ホームから1階上がった地下鉄の駅の改札の正面が東急東横線の改札口なので、乗り換えはものすごくスムーズ。迷うことも無いし、東急のホームへはもう1階上がるだけなので、非常に短時間で乗り換えが可能だ。
あざみ野で地下鉄からの乗り換えは、地下3階のホームから地下1階の改札に上がり、さらに東急田園都市線まで1階の改札から2階のホームまで、4階分の階段を駆け上がることになる。それに比べると、上下も平行にも半分以下の移動距離だ。

Dscf0561 日吉駅前ではなんと「チンドン屋」が笛太鼓を鳴らしていた。戦前から西側は東急が開発した住宅街、東側は同じく東急が誘致した慶応を中心に開発が進んだ古い街だ。田園調布の用に放射線上に延びた街路は狭く、車では近づき難いが、静かな住宅街を控えながら学生街でもあるので、今でもちょっとラビリンスな活気がある。


Dscf0558_2 一方の端の中山は、明治時代に我が国の最大の輸出品であった生糸を、生産地(長野・山梨・群馬)から直接横浜港に運ぶために、いわゆるシルクロードとして建設された横浜線の中間駅である。緑区役所もあるので、この地域の中心としてここも戦前からの古い雑然とした商店街が今も賑わっているようだ。南口駅前ののロータリーではミニコンサート、駅に通じる道路はどれも歩行者天国になっていて、屋台はどれも満員御礼状態の賑わいだった。

さて、難産なりにも 最新の鉄道建設、運営のノウハウもあると思い、いろいろ観察をしてみた。
線路1キロメートルあたり187億円。2300億円を超える累積赤字を抱える交通局にとってこれは高いのか安いのか。なんと、今のところ日本ではもっとも安価な地下鉄なのだそうだ。工事費が少なくてすんだのは新技術・新工法を採用、現場の状況に応じて工事方法を見直すなど、徹底したコスト削減に努めた結果とアナウンスされている。グリーラインの車両は大江戸線と同じリニアモーター駆動型の小型車両だ。地下鉄史上最も起伏のある路線だそうで、最大1000分の58(1000メートルで58メートル登る)というジェットコースター並みの急勾配を登るための対応と、トンネル断面積を小さくすること、駅も浅いところに作ることができるなどで工事費の大幅な節約を図ったという訳だ。
横浜市交通局の案内にも
「明るく見通しの良いコンコースや車いすの方でも利用しやすい幅の広い改札、 お客様休憩スペースの設置といった、利用するどなたもが安心・安全を実感できるユニバーサルデザインを心がけました。
また、自然光を取り入れるための工夫や壁面の緑化といった、エネルギー環境を大切に考えた工夫も凝らした、人にも地球にも優しい駅です。
各駅には、日本伝統の色を配した「ステーションカラー」を、市内鉄道で初めて導入しています。 」 とある。

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電車が駅に近づいてくると、ホームに面した壁にある二本のラインのイルミネーショが進行方向に流れるように点滅する。おそらく主に聴覚障害者に配慮した工夫だと思う。ホームのどこにいても、電車の到着が視覚的にわかる仕組みだ。健常者であれば駅のアナウンスやゴ〜〜という音、トンネルから押し出されてくる風で,電車が来ることは感じられる。視覚的には、「電車がきます」という案内表示はホームの2カ所くらいにしかないので、壁の端から端までを利用したサインというのは地下鉄ならではのアイデアだと思う。
もうひとつの役割は、全10駅に配色されたステーションカラーが窓から見えて、今どこの駅か判断しやすい配慮、ということもあるのだろう。

Dscf0563 実は、難点がひとつ。
経費削減と安全対策のため、全ての駅にホームドアが設置されていて、その高さを考慮した乗降客が見えやすい位置に照光式の看板があるのだが、広告としては見えやすくとも、電車の窓から停車中の駅の表示が見えないのである。見えるのは次の駅の表示だけ。(左画像参照)ホーム側は、ホームドアの格納部に表示があるので窓からよく見える。扉の両側にインフォメーションモニターがあり、そこにも駅名や走行中は所要時間などが表示されとても便利なのだが、今日の様に通路に人がぎっしりといると反対側の窓の外は見えないし、モニターも着席していると見え難かった。改善が必要かも。

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地上から改札、ホームへの導線は、かなり工夫、配慮があるように思った。

もともとニュータウン内はユニバーサルデザインに配慮された都市計画がされているので、広い道幅や歩行者専用道を利用すれば、駅やバス停まで段差無しでたどり着けるし、比較的新しい建築物がほとんどなので、戸口から電車まで段差無しが実現している。これは高齢者や車椅子利用者だけでなく、平均年齢が若い都筑区にとても多いベビーカーを押しながら移動する若いママさん達にとっても大変な好都合なのである。実はニュータウン内を運行している路線バスはすべてノンステップバスで、車椅子やベビーカーを固定する座席が確保されているタイプだ。実際にそういう場面に遭遇することもよくあって、運転手さんの手際もよく、また利用者も慣れている。住民がこの様な環境を知っていて引っ越してくることと、さらに住民や自治体、交通機関それぞれの意識が高まっていくという好循環なのかもしれない。今日驚いたのは、ホームと電車の段差と隙間がほとんどないこと。実際に車椅子の方が利用する場面に数度出会ったし、ニュータウンに多いベビーカーのまま電車に乗り込んでくる人にとってもこれはかなり便利そうだ。非常に些細なことの様で、足の運びに不自由な方、高齢者はもちろん、一般健常者にとっても非常に安心感がある仕様だ。

また、「横浜市営地下鉄は、全てが優先席です」がモットーで有名だが、なかなか現実は厳しいらしく、モラルやマナーの浸透のために、とうとうこのグリーンラインには平日の昼間、スマイルマナー向上委員というボランティアが車内に配備されて、利用客に席を譲ってくれるよう声をかけるのだそうだ。しばらくは乗客とのトラブルを避けるために、同時に警備員も付くところがちょっと哀しい。

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サイン計画は,多分 既存のブルーラインと同じ、GKグラフィックさんのお仕事と推察する。

実は、横浜市営地下鉄(現ブルーライン)のサイン計画は有名だ。1970年代に粟津潔氏によるブルーとイエローの鮮やかなコントラストのカラーアイデンティティと、現札幌市立大学長の原田先生がGKインダストリアルデザイン勤務時代に手がけたサイン計画は今でも新鮮だ。

ブルーライン少しずつ改良されているyぷで、今では日本語は新ゴ、英文はフルティガー、これにちょっと他の書体とはバランスの悪い韓国語の細い書体が付記されている。
乗車系はグリーン、降車系はイエローというのは定番なんだけど、もともとの路線カラーがグリーンなので、ちょっと紛らわしい反面、馴染んでいて自然でもあったりする。
これから少しずつ、改良されていくのでしょう。

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Dscf0547_2 建築的には、エスカレーターには見る方向によって透明だったり、すりガラス状に見えなくなったりというガラスフィルムが貼られていたり、ホームの駆け込み乗車防止のパーティション壁に網入りではない耐熱ガラスが使われていたり、という素材系が気になった。
もう少し、詳しく観察してみたいと思う。



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北山田に戻って来た時には、小雨が降り出していた。
桜の下で 朝から花見をしていた人たちも、花冷えにそろそろ退却の様子だった。

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