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2008年6月 1日 (日)

振ってみまSHOW

Dscf1124

「題名のない音楽会」
小学校の時から見ていた記憶があるから多分もう40年以上の長寿番組なのだろう。
それも出光が「会社が潰れるまで」ということで単独スポンサーで提供していること、そもそもクラシック音楽の番組ということでもテレビ史上歴史的な意味がある番組であることは間違いがないと思う。
一時、黛敏郎氏が軍歌や憲法、天皇などかなり思想的な色合いの濃い内容を放送した時は、さすがに距離を置いてしまった覚えもある。そうはいっても,音楽を様々な角度から楽しむという一貫した姿勢は、本当に見事な企画だと思う。
4月から司会に指揮者の佐渡裕氏を迎え、装いも新たにスタートした今シーズンは、毎週日曜の朝9時が楽しみなのである。つい、会場観覧希望の往復はがきまで出してしまったが、相当の大人気による高倍率のようで、あえなく落選続きである。

さて今日の放送は、昨年から始まった人気企画「振ってみまSHOW」の第3回目の後半だった。
素人目には指揮者なんて「楽器はできないけど、あれくらいだったら俺にもできそう」とかすぐ勘違いしちゃいそうだし、いつかは社長に!と同じくらい「いつかは指揮を!」という夢は征服欲の権化としてわかりやすい存在なんでしょう。
しかし、です。
この番組に登場する夢を叶えたい人たちは、そんな私利私欲など微塵もなく、本当にクラシック音楽を楽しみたい人たちばかりなんですね。確かに受け狙いはあるだろうし、テレビ的な面白さへの打算はあるにしても、自分自身を上辺でカッコよく見せようとかいうところが感じられなくて、本当に一生懸命に自分なりの表現やイメージで音楽に真摯に向き合っているところが、あまりにもくそ真面目だ。それがかえって滑稽なんだけど、もう笑いながらも涙が出てしまう程感動してしまう。一方で素人が指揮を振ると、プロと何が違うのかがよく解る好企画だとも思う。実際にどれくらい違うものなのかがよく解る好例だったのがゲスト審査員だったジャーナリストの鳥越俊太郎氏が指揮をしたモーツァルトのシンフォニーだった。棒を降ろさないとオケから音が出てこないのだが、CDで指揮のマネをしていると、どんどんオケが自分を引っ張っていってくれていることと自分が音楽を作っているような錯覚に陥っていることに気付かない。だから生のオケで指揮をすると音が出るまで棒を降ろすのを待ってしまうため、どんどんスピードが遅くなり・・、と言う現象になる。シティフィルも忠実と言うか、意地悪と言うか・・・。

今回の参加者の選曲がこれまた渋い。
司会者の佐戸さんに「マニアックやなあ」と言わしめた伊福部昭(ゴジラの曲で有名)の「シンフォニア・タプカーラ第3楽章」はじめ、展覧会の絵からバーバヤーガ、ブラームスも交響曲2番の4楽章、4番の4楽章 チャイコの4番の1楽章のフィナーレなど、一度演奏した経験のある人なら、ここからかよ! おしいいなあ、というくらい渋い渋い・・・。
素人指揮者ながら、その人のやりたいことや人柄を感じ取り、それぞれに表情や動きをきちんとつけていくプロとしてのオーケストラも見事で面白かった。1分間が終わり銅鑼が鳴った後や司会者からインタビューを受けている間にちょっとだけ写っている奏者の表情から、オーケストラの奏者としても気持ちまで伝わってくるようだった。

今回優勝したのは75歳の方。結局 音楽はテクニックも大事だけど、そのひとの人柄、人生なのね、と言うのが結論のようで・・・。

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