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2009年2月16日 (月)

岩井俊雄の特別授業

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「岩井俊雄」氏と言えば、 我々の世代はフジテレビの 「ウゴウゴルーガ」のCG、キャラクターデザインがまず頭に浮かぶのではないだろうか。何せ斬新で衝撃的だった。

最近ではヤマハから発売された電子楽器「TENORI-ON」の作者として有名。

身近では東急電鉄のマナー広告シリーズ「どっちがへん?」で楽しませてもらっている。

今は第7弾「大きな荷物」編が掲出されている。

昨夜、その岩井俊雄さんが、ご自身の娘さんが通う三鷹の小学校での
「メディアアーティストとしての集大成だ!」と意気込む授業の様子がドキュメンタリーとして放映された。

NHK教育テレビ ETV特集 2月15日(日) 22:00〜23:30

「目覚めよ身体,感覚の宇宙 〜メディアアーティスト岩井俊雄の特別授業」  

kamihira_blogの「今夜のETVは必見!」というエントリーで知って、N饗アワーのあと引き続き教育テレビを見続けた。チャイコの悲愴の演奏に「感情移入が足りん」などとブツブツ言っていたと親父が、今度は画面に食い入るように見ている。そんな私に釣られて、結局途中から家族全員が次はどうなるんだろう、 なるほどお、と大いに盛り上がって覗きこんでいた。

特に岩井さんのパラパラアニメコレクションが次々と披露されるたびに子供達はすご〜〜いと歓声を上げる。

番組の内容は、「物作りからデジタルへの架け橋」をテーマにしたオリジナルアートを作る授業の様子を追ったドキュメンタリーだ。岩井さんが学校の中に在る道具を使いながら、できる限りハイテク機材には頼らずよりシンプルにすることで原理や仕組みが子供達にも理解しやすく、かつ創造性が引き出せるよう、そして小学校1年生から6年生までそれぞれに応じた異なる内容の授業を組み立て、そして実際の子供達の生き生きとした表情、楽しい作品が生み出される瞬間、そこで得た子供達の経験、大人の教訓が描かれている。

子供たちが興味を持つ、飽きずに面白がる、すぐに出来ちゃったり、逆に難しすぎないように ワークショップを組み立てていくプロセスでは、職員会議でのプレゼンで苦労する様子から 支える家族への弱音、本音までが映し出されていて 「メディアアーティスト岩井俊雄」の素顔、人となりまで垣間見ることが出来たのがよかった。

汗だくで奮闘する授業風景に自主企画としての並々ならぬ思い入れを感じたが、そのすべてが終わった後、 仲良くなった子供たちと校庭で鬼ごっこして足が付いていかず派手に転んだ様は なんともカッコ悪いけど、ジーンとくるほど充実感に溢れていたとても良かったです。 自分が楽しければ子供たちも楽しいの精神だ。

ちょっとショックだった場面は、 一年生の担任の先生事前打ち合わせの際、岩井さんからの提案に対し、それは難しいといった理由。
「最近の子は絵を自由に描かないんです」と言ってたこと。
「私たちの時代は、自由に描いていいっていうと「わ〜〜っ」て言う感じでしたけど、 今は親御さんの意識が、お絵描きは楽しむことじゃなくて習いごとであって、子供達も上手にやって点数をもらうように出来るけど自由には描いたりしない、と・・・。

答えをすぐ求める、自分で考えようとしない、
というのは何も子供の世界だけじゃなくて、会社の中でも多くの従業員がそうなっていると感じることも多い今日この頃なので、驚きはしない。しかし 、そういう大人の影響を子供たちがもろに受けてしまっていることがショックだった。

でも全然心配することなく、最初は戸惑っていたもののみんな楽しそうに描いていた。
先生も親の要望に応えなきゃって大人が勝手に枠にはめているんじゃないかな。
楽しいと思うことをきちんと伝えてあげれば、ちゃんと自分で考えて表現したりするんだなあと再発見。

メディア芸術祭でも「佐藤雅彦氏」のところだけ群を抜いていたと思ったが、岩井氏も凄い。「子どもたちのいまと未来を考えてもらうきっかけとして広めたい」という思いをこのような企画として自らの行動力で実行し、地元の小学校と言う地域社会から、ブログでの発信、テレビ番組としてしての全国放映、自身の講演での番宣という積極的な発信に昇華させてしまうところが。

最後の子供たちのメッセージ「今までで一番うまく絵がかけました」「リベットくんをお母さんの誕生日に作ってあげようと思います」などなど、「課外授業 ようこそ先輩」で培ったノウハウをたっぷりつぎ込んだ テレビマンユニオンらしい、地に足の付いた感動をじんわり伝える番組の作り方はさすがだと思った。

NHK教育 ETV特集のコピーは
「考えるヒントを提供する「心の図書館」です」だ。
的を得ている。

見逃した方、再放送は必見ですよ。

多分1ヶ月くらい先です。

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