XD eXhibition 09
夕方、AXISギャラリーへ。
慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科 エクス・デザイン(XD)プログラムの
初めての成果発表と2日間のシンポジウムプログラム
参加者:岩竹徹(コンピュータミュージック)、筧 康明 (インタラクティブメ ディア)、加藤 文俊(コミュニケーション論)、坂井 直樹 (プロダクトデザイン)、田中 浩也 (メディアインスタレーション)、中西 泰人(ヒューマンインターフェイス)、藤田 修平(映像製作)、山中 俊治(インダストリアルデザイン)、脇田 玲(情報デザイン)
今日、情報デザインとフィジカルな製品デザインの垣根は取り払われ、
デザインの対象はモノのかたちや質感に留まらず、音や光、手触り、動き、
インタラクションなど幅広い要素を統合的に扱うことが重要になってきています。
その一方で、新しい価値創成の鍵は、やはり個々の作り手のもとに育まれた感覚、才能、創造性にあるとも言えます。
このような「幅広い視野のネットワーク・デザイン」と
「価値創出のためのパーソナル・デザイン」を
同時に進める21世紀型デザイナーの育成人材を目指し、
2008年4月より慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)
に新たな大学院プログラム、XDが始動しました。本プログラムは、以下の3つの理念(X)に基づいて活動が展開されています。
1. eXperiment 実験的デザイン
プロトタイプの製作を中心として、ひととモノの新しい関係を探る。
生み出されつつある未来の価値を、作り手が実験検証しながら磨いていく。
ユーザビリティテストを繰り返すことにより、
高いレベルのユニバーサルデザインを実現する。2. eXperience 体験をデザインする
人がモノや環境に対し、最初の出会いから入手、使用、メンテナンス、
廃棄までのすべてをデザインする。
視聴覚だけでなく、あらゆる身体感覚をデザインのターゲットとする。
人と物、自然と人工物の長期にわたる共存を考える。3. Crossing 価値観と知識の交流
異文化の混合、地域間の連結、芸術とテクノロジーの出会い、
異業種のコラボレーションなど様々な領域間の出会いに
新しいデザインを求める。幅広い学問領域にふれる機会を提供し、人材交流を活発化させる。本展では、上記の3つの理念を踏まえ、未来のものづくり拠点形成に向けた
FXD(Factory of X Design)構想を提案し、
また本プログラムに関わる教員や学生によるプロダクトデザインやインタフェース等に関する研究成果を展示します。
という大変興味深い活動なので この目で確かめてきた。
会場の入り口で坂井直樹さんがいきなり「や〜、よく来てくれましたね」と自ら smart cane という床に無数のインターラクティブ・アートの輪を描き出す杖を説明してくれた。
会場にはそれぞれの研究室の作品9つが展示されていて、一つ一つ学生さんの説明を聞いて回ってみた。非常にユニークな教授陣の思想がそのまま反映されながら、実装されて体感できる作品群のクオロティの高さはさすがである。
筧康明先生のForce Tileはテーブル型ディスプレイのタンジブルインタフェースなのだが、触覚やつまむなどの行為まで加わっていて面白い。
ちょうど18時からプレス向けの記者発表があったので、このエクス・デザイン(XD)プログラムの概要を知った。続いて山中俊治教授の話は、5月からか21_21で開催される第5回企画展「骨」の紹介だった。これがまた興味深い。楽しみだ。山中さんは今、大学院のこのプログラムの中で陸上競技用の義足のデザインにチャレンジしている話をされた。試行錯誤中の習作も展示されていたのだが、いつかとても美しくデザインされた義足を使用した選手がオリンピックで金メダルをとる夢を語っていた。機能と造形との魅力、そして使用している状況、その結果までトータルでデザインしたいんだ、という意志が静かな口調とスケッチから伝わってきた。
昨年より動き出した新たな大学院プログラム。
今後に注目していきたい。
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