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2009年5月 6日 (水)

テレビでの伝説的ロックの名演

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GW中に見た音楽番組の名演 2題

5月3日 9時から放映された「題名のない音楽会」

5月3日から有楽町で開催されていたラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン「熱狂の日」音楽祭2009の今年のテーマ「バッハ」に因んで企画されたのだろう。

圧巻はマーティ・フリードマンのエレキと井上道義氏が指揮し、チェロも含めて全員スタンディングで演奏したオーケストラアンサンブル金沢との競演による「ブランデンブルグ協奏曲第3番の第3楽章」。

バッハはしばしばロックやジャズでもカバーされる程、相性がいい。それは音楽構造が「メロディ」「コード進行」「ベース・ライン」ででほぼ出来ている「若い」音楽だからなのかもしれない。

バロック(Baroque)」という言葉の語源は「歪んだ真珠」を意味するポルトガル語の「Barroco(バロッコ)」を起源としたフランス語だそうだ。だから、17世紀ヨーロッパでバロック音楽が生まれた当時は、それまでの調和と均整の取れた美を追究する芸術に対してはかなり「異端児」だったに違いない。数学的な音の組み合わせだけで神の表現にまで迫るバッハの音楽も、当時は反体制のロックだったということか。

音楽もデザインも文学も表現の世界ではそれまでの調和や均衡を崩すことで「人間」や「自然」の表現に向かうことで進化してきた。それが新しい刺激となり、新たな刺激を求めて複雑化や肥大化して本来の人との関係が見えにくくなってしまったりすると、また原点回帰を繰り返す。

そういう本質的な原点と新しい表現がシンプルに組み合わさった時、そしてそれを表現する人が心から楽しんでいる場に多くのオーディエンスが立ち会えると、大きな共感、感動でわき起こり時代が動くのかもしれない。次の脳への大きな報酬を求めて。

司会の佐渡裕氏が「この演奏は番組の歴史に伝説として残るなあ」と言っていたが、日曜の朝から脳が刺激された。

ゲストの茂木健一郎氏が冒頭で「自分が好きな音楽を自分で演奏している時が、最も脳が活性化される」という自説を披露していたが、それも納得である。


5月4日 23時から放映された「桑田圭祐の音楽寅さん」
妻が面白いらしいと噂を聞いてきたので見てみた。

この番組は”日本を代表するミュージシャン桑田佳祐が「後世に伝えていきたい」名曲をフィーチャーし、ロケやコント、ドラマ、ドキュメントなど、さまざまなアプローチで伝えていく新感覚音楽バラエティ。”ということで、8年ぶりに4月から復活したのだそうだ。

今回は”ソラミミ「アヴィロード」『アベーロード』”
妻と二人でぶっとんだ。大笑いどころか、感動ものだった。桑田さん天才です。

企画し、放送したフジテレビが最も天晴と言うべきか。

「タモリ倶楽部」の中の「空耳アワー」では、外国語の歌詞で日本語の発音に聴こえてしまうところを見つけ出して、パロディ映像とともにそのギャップを笑ってしまう、という趣向だ。(上述のマーティもよく空耳アワーに出ていたなあ)。しかし、この番組では、1曲すべて、さらにはアルバム全曲を空耳のパロディで貫き通すという徹底した快挙を実現していたのだ。

ビートルズのアルバム「アビー・ロード」全曲を、オリジナルの英語の発音、イントネーションとよく似た日本語、それも痛烈な政治風刺、社会風刺に意味を置き換えてしまっていた。それを生バンドで桑田圭祐が熱唱し、バンドの演奏も音もオリジナルそっくりに作り込んであって、すごいプロの仕事ぶりなのだ。

タイトルをならべただけでもその面白さ、痛快さが少しは伝わってくると思う。

  1. 公明党BROTHER(Come Together)
   2. さみしい…(Something)
   3. 舛添居ず知らぬ間データ(Maxwell's Silver Hammer)
   4. 親だ〜れ!?(Oh! Darling)
   5. 僕当選さす票田(Octopus's Garden)
   6. iPhone中(I Want You (She's So Heavy))
   7. 爪噛むおじさん(Here Comes The Sun)
   8. 民主党(Because)
   9. 油田は危機を招き(You Never Give Me Your Money)
  10. 国際危惧!!(Sun King)
  11. 民意無視して増した・・・!!(Mean Mr. Mustard)
  12. オレ審判!?(Polythene Pam)
  13. 「死刑」にするも「罰する」も非道!?(She Came In Through The Bathroom Window)
  14. 公然知らんばい(Bye)!?(Golden Slumbers)
  15. 借金(かり)が増え!!(Carry That Weight)
  16. 次年度(The End)

たかが30分のバラエティ番組とは侮れないほど贅沢に作り込まれている。これは伝説的な番組になっちゃうんじゃないか。
たまたま見たので、録画していないのが残念無念。

あちこちのブログで話題になっているし、もちろんYou Tubeにアップされていますから必見です。

どこかで再放送しないかなあ。ビートルズだし、政治的な批判だし、版権とかの関係もあってまあ無理なんだろうなあ。

ロックって固く言うと「従来の社会通念や規範を意に介さないで音楽活動をする」ということ。まさに痛快です。

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