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2009年12月23日 (水)

N響の第九

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今日はNHKホールでN響の第九を家族と一緒に聴いてきた。
指揮はN響初登場、ドイツの重鎮 クルトマズア氏。
ソロは全員日本人で、今が旬でこれからを担う人達。
合唱には常連の国立音大に東京少年少女合唱団が加わるという布陣。

年末 テレビ放映される「N響の第九」は毎年聴いている。
大学4年の時に大町陽一郎氏指揮の市民オケのトラでビオラを弾いたことがあるが、
生の演奏会を聴衆として聴くのはいつ以来だろうか?

年末に家族一緒に第九を聴く、またはN響の定期会員になる、というのが私のいくつかの憧れのひとつだったが、やっと「家族4人で第九を聴く」を実現。
私がN響をNHKホールで聴くのも、多分ロブロフォンマタチッチの超名演(1984年3月)以来だと思う。

家族全員の日程調整で選択肢は狭かったのだが、チケットを探しはじめたのはすでに10月にはいっていた。東京では在京全てのプロオケが首都圏の様々な主要ホールでかなりの回数の第九演奏会を開くが、N響は一番高額かつ1曲のみ、4日間NHKホールのみで公演という高飛車ながらすぐに完売するのが恒例。結局 レベルの高い演奏と期待度から2階席の後方ながらN響の二日目を選択した。

昨日の初日は、NHK-FM生中継(テレビ収録も)がありながら、第3楽章で遅刻した観客を途中入場させたざわつきがおさまらぬままはじめた指揮者、コンマス、木管のテンポが合わず、演奏を止めたらしい。3楽章を頭からやり直しというハプニングがあったそうだ。

そういうこともあったのか(帰宅してから知ったが)、今日は二日目ということもあり、緊張感高く、N響のアンサンブルやドライブはさすがで、スコアが透けて見えるような抑揚やテンポ、構成が明快なベートーヴェンが奏でられ、私はいたくいい演奏だったと思った。
コンマスが、譜面台を蹴倒さんばかりのオーバーアクションだったのは昨日のことがあったからなのだろうか。。。。
第3楽章はテンポが早く、終始明るさに満ちた天上の音楽だったところは好みの分かれるところだろう。
ソリストも4人が突出することなく、バランスもよかった。
ただし、少年少女合唱は、時々聴こえるものの、大人の統制のとれた迫力のある歌声に埋没してしまって、声としての効果は薄かったが、ある意味、視覚的には、人類の歓喜を若い世代が担うという演出は視覚的にもとてもよかったと思う。

鳴り止まぬ拍手に応じて数回のカーテンコールで登場したマズア氏、最後にファーストバイオリンの3プル表の女性奏者の手を取って立たせ、戸惑うその奏者をそのまま袖に連れ帰るというお茶目振りを発揮して幕となった。

演奏が終わってから、家族であそこはああだった、あの奏者はこうだった、あそこはよかった、あれは気に入らない、ティンパイの音はすごく固かったね、チェロ軍団の素晴らしフレージングと低音群の充実振りはすごい、と言いたい放題言いながら 表参道の人波にもまれながらイルミネーションを見学して帰路についたのだった。

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コメント

> poco a pocoさん
 コメントありがとうございます。
 ベートーヴェンの凄さ、第九の壮大なメッセージを再認識しました。
まさに演奏会はチケットを買い、スコアを眺め、そして余韻を反芻するところまでの時空の共有体験ですね。音楽仲間だった妻とは、たまにはやはり演奏会に来たいねと、娘達も水準の高いプロの技術と精神力を五感で実感する面白さに気づいたようでした。

投稿: kojicozy | 2009年12月25日 (金) 00時46分

私は「第九」を生で聴いたことは,学生時代の1回きりかもしれません。演奏は何度かしているのですが。第三楽章のキラキラとした光に満ちた音楽はいいものですね。第四楽章のソリストのバランスがよかったというのは何よりです。
演奏が終わって言いたい放題言いながら帰路につくというのは,「文化」だなぁと思います。こういった会話が成立するには,ある程度の知識や経験といった「教養」が必要です。「生」演奏を聴くという行為はその間の時間と空間を共有するだけでなく,前後の時間も共有します。その楽しみがわかる人が増えるといいなぁと思います。

投稿: poco a poco | 2009年12月24日 (木) 10時23分

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