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2010年1月27日 (水)

医学と芸術展

Dscf7075

医学と芸術展:生命(いのち)と愛の未来を探る
        〜ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト

2009年11月28日(土)〜2010年2月28日(日)
開館時間 10:00−22:00(火曜のみ17:00まで。※入館は閉館時間の30分前まで

森美術館  六本木ヒルズ森タワー 53階
主催:森美術館、ウエルカム財団、読売新聞東京本社

        人間の身体は我々にとって、もっとも身近でまたもっとも未知の世界です。

人間は太古の時代からその身体のメカニズムを探求し、死を克服するためのさまざまな医療技術を開発してきました。また一方で、みずからの姿を、理想の美を表現する場の一つと位置づけ、美しい身体を描くことを続けてきました。より正確な人間表現のために自ら解剖を行ったレオナルド・ダ・ヴィンチは科学と芸術の統合を体現する業績を残した象徴的なクリエーターと言えます。

本展は、「科学(医学)と芸術が出会う場所としての身体」をテーマに、医学・薬学の研究に対し世界最大の助成を行っているウエルカム財団(英国)の協力を得て、そのコレクションから借用する約150点の貴重な医学資料や美術作品に約30点の現代美術や日本の古美術作品を加えて、医学と芸術、科学と美を総合的なヴィジョンの中で捉え、人間の生と死の意味をもう一度問い直そうというユニークな試みです。また、英国ロイヤルコレクション(エリザベス女王陛下所蔵)のダ・ヴィンチ作解剖図3点も公開します。

●サポートスタッフによるギャラリートーク *日本語のみ
森美術館サポートスタッフによるツアーです。展示室内をいっしょに回りながら作品を鑑賞します。

日時:2010年2月27日(土)までの毎週水曜日 19:00 - 20:00、土曜日 14:00 - 15:00
会場:森美術館展示室内(展覧会入口にお集まりください)
定員:各回15名(当日先着順、予約不要)
料金:無料(要展覧会チケット)

先週の水曜日に同僚、友人たちとギャラリートークに参加しながら鑑賞してきた。

医学と芸術、科学と美を大きなビジョンで俯瞰し、人間の生と死・愛の意味をもう一度と問い直そうというキュレートは森美術館ならではスケールだった。

以前参加したツアーは、企画展そのものが人気で鑑賞者も多かったので、集合時間には定員一杯で、他の鑑賞者に解説の声が邪魔にならないよう、無線のイヤフォンが配られた。昨日は、時間になっても我々6人と、その他の方2名、ツアーが始まると後数名が加わる程度でとてもフレンドリーな雰囲気だった。サポーターさんは、普段はアパレル関係のデザインをされている方らしく、これまでに4回もギャラリートークをされてきた方だった。これまでのツアー参加者は、通常の企画展と異なる特徴として医療関係の専門家の方々も多いらしく、芸術的観点からの解説であっても、展示品が医療器具や解剖図であれば、そちらへの質問もあったりして結構大変そうだった。

人によってはかなり嫌悪感や直視できない展示物もある内容だ。
人間の身体は命が宿る物体であり、その生死の境界、美醜、若老から存在そのものを扱うアートや、貴族時代の際物、医療を取り巻く道具からこの企画展の目玉であるダヴィンチの直筆画といずれにせよ普段お目にかからぬ展示作品ばかり。
価値観と表現について鋭く突き刺さるように切り込んでくる。エログロもあれば、風刺もあり、用の美、様式美もあればコンテポラリーも、という具合。
一通り 明快なコンセプトや、一人の作家や時代に焦点を当てた一般的な展覧会とは異なるので、一通り視ただけでは、なかなか全貌もつかめず、わかりにくいのも確か。

ただ、迷信や神秘な現象、不正確な解剖図を盲目的にそれを常識と信じていた長い歴史から、解剖と観察による人体の解剖図を作成し、そこから膨大な科学の知見を蓄積して医療が発展してきた歴史はつい最近であることをあらためて認識する。周辺のテクノロジーとともに先人達のサイエンスの足跡と、生きる 生きているということについて表現というメッセージからあらためていろいろなことを考えさせられる企画展だった。

サポーターさんのギャラリートークの最初は、ピンクのハートがビジュアルモチーフのポスターだった。展示物だけをアレンジしてしまうと多くの方には抵抗感もあるので、ピンクのハートをやや右(心臓のある位置ね)において、「かわいらしさ」を演出して興味を持ってもらおうという仕掛け。

サブタイトルの「ダ・ヴィンチ、応挙、デミアン・ハースト」も客寄せパンダですな。

平日の夜 22時まで夜景とともにゆっくり鑑賞できる夜の美術館として定着し、順調な動員数を誇る森美術館。今回の企画もユニークだが、ちょっと取っ付きにくいも事実。

だからこそ、いろいろパブリックプログラムを活用することがオススメです。

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