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2010年3月12日 (金)

新・ヤマハ銀座ビル

Dscf7503

銀座のヤマハといえば、アマチュアの楽器演奏家であれば、必ず楽譜探しに一度は訪ねたことがあるだろう、音楽のある意味、総本山的な象徴だ。その建物は、帝国ホテル建設のためフランク・ロイド・ライトとともに来日し、その後も日本に残って横浜のエリスマン邸や軽井沢の聖パウロ協会、群馬音楽センターなど、数多くの名建築を残したアントニン・レーモンドの設計だった。が築50年を経て、その名建築も解体され、日建設計による設計で全く新しく先月末に蘇った。

で、ちょっと建築探訪してみた。

特徴は「なんといっても通常のレベルを遥かに超える、非常に高い遮音性能。」「究極の遮音を実現するために用いたのが、「ボックス・イン・ボックス」という構造でした。建物のフレームの上に各部屋が浮いている、いわば浮き床という方 法を用いたもの。しかも床だけではなく、壁面や天井も浮かせています。文字通り箱(建物)の中に箱(各フロア)があるようなものです。」だそうだ。
ホールやスタジオを利用して、その醍醐味は味わえるのだろう。
と思っていたが、それが実感できる場所がありました。
それは階段室です。
階段を上り下りしても、無響、無音でちょっと怖くなる。
踊り場にある2灯のダウンライト以外照明はなく、その踊り場も壁は円弧を描き、壁は全て吸音材が貼ってあり、スッテプも絨毯だから。
旧ヤマハビルの大理石の階段とは大違い。
普通のオフィスビルの階段室は、足音がカンカンカン!なんて響くのが当たり前だが、ここの階段は静寂です。

地下2階のヤマハ銀座スタジオでは3月24日まで “Yamaha Design Masterworks"が開催されている。

入り口を入ってすぐのところにある、昔のポータサウンドサイズのコンセプトモデルが目を引く。鍵盤と同じ素材の白いボディと淵のビーチの材の曲げ木トのコントラストが清潔で、音を紡ぎだすスピーカー部は波紋のような幾何学模様が美しい。説明員の方が「親から子供への「最初のプレゼント」をイメージしましたと。これがヤマハデザインのテクノロジーと人の感性を繋ぐ表現のキーワードだ。

白鍵、黒鍵というキーボードのインタフェースは不偏ながら、アナログからデジタルへと時代の変遷とともに、その最先端のテクノロジーを感性としてのフォルムで表現してきた歴史が俯瞰できる展示になっている。エレクトーンの集大成GX-1(1976)、ヤマハポプコン世代には懐かしいエレピCP-70(1976)、画期的だったシンセDX-7(1983)、MIDIキーボードKX-5(1984)などが実物展示してあって、坂本龍一氏のためのカスタムモデルOperaPiano(1999)が、戦場のメリークリスマスを自動演奏するパフォーマンスに、もうたまりません。
他にコンセプトモデルも数点展示してあって、まさに系譜が読み取れる。

ちょうど 某社デザイン部門長のKさんがいらした。会場には二人だけ。Kさんは音楽に造詣が深くご自宅にも電子ピアノがあるたしく、熱心に質問をされていた。

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