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2010年4月 9日 (金)

科学と幸福と芸術

Dscf7822

ある方から紹介されて読んだ雑誌「科学」(岩波書店)の3月号
特集の「幸福の感じ方・測り方」がとても面白かった。
様々な観点から幸福について語られているが、一貫してい るのは「人と人のつながり」だ。

日本のような協調的幸福感が不均衡、不条理の中に美意識を見出す感性を育み「大人」になっていくというくだりが、これまたシュールで考えさせられた。

特集が目的であったが、後ろの方にあった連載「物理の響き こころの響きー音楽への認知的アプローチ」もツボにはまった。
ヴァイオリンにフレットが「ついていてはいけない」項は、その理由を高校生の理数科レベルで、音楽を学ぶ学生でもわかるよう平易に説明されている。
もやもやしていたのもが溶解するがごとくだ。
「正しい音程」ではなく、「正しい音感」「協和の感覚」によって自分の耳と手指でつくていくもの。日本の音楽家教育ではアンサンブルできない「絶対音感音痴」を製造しているらしい。
「音楽」が「比率の調和」をめぐる一種の科学であり、最高度の叡智として成立しているからこそ、西欧の音楽院の教授は理論と感覚を理解、把握して指導しており、プロのオケは「耳と反射神経の叡智の集団」だと。音楽も人と人の繋がりで創られる。
途中、難解な説明が延々と続くが、知情意のバランスのとれた社会環境と、科学を駆使して実践で新しい世界を創りだして行くことは、音楽でも建築でもデザインでも同じということがわかる。


まず自分では本屋の店頭でも、インターネット書店でも出会わない本だが、一緒に仕事をしたことのある異分野の方から紹介されて、その本が通じる、共感できるということは、多分目指しているところが同じからなんだろう。


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