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2010年4月24日 (土)

本質の表現と共感

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昨夜、今年のHCD-netサロンの第1回目「アドバンスデザインとHCD」に参加してきた。
場所は大崎駅南口からペデストリアンデッキで繋がってい るThinkPark Towerの23階、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの韓国最大のインターネットサービス会社の日本法人 NHN Japan内のカフェだった。関連会社であるネイバージャパン様のご提供とのこと。

私にとって非常に興味深いテーマと講師陣に期待は高まる。

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コンセントの長谷川さんがWebカメラを付けたPowerBookをカフェテーブルの上に置いてUstreamの配信実験をしつつ、iPad からTwitterでつぶやいているし、最前列でTwitterで実況中継している方もいた。

幹事であり、司会の松原さんからの挨拶は「アドバンスデザイン」とはの提示から。

・先行して考え、可視化する
・新鮮な感動を提供し、共感を得る
・ニーズドリブン
・デザイン イン(マーケットインより前)
・未来を創り、提案する
・新しい体験をデザインする
・リアリティ

どれも共感できるキーワードだ。

一人目はセカンドファクトリーの有馬氏と井原氏のお話。
アドバンスデザインとは、IDEAの初期衝動を体験化し、将来的価値の立証をすることで、可能性を確信に変えること、と定義。
将来への確信が製品開発への引き金を引く、というビジネスに立脚した観点。
次世代ooプロトタイプ」というプロジェクトの中から、HCD プロセスを活用した事例紹介はとても具体的だった。が、あくまでソフトウエア開発におけるサービスやバーチャルな体験による価値提供であって、UIの世界の話だ。リアルでないからこそ、テクノロジーとUXを常に対に考えながら、時間と対象、目的のバランスがポイントという話は、開発における組織やマネージメントにまで及んでいた。

二人目はデザイナーというジャンルに収まらない「ロマンを求める発明家」こと 石黒猛さん。
「経験」「本質」「芸術」という3つのキーワードを提示。
人それぞれいろいろな本質があって、それぞれが重なる共有する本質が「共感」であり、その人の専有的な本質が「哲学」と提示。
芸術は「無から有を生む人間活動そのもの」「美からの衝動」であると。
石黒さんの活動領域はデザイン、アート、舞台であり、その重なった部分での作品における経験が共感であるとも。
舞台は人間を暴き出す場=デザインの実験場であるというコトバに、デザインは社会、アートは自身と向き合う場と理解した。
温かさ、笑顔の広がるウイットに富んだ作品は、おだやかでピュアなお人柄そのものだが、その中にブラックな面が見え隠れするのは、
人の本質を考え抜く鋭い視点に裏打ちされているといつも感じる。

三人目はtakram design engineeringの畑中氏。
「デザインとエンジニアリングで寄りよい世界をつくる」というビジョンにおけるアドバンスデザインの定義を「提案の本質を的確に表現していながら、自由な解釈の余地を兼ね備えていること」とし、「関係者をその気にさせ、自由な発想を促すこと」と。
質疑応答では、「人の感度、ごまかしていい部分といけない部分のチューニング」とか「テクノロジーで新しい美を表現する」「引き算の空白、余白で想像させる」という表現に関するアプローチについても語られた。


人間中心設計の場で「芸術」というコトバがでてきたことに、スモールユーザビリティからビッグユーザビリティへと移行したような、ステージの広がり、ステップアップを実感した。

三者三様の事例でありながら、人の本質や五感を考え、体験を提供することでえ共感を呼び、想像力を喚起するという共通点が見えた。
このようなとても楽しくかつ触発される場を企画されたことに感謝。とても共感できた。


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