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2010年5月 4日 (火)

4年振りの再会

Dscf9316

新創記念特別展 第5部
琳派コレクション一挙公開
「国宝燕子花図屏風」

2010年4月24日(土)~5月23日(日)
午前10時〜午後5時
(4月29日〜5月5日は午後7時まで開館)
根津美術館

一般1200円 学生1000円

勤務先の近所ということもあって、毎年ゴールデンウイークを挟んで公開される「国宝燕子花図屏風」に、平日のお昼休みに会いに行っていた。
お〜、前回眺めたことが2006年4月21日のエントリーに書いてある。

門外不出のため、ここ根津美術館でしか見ることができない上、2001年から2005年秋までは修復期間中の4年間もお蔵入りしていた。修復後の2005年10月の特別展示のあとは2006年4〜5月の公開を最後に根津美術館のリニューアルで再び会えない時をす過ごすことになっていた。(なんと 門外不出だったのが、2008年秋 国立博物館の大琳派展に出展されたのだが)

初めてこの屏風を目の前にした時の感動は、まさに息を呑むという表現に相応しい出会いだった。平日の昼下がり、ほとんど誰もいない展示室で正面のソファに腰掛け、時間の経つのを忘れた。
修復後に出会ったときも、4年振りということもあろうが、その明快な色彩、輝きとミニマリズム的だからこそ可能な無限な広がりに再び圧倒された覚えがある。

朝の通勤途中で、隈研吾の新しい建築に建て変わるのを眺めてきた4年間。
開館と同時に訪れてみたい興味を押さえ込んで、やっと今日足を踏み入れた。
大型連休中は午後7時まで開館しているので、夕方訪問するとたっぷり堪能できるはずだが、やはりお天気がいい日にお庭も巡りたいので 今日の訪ねてみることにした。

今朝は、長女が新歓合宿に行くというので6時前に駅まで送ったりと早起きしたのだが、午前中に「ベルリンフィルのライブ中継」録画と、予習のため1日に放送された「美の巨人たち」とを見ていたら、結局出かけるのが11時過ぎと遅くなってしまった。

表参道からすでに多くの人が楡の木通りを歩いていた。根津美術館近くの隠れ家のようなお店でランチをゆっくりいただいてから、向かう。

新しい美術館のエントランスの導線は、大きなお屋敷に誘なわれる独特の光と影、遠近感、世間との気持ちを切り替えるのに相応しい。

ちょっとだけ、切符売リ場でならんで、新しい建物を味わう間もなく展示室にわくわくしながら入る。

多くの鑑賞者の向こうに二艘の屏風がひときわ輝いて、颯爽としている。
新しい照明設備の仕業か、遠くからでも左右の色の違いや筆遣いまで読み取れる程 鮮やかだ。毎回これほどに鮮烈な印象を与えてくれるとは!

単純化して本質を描き、置かれる環境を考え抜いてその前に佇む人を魅力的に見せる構図。齢を重ね、いまだからこそ、人のためのデザインの原点を見る思いだ。

2階、第6展示室の「燕子花図屏風の茶」も面白かった。当主が昭和6年に広間で屏風を披露し、その後 庭に緋毛氈を敷き野点の茶会を催したという当時の品々。

初夏らしいキーワードに装飾された小ぶりで粋な茶道具達。

そのお庭を巡ってみると、ちょうどお庭の燕子花がこれまた見事に咲き誇っていた。
枯れたり、色落ちすることなく、今がまさに見頃。
本当に一服の絵のようだ。

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都心とは思えない 喧噪から離れたひとときを過ごすことができます。
日本人の感性が呼び覚まされます。

東京にあって、貴重な場所だ。

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そうそう、隈研吾氏の建築も見るべきところがたくさんあって興味深い。
秀逸なアプローチ、庭園の借景を活かしたホワイエと中2階のラウンジなどなど。。。
ベンチ、ロッカーや講堂エントランスの壁も竹材で統一されていて、シンプルで味わいがある。
細かいところではサインも気になる。
ロゴはドイツ人デザイナー、親日家で古美術コレクターでもあるペーター・シュミット氏のデザインだが、サインは隈研吾建築事務所なのかなあ。(未確認)

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ぜひ、また季節を変えてゆっくり尋ねてみたい美術館である。

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