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2010年12月13日 (月)

「ビジネスのためのデザイン思考」紺野登・著

Dscf1534

東洋経済新聞社
発行日:2010年11月30日
価格:¥2,100(税込)
ISBN:978-4-492-52190-8
サイズ:A5判 並製:228頁

Summary

画期的デザイン思考モデルの提案。モノづくりに止まらず、イノベーションやビジネスモデルの設計につながる手法・手順・ツールを体系的に示した知識創造のための斬新なテキスト。

「はじめに」から

今から100年後に現在を振り返ってみたとしましょう。そのときに21世紀の産業社会を描写するであろう、大きな時代のコンセプトは「デザイン」である……。 これからこのような視座で「デザインの世紀」の経営について考えていきたいと思います。なぜデザインが重視されるのか、背景や知としてのあり方についてひ もとき、デザインを知的基盤とする「デザイン経営」(design-based management)に不可欠と考えられる実践的思考について論じていきます。

なぜデザインなのか。それは20世紀の分析的・管理的な経営(学)が軽視してきた創造性(感情的知性)や、現場における身体性(運動的知性)の回復につながる知のあり方がデザインという言葉に象徴的に集約されているからにほかなりません。

 21世紀に入ってもう10年が経ちました。日本企業の本格的な再生が叫ばれています。しかし、世界の経済や社会も未曾有の転換期にあります。ひとり日本 企業が奮起しても、望む変化は望めないでしょう。内向きの日本的経営論や日本企業論だけではブレークスルーへの限界を感じます。DNAや資質を再確認しつ つも、大きな時代の変化のなかで、自らが為せることを見いだし、やり方や考え方を変えること。そうでなければその閉塞感から抜け出すのは難しいでしょう。

 ここにデザインの知としての可能性があります。最近の日本企業の現場を見るにつけ、かつての考え方や仕事の仕方の延長ではただただ物事が複雑になってい くだけだという感があります。まさにアポリア(行き詰まり)の状況です。小手先のツールや組織活性化でない、根本的な知の刷新、すなわち「リ・デザイン (re-design)」が必要ではないでしょうか。

   デザインとは「デ(de)」+「サイン(sign)」、つまり、従来の意味の組み合わせを否定し、変えることです。常識を否定し複雑な状況をシンプルに 解決しようとする「引き算」のアプローチでもあります。何らかのフレームワークをあてはめ分析を駆使して一般解に至るのとは異なるアプローチです。私たち の直観、身体・感情・知性を用いて現場での個別具体の現実から仮説を生み出し、目的に向けて諸要素を綜合・創造する知です。こういった思考法を身につけることは、複雑で不確実な社会に生きる私たちには不可欠ではないでしょうか。

   デザインの対象や領域はもはやモノだけでなく、サービスやそのイノベーションに、そしてビジネスモデルにまで広がっています。私たちは見えないものをデ ザインの対象とする「知識デザイン」の世紀にいます。これまでも重要だとはいわれていましたが、経済や経営の側からもデザインが再認識されています。ただ しそれは、1980年代や90年代とは異なる経済とデザインの組み合わせ、つまり人間の顔をしたサービス経済と「知識デザイン」という組み合わせにおいてです。

アマゾンの発行日は12月1日、本の巻末には12月14発行になってます。

先週あたりから大手書店のビジネスのコーナーに平積みされています。ミッドタウンのTUTAYAは先週末ですでに残り1冊だったなあ。

Chapter1 知識デザインとデザイン思考 「デザインで変革を試みる日本企業」の項で「タッチゾーン」について紹介いただきました。

2008年11月18日発行の「型と場のデザイン」(かんき出版)2008年12月12日発行の「サラサラの組織」(ダイヤモンド社)、そして2010年8月30日発行「情報デザインの教室」(丸善)に続いて4冊目です。

身の引き締まる思いです。

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