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2011年1月22日 (土)

遥かな都のまもりびとが

Dscf2017

今週は東京メトロ表参道駅のコンコースの広告が荘厳な雰囲気に。
「我々は空気など読まない」というコピー。 確かに。
奈良の新薬師寺が所蔵している十二神将立像の等身大グラフィクス。
その表情とポスターの描写力、トーンが圧倒的存在感で迫ってくる。

Dscf2019

JR東海の「うまし うるわし 奈良」キャンペーン
改札を入ったところでにらみをきかせる極彩色のバサラ像はCGによる再現だそうだ。
ちょっと通り過ぎる間にも写真に収める人が後を絶たない。
23日(日)まで。

品川駅でのデジタルサイーネージも目立ったろうが、この表参道ジャックのキャンペーン、グラフィックといいい 柱巻きの効果的利用といい、なかなか優れものだ。

ちなみに、新薬師寺は一度だけ訪ねたことがある。ちょうど25年前、転職時に残った有給休暇消化で岡山/倉敷/奈良を1週間程一人旅した時。5月の後半だ。東大寺から白豪寺あたりまでをぶらぶらしただろうか。当時は薬師寺管主、高田好胤のユーモア溢れる分りやすい法話が大人気で、さらにその人気にあやかって実現された金堂と西塔の復興事業により見事な伽藍が再現されたばかりだった。築1300年の木造建築「東塔」,1981年に新築されたまばゆい「西塔」のコントラストは一目見ようという人達で大きな観光の目玉だった。

新薬師寺は、その薬師寺の関係で新たに建立された寺かと間違う人も多かったようだが、全く関係ない。と、私もその時知ったのだが。名前から誤解を招きやすいし、伽藍の小さな地味なお寺の中にこんなに濃密な空間があるとはなかなか知られていないマニアックなお寺だった。観光客は極端に少なかったと思うし、その存在感も薬師寺とは極端に対照的だ。だからこそわざわざ天平の傑作に会いにいく価値があると思って訪ねた。

この時のもう一つぜひ会いたいと訪ねた仏像は秋篠寺の伎芸天であった。

いずれも造形として見るものの心に何らか影響を与え、創造性の発露を印象づける優れた芸術であることにまちがいはない。本物に触れてみたい、と思わせるキャンペーンも、そう思ったクリエーターのアイデアが実現に向かわせたのだろう。

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