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2011年5月 7日 (土)

とどけ!音楽の力 広がれ!音楽の輪

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昨年の5月3日のエントリーは「ショパン三昧
今年の5月5日は「ブラームスの室内楽三昧」となった。

有楽町、丸の内界隈は今年も恒例のラ・フォルネ・ジュルネ・オ・ジャポン 「熱狂の日」音楽祭2011が開催された。ただし、規模は大幅に縮小されて。
会場の東京国際フォーラムではいくつかのホールが地震の影響で電気系統が故障し使用できなくなったこと、福島原発の事故評価尺度がレベル7に引き上げられたため多くの海外アーティストのキャンセルが重なったことにより、販売したチケットは全て払い戻しと決定、企画を白紙に戻したのが4月18日。22日には来日アーティスト130人、90の有料公演、80の無料演奏会、ワークショップなど震災復興を掲げた「とどけ!音楽の力 広がれ!音楽の輪」というテーマで再企画されたのだった。

私も2月頃から発表されたプログラムを見ながら4月2日のチケット一般発売の作戦をたて楽しみにしていたのだが、異動やら実家の都合やらで大型連休の目処がつかなくなり、今年は半ば諦めていた。

たまたま5日の予定がぽっかりあいたので、音楽に浸る雰囲気を楽しみたくて妻と2人でふらりと出かけてみることにした。

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例年なら丸の内界隈は人で溢れ、ベロタクシーが走り、飲食店に入るにも待ち行列という賑やかさだが、今年は肌寒さもあってか人通りはまばら。会場の東京国際フォーラムのガラス棟にシンボルの巨大バナーもなく閑散としていた。

Twitterで情報を得ながらお昼頃会場に着いて、チケット売り場覗いてみたが、さすがにほとんどの公演がSOLD OUTの表示。わずかに2公演だけが席が残っていたが、どうしようか悩んでいると、たまたまスタッフがすっと寄ってきて、チケットをお探しですか?こちらのブラームスのピアノ五重奏曲の公演なら席がご用意できます、と言うではないか。ぜひ、とお願いして連れていかれたサポートデスクで手書きで座席番号の書かれたチケット2枚を手に入れることができた。あまりにもラッキーだった。

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時間まで地上広場でモーション・トリオというアコーディオンアンサンブルの超絶テクニックの演奏を聴きながらランチ。広場ではゆったりビールやワインを飲んだり、家族や仲間とお弁当を広げたりと、カジュアルにそしてリラックスして音楽を楽しもうという多くの来場者がノリノリで音楽を楽しんでいた。
演奏後、引き上げるモーション・トリオのメンバーを周囲の観客がずっと拍手して送り出す様子がとってもいい雰囲気。ここだけ日本じゃないみたいだ。

そして、よみうりホールへ。JR有楽町駅前の旧そごうデパートの8階だ。今は7階までビックカメラの有楽町店になっているビルだ。実はこのホール、村野藤吾の設計なのだ。同じ村野藤吾の設計の名作「日生劇場」に初めて入ったときの新鮮な感動を今でも忘れない。機能主義とは対極の有機的で優美な内装はここよみうりホールでも健在だった。なんと日生劇場より古い築64年。レリーフのような天井、緩やかなカーブを描く手摺り、1階客席へ入り口にある2段の大理石の階段など隅々まで曲線、曲面が美しかった。今は映画館仕様に改装されているのか演奏会としての音響はちょっと残念だったけど。よみうりホールでブラームスを楽しめる、それだけでも私はふらりとこの音楽祭にやってきた価値十分。

そして田部京子(Pf)+ライプツィヒ弦楽四重奏団によるブラームスのピアノ五重奏の熱演に十分満足できたのだった。

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その後、丸の内エリアの街では音楽が溢れるように無料のワークショップやコンサート、展覧会が開催されていて、プログラムを見ながらはしごした。TOKIOのロビーでは子供のためのワークショップ。子供達の笑顔と手抜きのない若い音楽家達の演奏がとても楽しそうで素晴らしい雰囲気。丸ビルホールの企画展会場でもこれからを嘱望されている若手演奏家によるブラームスのピアノ三重奏を聴いたのだが、カジュアルに聴衆が楽しむ雰囲気と演奏家との至近距離による緊張感が面白かった。

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いつもならチケットの半券がないと入場できない展示ホールに、今年は1000人分の座席が用意されていて無料コンサートが開催されていたので、最後に楽しんできた。

リダ・チェン・アルゲリッチ(Va)(ピアニストのマルタ・アルゲリッチの娘さん!)+酒井茜(Pf)でビオラソナタ、そしてこの2人に+プラジャークSQメンバーの特別編成カルテットでマーラーのピアノ四重奏曲断章を堪能。私たちの席は、開場20分前から並んだので上の画像の前から4列目でした。開演のころにはほぼ満席に。。

年を重ねるごとに知名度を上げ、チケットの入手も困難なほど観客動員を増やし、昨年は81万人の人出を記録した程の音楽祭。今年の動員数はわずか15万人弱だったそうだ。開催も危ぶまれたことだろうが、縮小しながらも開催したこと、そして希望とやすらぎの時間を共有し、音楽が持つ力を分かち合いながら、その輪の中で心から楽しむ演奏家と聴衆が多くいたことが何よりだ。

来年も機会があればまたぜひ参加したいと思った。

しっかしブラームスはほんとにいいなあ。心にしみるぜ。

そして聴くだけじゃなくて、ぜひまた楽器を演奏してアンサンブルを楽しんでみたい、と心から思えた一日だった。

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