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2011年12月 3日 (土)

建築とアートの新しい環境

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武蔵野美術大学 美術館・図書館に行ってきた。

昨年、図書館新棟が竣工すると、旧図書館棟を美術館へと生まれ変わる改修工事が着工された。そして今年の6月に美術館がリニューアルオープンし、名実共に知の複合施設としての一体運営がスタートした。
藤本壮介氏設計の新図書館は壁が全て書棚、「検索性」と「散策性」という相反する性質を共存させた渦巻き構成、佐藤卓氏のサインに深澤直人氏デザインによるブックカートなど話題満載で注目度が高く、私も一度は訪ねてみたいとかねがね思っていた。
旧図書館棟は1967年竣工で、武蔵野美大の建築学科創設に関わった芦原義信氏の設計だ。こちらの美術館へのリニューアルも藤本壮介氏設計。

実は私が勤めている会社の旧本社ビルは芦原義信氏の設計であり、竣工した1969年当時は非常に斬新な構造と意匠で西麻布のランドマークと言われた程名作で、少なからぬ縁を感じていた。

数年前までの数年間は、ご縁があって視覚伝達デザイン学科の演習に、5月頃と最後の夏休み前の講評会の年2回程は武蔵美を訪ねる機会があったのだが、ここ数年は卒業生が力を付け母校に恩返しできる力を付けてきたのでご無沙汰になった。その演習でお世話になった下村先生が退官されるそうで、最終講義が15日に行われるとご案内を最近いただき、とても気になっていた。15日は平日だし、特別講義のついでに図書館見学は時間的にも難しいと思っていた。ちょうどその頃にこの美術館で開催されている企画展がとても素晴らしい、と友人知人のつぶやきに触発されて、たまたま休出予定だった土曜日が空いたので、どうせならと、行きそびれていた東京都現代美術館の二本立てを企てた。土曜なら本数の少ない電車やバスよりクルマでの移動の方が効率的だろうとドライブも兼ねて。

冷たい雨の土曜日、自宅の横浜から府中街道を北上して約1時間半で到着。正門すぐ近くにあったタイムズの駐車料金は1時間200円だったので電車より全然リーズナブルだ。

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杉浦康平・脈動する本 デザインの手法と哲学展
ー12月17日(土)まで
10:00 -18:00(土曜は17: 00まで)
休館日:日曜・祝日
入場無料

1000点に及ぶ単行本、全集、新書から写真集、限定本、展覧会のカタログ、百科事典のインフォメーショングラフィックス、ポスター、レコードジャケットにいたる展示は、もの凄い凝集されていて、空間に溢れるエネルギーとともに圧倒されたしまった。一つ一つ密度の高い作品に対峙し、それを俯瞰できる何とも贅沢で貴重な企画展だった。
友人達がデザインに関わる者はぜひ足を運んでみるべき、と薦めるのもうなずける。

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そしてせっかくなのでと、2階の展示室から連絡通路をと通り、椅子ギャラリーを見ながら新図書館の中をフラッパーゲート越しに眺めていたら、司書の方が声をかけてくれて、簡単な手続きと説明とともに見学を許してくれた。

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渦巻き構成の館内レイアウトと佐藤卓氏のサインを確かめるようにゆっくりと散策する。
ポリカーボネートの天窓から降り注ぐ自然光による明るさからか「書物の森を彷徨う」というコンセプトを感じらながら、 「空の本棚」に囲まれている不思議な空間を歩き回る雰囲気がとても面白いかった。

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1階から2階の中空を回遊する様な通路を眺めるとこんな感じ。まだまだ本棚は余裕があって、本だけじゃなくていろいろな活用方法が沸々と湧いてくる。
多摩美の図書館も、無機素材と有機的な形状によるコンビネーションが何とも言えず美しく溜め息の漏れる空間で感動したが、そこは図版や画集など大型書籍が充実していたように感じだが、ここはマニアックな専門書や論文などが充実している感じがして、そんなところにも校風が表れていたりしているなと思ったり。

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いずれにせよ、ここになら一日いても居心地の良さそうな空間で、学生さん達が羨ましくてしようがない。

帰り道、以前来たときには結構外観も痛んでリニューアルに着工してたこれも芦原義信設計の4号館アトリエ棟が耐震補強を含め再生され、新築かと見違える程になっていて驚いた。
それほどに新築された彫刻棟と比較しても遜色のないモダニズム建築の力強さに感服だ。

ちなみに 一番多くの人が目に触れたり利用している芦原義信建築は、銀座のソニービルかな。

この後、国立インターから首都高の木場までクルマを走らせ,東京都現代美術館に1時間半後に移動。 「建築・アートがつくりだし新しい環境ーこれからの感じ」展を楽しんだ。


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