2009年7月 5日 (日)

徒然草 第五十五段

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家の作りやうは、夏をむねとすべし。
冬は、いかなる所にも住まる。
暑き比わろき住居は、堪え難き事なり。

日常の生活は春夏秋冬の自然の織り成しの中で営まれいる.
そういう事実と経験から、日本の家屋は「夏を宗とすべし」と言い伝えられている。
徒然草の時代には、東北や北海道のことは視野に入っていなかっただろうけど。

厳しい冬を過ごす知恵よりも
湿気が多い梅雨や暑い夏を快適に過ごすことを優先して考えよと。
温暖化が進むのならなおさらか。

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クーラーも扇風機も無い時代の知恵と言ってしまえばそれまでだが
エネルギー効率を優先しながら快適に過ごすために
マンションをはじめ ハウスメーカーの住宅は
外気からの断熱性を高め、空調により室内の温湿度を保つことで
快適な空間を生み出すことを前提としている。
24時間運転で空気を循環させて
見えないところに湿気を溜めないよう、さらに温度差を作らないようにして
結露やカビを発生させない。
こうして人の快適さと建築寿命を延ばすことの両立を謳っている。

長い目で見て健康にいいようであり、省エネであるかのようだ。
これは、裏を返せば様々な立地条件の中で工業化、規格化したものを提供する側の
効率優先の論理でもあると思う。
もう一方で需要側にとってもどんな地域であろうと
低価格で効率的、質の高い快適な住居を入手できるという便利さを享受できるのだから 、現代社会におけるユーザーニーズそのものであもる。

強い直射日光のビルやアスファルトからの照り返し、
クーラーの室外機からの熱も加わり、まさにヒートアイランド現象の都会。
内燃機関の車からの廃熱も加わった熱風に見舞われる都市においては、セキュリティも考慮すれば外気との遮断は必然的だ。

でも 本来なら室内からの発熱や汚れた空気を逃がすために、風通しがいいに越したことはないし 、地域、風土、季節に密着した風の道の条件を理解した上で住まう場所を探し当てたり、そこにあった建物を建てることで心身ともに快適かつ健康に住まうことができるはず。 
狭い日本の国土、特に都会を高度に有効活用するためには、海の上だったり、沼や河川敷だったりした場所の上空までを住まいにしてしまうことで、風の道を考える前に外からの空気を断って、合理的に空間を確保する技術開発が必要だった訳だ。

夏と冬で異なる日射しの角度を利用するための長い軒すらも、都会の狭い土地では省略して合理性と効率をひたすら追求せざるを得ないという現実が、本来のあるべき姿を忘れさせてしまってはいないか。

生産性を優先した働く空間を設ける場所と、自分の時間を大切にする衣食住の空間とその場所は、それこそ異なるはずなのに。

少なくとも日本の風土における住宅や都市計画は、
「夏を宗とすべし」を避けて通るべきではないのでは。

我が家はコンクリートの集合住宅なのだが、
選択の理由に それまでの経験から
風通しのよさ、軒の深さはかなりの優先度が高かった。

幹線道路に面していないこと(排気ガスが上がってきて 気分が悪くなったことがある)、ユニットバスであっても窓があること(湿気のある密閉空間の手入れ、カビ対策は大変)、 南北または東西の窓を開けることで風が抜けること (一方が開放されても、反対側を開けないと風は換気されない)、ベランダの奥行きは軒と同じで夏の日射しを避けることになる、などなど。

集合住宅のよさは、上下左右が住戸に囲まれているので冬の断熱性は抜群である。だからこそ、夏を宗とすべし と思った訳である。

いずれにせよ、合理性の追求だけではなく、せめて住まいには気候風土に合った建築のあり方、四季折々の営みを一人一人がもう少し意識していかないと、本当のエネルギーの効率的な使い方にはならないと思う。

特に都会に住む日本人の感性はとても鈍っているのかもしれない。

七夕の夜、風に吹かれて星空を眺めてみましょう。

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2009年7月 3日 (金)

目利・予測・説得

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働くということ、報酬とは何ぞや、
企業に属することの意味 なんてことをここのところ考える機会が多かった。

まずは 企業に属してデザインするということ。

企業に属していながら 個人でクリエイティブな活動する人も増えている。
まあ、制作ツールや環境、発信受信する手段もカンタンで多様になったから。
世の中の人、すべてが表現者と言っても過言ではない。
だから個人でもデザインは可能。

クリエイティブな活動のどちらも手を抜かずに高いクオリティを発揮している人は
そのパワー、生き方がすごいと思うが、
そういう類の人はやはりそれなりの積み重ね、バックボーンがあって
多くの人は中途半端になってしまいがちだ。

メッセージ性とデザインされたモノ、コトとしての違いは大きいと私は考えている。

企業の実際の現場で起きている話は公表されていること以外、
ここでは書かないけど
切った貼ったのプロセスそのものがまさに醍醐味な訳です。

どこにおいても 私情も含めた様々な事情や関係や
制約条件、発生する問題を乗り越えられず
あるべき姿が潰れたり、方向を変えてしまうことも多々あるなかで
しっかり完遂して世に出て行くプロセスを経たものには力がある。

そのチカラをつける試行錯誤のパワーは個人であろうと
企業に属して行こうが必要なのであるが、
そのプロセスを間近で見る(学んで気づく)ことできたり、
まさに一緒に加わったり、責任の大小あろうと自身がリードしたり
という様々なケースを多く体験し、世の中に出て行く影響の大きさを実感できることが
企業に属していることの醍醐味といえる。

ただし、責任感や影響力に対し 鈍感になってしまいがちな 緊迫感に欠けることが
あるのが懸念かもしれない。

その醍醐味をさらに自分のものにしていくキーワードは 目利き 予測 説得 ということなのだろう。

気づき、先読みし、配慮する
まさに独創力、発想力の原点だと思う。

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2009年6月20日 (土)

Les Mecaniques Savantes(博識な機械)

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「Le Machine(ラ・マシン)」は、フランス・ナント市を拠点にする、人間や生物をモチーフにした動く巨大オブジェの製作や演出をするグループだ。

Les Mécaniques Savants(博識な機械)と呼ぶ巨大蜘蛛型マシンは、 2008年9月にイギリス・リバプールで1号機"Princess" が発表され、今回 Y+150のためにあらたに製作された2号機"lady"とともにプレイベントで来日を果たした。

4月18日の上陸と19日に日本大通りを2台で歩くパフォーマンスには60万人以上が集まったと新聞に載っていた。

現在、横浜開国博の「はじめての森」会場でパフォーマンスを見せてくれているのは2号機の"lady"らしい。

実物の迫力は想像以上だったが、その人工的な造形物としての美しさは形容がしがたいものだった。独創性、芸術性、機能性、そして人間と機会の融合。

静止しているときのディティールも魅力的なのだが、動いているときの複合的な有機性は嘗て経験したことの無いものだ。

追っかけも登場する程のその魅力はうなづける。

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日本人7人のパイロットが観客の拍手に迎えられて登場。

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最大に大きくなるとこんな感じ。高さ12mといわれるが、かなりの迫力だ。

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足の裏が真上に来たり(頂上のパイロットが覗き込んでこっち狙ってます(^^;)

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脚が目の前に振り下ろされると、ウルトラQ(ふる〜〜)や二十世紀少年の映画の中にいる気分。撮った画像も特撮か映画の一コマのように迫力があって様になる。が、コンパクトデジカメでふつうに撮っただけ。

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行く手を開けろと言わんばかりに放水を狙い撃ちされる。パイロットの目線が明らかにこっち向いている・・。このあとカメラをかばいながら後ろ向きに後退・・。隣で一眼レフを構えていた女性もかなりやられていたなあ。

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お、真下に入っている・・。

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小柄な女性パイロットが頂上でこの巨大なメカを操縦しているという様が、演出効果も抜群だ。

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実は 下のセンターの男性がキャプテンで総指揮をしているらしい。

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ディティールを観察してみると、なんと蜘蛛の甲殻部分は実は木材なのである。

乾燥のためか、ひび割れを発見して解った。

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おしりの部分も木材を集成し、削って造形したようだ。

FRPのようなプラスティックを想像していたが、木材という素材、荒削りな造形美がこの迫力を生み出していると判明。

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支柱や、全体を支えるクレーン部の主柱などにも実は機能性だけでなく細やかな装飾があったり、パイロット席の椅子のデザインとっても、かなりディティールは計算されているようだ。

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目玉は何の役割を果たしているのだろう。木材でできた脚のカバーも左右はビスで停めてあるが、位置決めのところはかんぬきのようにして停めてあって興味深い。

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エントランスを入って右側のコーナーに 「Le Machine」のこれまでに制作された作品やパフォーマンスの様子を紹介したコーナーがある。(気がつかない人も多いようだ)

ここに 像やキリンなどのスケッチも展示してあるので必見です。

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2009年6月16日 (火)

Design The Happiness

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先週の水曜日の夜は INFO GRAPHICS NIGHT Vol.1 を聴きに
向ヶ丘遊園駅前にある専修大学のサテライトキャンパスに来ていた。

今日は、自分が学生さんに話すためにまた向ヶ丘遊園にやってきた。
一個人のデザインに対する想いや姿勢を語ることで
1年生のこれからの学びや進む方向のヒントになるようにということで。

今までにもいくつかの大学で1コマだけの特別講義をやらせていただいたことはあるが
いずれもデザイン系であり、仕事として企業での具体的な仕事のプロセスや成果を紹介することが主だった。
今回はHowでもなく、具体的な商品のプロセスでもなく、何のためにというWhat を話すことにした。
「情報と社会」という科目で、自らが進む方向性を定めて行く基礎作りを目的とした授業なので、わかりやすく噛み砕いて、そして私個人の想いを伝えて欲しい、ということだった。

で、考えたテーマが表題の「Design The happiness 幸せをデザインしよう」
これで、自分自身の生き様と「教える=気づかせる」「学ぶ=気づく」「実践する=気づきを確かめる」「結果を出す=共感する」というサイクルを人の上下関係なしに、そして目の前の期待に応えながらドンドンまわして行こう、という話を具体例をまじえながらまとめたつもり。

おかげで随分と自分自身わかっているようで曖昧になっていたことを整理する機会となった。先日の木村さんの講演の際、私が質問した「わかりやすい、ということは相手がわかったつもりになってしまわないか?本来のわかりやすくすることは、気づかせてあげて、さらにそこから探求する気持ちが育まれることで新しいことが生まれるのでは?そのための解りやすさのさじ加減はありますか?」の意味は、まさに今日のための自問自答だったのだ。

結果的に4年生からのナイスな質問や、終了後に個別に質問してくれた1年生のとってもシンプルな質問を受け応えしていて、実はとても嬉しくなった。
なんとなく 伝わった気がしてきたから。でもやっぱり1年生には難かしい、というか実感わかなかったかなあ。

教えるということはやはり学ぶということ、多くの気づきがあった。
このような貴重な機会をありがとうございました。

それにしても300人相手の講義は大汗です。コンサートだって300人のホールを満席にするって大変だし、満席になったらなったでとても緊張するし・・。今日は徐々に席が埋まって(空席や後ろに座らないように指定席にしてあるんだそうです)、ザワザワの大きさが増すにつれ、久々に最初だけ緊張したなあ。カラーユニバーサルデザインにも配慮しながら作ったパワポ100ページ(1ページにキーワードだけなので)、練習なしのぶっつけで、早口にならないよう気をつけながらもなんとかギリで60分強に収まった。まあ、話すことを整理するラピットのような役割で、少し寝かせては何回か削り直したけど。アサノ先生のおっしゃるタイムマネージメントを実践してみました。

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2009年6月11日 (木)

INFO GRAPHICS NIGHT Vol.1

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昨夜は INFO GRAPHICS NIGHT Vol.1 を聴講した。

講師の木村さんは 長野冬季オリンピックの公式ガイドブックのMapをはじめ
記念切手などのイラストまでを担当したり、今やSND(ニュースデザイン協会)の国際審査員を務めるなどインフォメーショングラフィックス界の第一人者だ。
お互いにブログを通じて知っているようで、実はちゃんとお話を聴かせていただいたのは初めて。
とにかく失敗を怖れず、一歩前に出て行く行動力と、経験と実績に裏打ちされた示唆に富んだお話は説得力がある。

しかし、木村さんのお仕事の主要な場であったメディアとしての新聞が斜陽であることは、紛れも無い事実。
毎朝新聞を読んでいる人は?という呼びかけに学生さんを中心に会場にいた60人のうち手を挙げた人はパラパラ・・。お家で新聞をとっている人は?という問いで半数以上が手を挙げたものの、新しいメディアの登場に今や新聞の価値、位置づけは大きな変化に直面している。そういうなかでインフォメーショングラフィックスは今後 どのような場で進化していくのだろうか、一緒に考えて行きましょうという投げかけをいただいたのだと思う。

また、海外ではインフォメーショングラフィックスは重要なデザイン分野として認識されているのに日本では非常にポジションが小さいという話も興味深かった。
勝手に 表音文字文化の欧米ではイメージを補い、定義するためにはグラフィックは重要だが、言葉が豊かで表意文字文化の日本では、文章の行間からイメージできる感性が豊かで、それがインフォメーショングラフィックスをそれほど必要としなかったのでは、なんて言う自説を考えてしまった。

今度 木村さんとじっくりまたお話してみたいものだと思った。

会場には、主催のコミュニケーションデザイン研究会の秘蔵本コレクションの展示があって、これまた興味津々。お宝を手に取ってみると、ちょっと蔵の中のカビのいい匂い(笑)が鼻と好奇心をくすぐってくれたのでした。

Vol.2が楽しみだ。

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2009年6月 7日 (日)

Less but better

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純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代―機能主義デザイン再考

府中市美術館
2009年5月23日(土)〜7月20日(月/祝日)
開館時間:10:00 - 17:00(入場は16:30まで)

月曜日休館
入場料:一般800円、高校生・大学生400円、小学生・中学生200円
主催:府中市美術館、日本経済新聞社

ファインアート中心のいわゆる美術館で企画、開催されたデザイン展である。

府中美術館のコンセプトは「生活と美術=美と結びついた暮らしを見直す美術館」とある。2000年にオープンし、過去にリートフェルト展などの好企画をやっているらしい。なので、今回の企画展は「使い手の立場に立ったデザイン」という素材と機能の本質を追求した仕事を振り返り、モダンデザインの理念を自分たちの生活と美術を見直すきっかけとすることで、美術館のミッションに適っているのだそうだ。

大阪のサントリーミュージアム[天保山]で昨年この企画展が開催されていたのは知っていたが、さすがに出かける余裕も無く、東京への巡回展はありがたい。

この展覧会に先立ち、5月23日に武蔵野美術大学で開催されたシンポジウムはディーター・ラムス氏自身が登壇し、盛況かつ示唆に富んだものだったらしいことが、あちこちのブログから伺い知れた。

東京でBRAUN展が開催されたのは2005 年の9月から10月にかけての約1ヶ月、AXISギャラリーだった。その時は「ブラウン展ー形を超えたデザイン」というタイトルで、夜19時まで開場していたので会社の帰りに寄り、ワンフロアで結構充実している展示に見入った記憶がある。76ページのパンフレットを今でもデザインの10原則をはじめ、デザインの何たるかを振り返るために手に取ることがある。

今回、府中美術館というロケーションと開館時間の制約条件から平日に訪れることは難しいので、日曜に車で訪ね、一人でじっくり見ることにした。最寄りの駅からは20分近く歩いて、府中の森公園の中を通り抜けたところにある。夏を思わせる今日のお天気に、公園の中は水遊びに興じる子供達の歓声がとても愉しそうに響いていた。車による来場者には公園の一番奥に60台の無料駐車場があり、そこから数分の場所に美術館は位置している。今日はG1レースが競馬場であるので、午前中の空いている時間に移動、道路が混雑するお昼過ぎには府中を退散した。

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展示は、AXISの時とは比較にならないほど充実し、かなりの物量であった。
最初のコーナーでデザイ ンの流れを年代によって俯瞰できるようになっていて、デザインの初心者にも視覚的に分かり易く理解が進むよう工夫がされている。
その後はディーター・ラムスを軸に、BRAUNのデザインを巡って行く構成になっている。

展示されているデザインは量産製品なので、一部はアクリルケースに納められているものの、多くはグルリと眺め回ることができ、外観の部品構成から微細なディティール、繊細な表示に至るまで、じっくりと観察できる。

機能的、素材的にも当時としては画期的な提案であったはずで、50年を経て今でもまったく古い新しいを超えた普遍的なデザインであることは、いかに合理性を追求し、社会的な理想を目指したかをそのもの自身が雄弁に語っていた。

最後にディーター・ラムスが1962年にデザインし、現在でも生産されている620 Chair Programmeというソファに座りながら、Who is Mr.Braun?(ミスターブラウンとは誰か?)というDVDを約1時間見た。本人のインタビューから、結果に至るまで、いかに自身や企業内部でのマーケット部門、技術部門との対峙、葛藤が凄まじかったが伺い知れる。常に彼らは「増やす」ことを要求し、ラムス氏は「減らす」ことで「より良く」という彼自身の哲学を貫くにはいかに強靭あな精神力が必要だったか。戦いの中で、アイデアが実現にまで至ったのは5%にしか過ぎないと。

このDVDには、ディーター・ラムス氏の私生活も紹介されていた。欠点だらけの自身は、いつも成長して生きたいと考えているし、強い意志を作るには、よい私生活が大事であると彼は語る。理解と包容力のある良きパートナーが必要だと。そして映像で紹介された個人邸の庭は明らかに日本庭園だった。盆栽も映っていた。

DVDの中で 日本ではディーター・ラムス氏が神格化されていると語る人もいたが、彼がモジュールや可動性の提案において、日本の用と美に共感していたのだろうという推察も容易だ。そして重要なのは日本のデザイン界が彼に共感し、影響され、学んだ工業製品と工業デザインに与えた影響も計り知れない。某社の30年前のデザインはまんまじゃないか、と言わざるを得ない。

最後のコーナーに、ラムスがデザインした製品へのオマージュともいえるAppleや 深沢直人氏、ジャスパーモリソンがデザインした製品が展示されていることが、デザインという文化を創った功績を讃えているように思えた。

DVDで本人が語る内容の示唆はもちろん非常に興味深いが、ソットサスやサッパーらがディーター・ラムスを、そしてドイツデザインを語るコントラストと自己批判的なところがなんとも修行僧のようなラムスに対し、人間的で色彩があって面白かった。

この映像は1時間とちょっと長いけど、椅子に座って鑑賞することをお薦めします。

また、ミュージアムショップで販売されている800Pで4,000円する図録、これがまた大変な充実ぶりで、買って損はないと思う。

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2009年5月28日 (木)

骨とデザイン

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内覧会の招待状をいただいていたので 同僚達と行ってきました。

第5回企画展 山中俊治ディレクション 骨」展
21_21 DESIGN SIGHT
2009年5月29日(金)〜8月30日(日)
開館時間:11:00 - 20:00(入場は19:30まで)

火曜日休館
入場料:一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
     (15名以上は各料金から200円割引、いずれも消費税込み)
主催:21_21 DESIGN SIGHT、財団法人 三宅一生デザイン文化財団

私たちの体を支える骨の一つひとつに数十億年にわたる生物の進化の歴史が潜んでいるように、「工業製品の骨格」にも込められた意味があります。それは素材の進化を物語り、ものをつくる道筋や、人の思考の骨組みがかたちになったもの。まさにデザインの骨(こつ)なのです。

本展では、デザイナーとエンジニアの視点を持って活躍する山中俊治を展覧会ディレクターに迎え、洗練された構造を持つ生物の骨をふまえながら、工業製品の機能とかたちとの関係に改めて目を向けます。

キーワードは「骨」と「骨格」。12組の作家による作品に触発されながら、「未来の骨格」を探っていきます。

ディレクターの山中さんが進行形でブログを公開していることは
4月20日のエントリーで紹介した。

それを読みながらかなり期待していたけど、実際の作品はそれ以上でした。
 
物事の骨格を形成する機能美だけではなく、
エンターテーメントのように楽しむ要素もありながら
多様な視点からのアプローチに
非常に深く考えさせられたり、
表現のために緻密に積み上げられたプロセスに驚嘆したり。

ロビーでは、300キロの固まりを10人がかりの人力で運び入れたという
フェアレディZのホワイトボディが出迎えてくれる。

アプローチから続く静的で緻密な展示をトンネルのような廊下伝いに見て行くと、急に広がったメイン会場にたどりつく。そこでは動的な体験が出来る仕掛けになっている。

そこで作品の横にいたMONGOOSEの松山さんに
Galvanic Frameの仕掛けの苦労や秘密を教えてもらった。

昨日のプレス向け内覧会の20分前まで笑わなかったらしい
明和電機のWAHAA GO GOは
見事に例えようの無い笑い声を披露してくれた。
土佐さんが声帯まで見せてくれる大サービス。

でも静かな会場でひっそり笑われたら、ちょっと夜眠れなくなるかも。

takram の Phasma は走る機能だけを抽出した
極めてシンプルな構造ながら目にも留まらぬやんちゃな動きと
メカなのに走り疲れてぜいぜいしちゃう姿に
思わず「かわいい・・・」とつぶやいてしまう。

another shadowでは同僚達と楽しみまくってしまった。

玉屋庄兵衛さん自ら操る新作のからくり人形の矢を射るところも
かぶり付きで見た。

残念ながら山中俊治研究室の「フラゲラ」は不調で動かず。
足を分解されて調整することで 結果的にサーボモータやバランスをとっている
骨が見れてしまいました。あの学生さん達は明日の一般公開まで徹夜だろうかと心配になってしまった。

見応え十分な 秀逸な展覧会です。

カタログも買ってしまったが こちらも作品の開発プロセスが非常に充実していて楽しめます。

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2009年5月11日 (月)

バルス

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フランフランのキャリーバック。
女の子が楽しそうに縄跳びする縄がそのまま取っ手に。

カワイイ! と思えるか。
そう思ったら「25歳の都会に住む一人暮らしの女性」のマインドを持っているということで。

デザインコンシャスな企業として注目を集めるバルス。
明確なターゲット層に向けたコンセプトで日用品に「デザイン」という付加価値を与え、バブル崩壊後も設立18年で東証一部に上場するまでに成長した注目度の高い企業だ。
商品ありきではなく、ユーザーマインドからの視点で買う行為から得られる「カワイイ」「ステキ」という満足を顕在化させてきた。
そうして「あったらいいと思うものを価値に見合った価格で提供する」ことで、10〜30代の女性リピーターを見事に取り込んできたのだ。
店舗によって品揃えが微妙に違う柔軟性もいいのかもしれない。
小型店舗で展開している新ブランドの「About a girl by Francfranc」の坪効率はフランフランの倍以上あるらしい。
10年前からペルソナを設定した商品展開をしていると言っても過言ではない。


一時は随分手を広げて株価も乱高下したが、昨年秋以降の世界不況において高い成長を維持するのは困難と認識したのか、質を重視し収益性をUPするとかで今は大手商社の資本も入れ、海外事業の展開や商品調達力を強化しながら店舗数も押さえて物販に集中するとニュースリリースを出していた。
IKEAを目指していたニトリが無印のようなテイストをまねた品揃えで頑張っているのとはデザインの考え方も全く異なり、それでも独自路線というところがある意味すごい。

昨年の株主総会で社長は「フランフランがフレッシュジュースならBALS TOKYOのイメージはワイン。成熟には時間がかかる。」という認識を示したそうだし、25歳の女性をターゲットにしたコンセプトで今後の少子化にどう対応して行くのか?という見通しについて、「店には40代、50代の人も、もちろん男性もたくさん来る(私か・・)。なぜにこれらの人達が来店するかといえば、心の中に同じものを持っているから。男性向けとか高齢者向けとか幅を広げていくと輪郭がはっきりしなくなり、逆にブランド価値を損ねることになる。」という発言からも、ブランドにこだわったマインド重視の商品展開を図っていく意志は強いようだ。

バルスの企業ビジョンを反映したステートメントは「インテリアは人間の知性を映し出します」だ。
「デザイン性のあるライフスタイル提案」を定着させたFranc francの成功が、いい意味でも悪い意味でも「デザイン文化の担い手を目指して」という理想を追求しながらも、現実とのバランスを今後どう取っていくのか、事業の選択と集中がまだ中途半端で見えにくくしているのかもしれない。
今後の成長を担っていくのだろう  BALS TOKYO や リアル・フリート社の「amadana」の行方に注目したい。

さて、5月22日発売の SALはいかに・・・。

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2009年5月 4日 (月)

復刻版!?

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1999年春夏コレクションとして発売された Swatch Jelly Piano GZ159

パリのポンピドゥー・センター、関西国際空港旅客ターミナルビルの設計で有名な建築家のレンゾ・ピアノがデザインを担当した時計だ。

透明なベルトにスケルトンのベゼル、そして針のカラーが何ともキュートでクールだ。
10年前に購入して夫婦で使い回していたが、プラスチックの劣化によって黄変が進み、汗で金属部も錆びてしまって最近はお蔵入りしていた。

昨日 渋谷LOFTで次女の時計を物色していて、ウインドウの一番隅っこに新品が置いてあるのを発見!即購入した。
店員さんが「よく見つけましたねえ。」と。
「同じものを10年前に買って、気に入ってたんですす。復刻版ですか?」
「いいえ、10年前の商品がスオッチ本社の倉庫に在庫としてまだあったのを、スオッチジャパンの社員が見つけたんだそうです。多分 今売っているのはに日本だけ。電池がゴールドなのが、新品の証拠ですね。」

これはレア!

と喜んでいたのだが、いろいろググってみると
スオッチ誕生25周年を記念して2008年復刻したという記載があったり、
25周年記念で過去の名作ウオッチをアーカイブコレクションとして発掘してきたその一つらしいとか・・真相はよくわからず。

少なくとも25年前、機械式時計から日本製のクオーツ式の時計が世界を席巻した危機感から生まれた、デザイン性と価格を最優先した戦略は革命的だった。春・夏コレクションと秋・冬コレクションの年2回新製品を発表し、1つのモデルは1シーズンに限るというファッション性に優れたデザインと限定性が消費者の購買意欲を駆り立てた90年代前半の大ブームの記憶は鮮明だ。

ちなみにSwatchは ”Swiss Watch”の略ではなくて、カジュアルで手軽なアクセサリーとしての要素を入れた「新しいコンセプト」を持つ「新しい時計」という意味を込めた”Second Watch”の略だ。

携帯電話の普及で腕時計をしない人も増え、その価値観も大きく変わっている。
ブームが去って10年、ブランドやファッション性は定着した今、エコという時代に今後Swatchは どういう意味を持たせようとしているのだろうか。

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2009年4月20日 (月)

骨 展

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東京ミッドタウンにある21_21_DESIGN SIGHT
5月29日から8月30日まで「骨」展が開催される。
第5回企画展のディレクターである山中俊治さんがこの展覧会をきかっけに
「デザインの骨格」というブログを3月30日から始めていました。
まだエントリーは少ないですが、非常に興味深い。

サテライトオフィスはあの世田谷の日本ではないような一角にあったのですな。
3月17日にAXISであった慶応SFCのエクス・デザイン(XD)プログラムの成果発表会の時に、義足や骨展の紹介もあって、とても興味を持っていたのだが、そのプロセスが垣間みれるようだ。

山中俊治の「デザインの骨格」

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2009年4月 3日 (金)

中目黒の夜さくら

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首都圏に住んでいる人は
ほとんどお世話になっている東京メトロのサイン

そのサインをデザインした大先輩
週末に心身のバランスを取るための通っているという
ガラス工房での作品で個展を開いた。

オープニングパーティーのご案内をいただいたので
中目黒の「さくらギャラリー」を訪ねる。

今日の中目黒は、
会社帰りに満開の目黒川の花見をしようという人達で
改札から出られないほどの人出。

先週から今週にかけての寒さが幸いして
ピンポイントで絶好のお花見日和だ。

作品作りをしたそのガラス工房
私の自宅の近所だと知ってまたびっくり。

サイン計画は、ユーザーに概念を可視化して解りやすく、美しく伝える
ということは共通していても
プロダクトやインターフェースとは異なるアプローチ、ノウハウが大変に勉強になった。

今回の個展のタイトルは「ものつくりは面白い」である。
その面白さを「アートではなく、人が使うモノとしてどう形にするか、
手触り感のある中でどろどろと言うことを利かない相手と向き合い、対話しながら
優しく扱うことで やっと自分の思いに近づける、そえがクラフトとして醍醐味さ」
と語ってくれた。

会場では大学の同窓の先輩後輩と久々の交流ができ、
ギャラリーを閉めたあとも
目黒川河畔のパーゴラで
満開の桜を照らす雪洞と半月の月明かりの下
缶ビール片手に デザインとアートとクラフトについて語り合い、
全く初対面のランドスケープや環境デザイン系の方々と
人と人、話題も繋がってしまって面白かった。

そんな中で 来週のイベントのチラシをいただく。

ART in FARM 2009

都会だけではなく郊外の街の中の緑、ランドスケープをどうやって維持していくのか、
合意形成が不可能な区分所有と、壊すのに建てた経費と同じだけのコストがかかるタワーマンション、それと同じように開いた土地があれば経営持続にために開発してしまう密集した建売分譲住宅などなど、知らない、気がつかなかった背景に興味がわいた。
そして何が今 自分たちに出来るか。

美しい春の風景を愛でることができることの意味も考えさせていただいた。

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2009年4月 2日 (木)

+/- [the infinite between 0 and 1]

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+/- [the infinite between 0 and 1]
池田亮司 展

東京都現代美術館[MO+]
2009年4月2日(木)〜6月21日(日)
休館:月曜日
開館時間:10:00〜18:00
主催:財団法人 東京都歴史文化財団 東京都現代美術館

作曲家/アーティスト 池田亮司
知覚と身体感覚の限界領域を探求する

日本の電子音楽分野の第一人者として、世界中から注目されている作曲家/アーティスト、池田亮司。絶えず人間の感覚能力とテクノロジーの臨界点に挑むよう な、洗練された彼の作品やパフォーマンスの数々は、今や音楽だけでなく建築、映像、ダンスといった表現ジャンルを超えて、幅広く大きな影響を与えていま す。
私たちの知覚する世界を、サイン波やピクセルといった最小単位にまで突き詰められた「データ」として捉え直し、それらを再構成することで、全く別の世界体験を作り出すこと。それ自体は不可視である「データ」を、音と光の関係性によって記述することに、池田は映像・音響作品を通して取り組んでいます。
本展では池田亮司の本格的個展として、大規模かつ精緻に構成された映像インスタレーションを中心に、新たな知覚領域を探求する彼の作品を展示いたします。

招待状をいただいていたので、リニューアルオープンしたばかりのMO+で今日から開催される池田亮司展の内覧会に行ってみた。

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展示を見る前にレセプションでシャンパンをいただく。フランスで活躍されているからなのか、シャンパンもペリエの提供、テーブルの上には日仏学院提供という葉っぱの付いたままの人参、大根がディスプレイされていて、ザクザクと輪切りにされた野菜を大きなボールのドレッシングに浸けておつまみにいただくという趣向。

このストイックさはあとの展示を見て意味が分かる。

作品は2フロアに分かれてある。

ブラックとホワイト。

圧倒的なスケール感で数字をひたすら身体に浴びる という無機的な非日常体験です。

これはね、覚悟がいります。賛否両論、好き嫌いわかれます、きっと。

私は表現もさることながら、それを実現している技術に圧倒されましたね。

 

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2009年3月30日 (月)

対義語で考える

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先日、リクルートワークス 研究所 Works編集長の高津尚志さんの投げかけから、今の自身の行動やこれからやるべきことをについて考えるきっかけになったことがある。

そのひとつ。「プロ」とはどういうことか?

「プロフェッショナル」の対義語は「アマチュア」だ。
日本語なら「玄人」と「素人」。
その違いをどう認識しているか。
プロとはそれを生業にしている人、と応える人がよくいるが、本当にそうなのかという投げかけ。媚びて、金銭を得ているだけならプロと言えないのではと。

私の中での「プロ」は、「どんな条件下にあっても、その専門力を発揮して、期待以上の成果を残せる人」という定義をしていた。

「くろうと」と「しろうと」は、まさにその音の通り、「黒人」「白人」が語源で、
「玄人(くろうと)」は、「暗いところまで見える人」という意味なのだそうだ。
「暗いところまで見える人」というのは、ユーザーやお客様の本当の気持ち、データだけから見えない事実といった、本質まで見極められる人のことを指すと考えた。
だから「素人(しろうと)」は「明るい、見えているところだけ」で判断、行動している人ということになる。

なるほど、という納得感がある。

一昨日に会ったある方とこの話をしていたら、
「「本質」の対義語は「現象」なんですよ。よく「本質」を見ろ、考えろというので、若い頃はそう簡単に本質なんてわかるか!ってうさんくさく思ってたんですけど、ある時、対義語が「現象」だと知って、なんだかその意味が解った様な気がしました。」と言われた。

この話も興味深い。

一昨日のエントリーに書いた増井さんの話、そして増井さんのコラムにある ユーザー中心設計の考え方、デザインのあり方などが解りやすく整理できると思った。

デザインのプロであれば、現象を通して本質まで考え、再びデザインという可視化された現象を通じて、ユーザーに経験したことの無い昇華された価値を見せる。そして十分な意見交換をすることで人々が幸せになる世界を作り上げていく。
「本質」と「現象」、「玄人」と「素人」の行ったり来たりの実現だ。

それができる「玄人」の一つがデザイナーという職能だろう。言葉にならないユーザーの思いから、研究者、技術者、商品企画者、経営者に至るまで、多くの人の曖昧な意見をファシリテートして、具体的なイメージとして提示することが出来るスキルを持っているのだ。それがナレッジを促進し、集合知から新たな価値や発想を生む。

今ほど複雑で多様な社会では、相互依存性が極めて大事である。
だから、いかに基本を身につけ、現実をきちんと見つめることができるかという能力を個々が持った上で、各分野の専門性を相互理解するための幅広い「教養」を身につけていけるかがポイントになる。この「教養」というのが「倫理観」や「グローバル」という意味も含めて一番大変なんだと思うけど。
人と人との協調行動=信頼関係とも言える水平的人間関係を高めていくことで社会の効率性を高めていくという「ソーシャルキャピタル」の考え方とも通じることがやっと頭の中で整理できてきた。

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2009年3月28日 (土)

第3回情報デザインフォーラム

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昨日は第3回情報デザインフォーラムに参加した。

目玉は ソニーでクルクルピ!の予測文字変換POboxを開発した増井俊之さんのお話。
テーマは「ユビキタス時代のユーザーインターフェース」だった。

主旨は「Webサービス」と「Ubicomp」は近々融合するはず。それは、ハードの敷居もソフトの敷居も下がってきているから。「ユビキタス」は「ユニバーサルデザイン」と同義であり、「いつでも、どこでも、誰でも」ということは、人間の能力を強化するために、直感的な操作を可能にすることだから。

ポイントは「直感的なシステムを実現する基盤技術」である小型コンピュータや、ネットワークはもうあるので、あとは「操作の良さ」の「アイディア」だけだ、ということだった。それには、「ネタ」ではなく、「発明」が必要だと。

我が家の初代ケータイはクルクルピ!が気に入って、私も妻も娘もソニーだったが、ゲームが出来ないというキャリア(ユーザー?)の声に屈し、ソニーも十字キー変換に迎合せざるを得なかったという歴史がある。画期的だったPOboxも台無しだった。
この話、結構 重要な意味がある。

増井さんとは、産総研時代に面識はあるのだが、その後、Appleから誘われてアメリカに渡られた。
今日のお話では、とにかく来いというので行ったけど、iPhoneの日本語入力の開発が仕事だというのは向こうに行ってから知ったそうだ。
昨秋、帰国しこの4月から慶応SFCの教授に就任されるそうだ。来週じゃん。
だからまだ名刺なし。
それにしても慶応はSFCのXDプログラムといい、日吉のKMDといい、デザイン界の重鎮、大御所をごっそり囲い始めた。2次会に向かう途中で、巨人軍のようですねえ、とこの話増井さんとしていたら、清原ばかりいてもねえ・・とご冗談を・・。

講演の中で、増井さんは「アイディア」を思いつくたびにドメイン取得」したり、その「アイディア」を実装し実証実験している数々の事例を紹介した。
本棚.org、 地図帳.orgQiuckML単語帳.orgGyazoFeedTVなぞなぞ伏字サービス、なぞなぞ情報公開 ・・・。
そのサービスの特徴は、「ユーザー登録なし、パスワードなし」で「単純で有用なもの」を目指していることだ。
自分では流行る!と思っていた地図帳.orgが流行らない理由を、「自慢にならないのがいけないんじゃないか」と結構冷静に分析されていたのも興味深い。
発想の源は、講演後の質疑の中で、「自分の体験であり、自分のできないことをつくる」「得意なことはやらない」と応えていた。
そして「Appleでは、とにかく説得するのが大変。黙っていると単なるアホとしか思われない」「ユーザー要求を見て、モノを作るのはダメ。学生20人に評価させたくらいで判断してもダメ。2万人くらいやってデータを蓄積しないと。そういう反応がすぐあることがいいので、秘密主義のAppleでの開発は辛かった」という話までされた。

「何も学習しないでできるようになるなんてありえない」「直感というのは慣れているだけ」「ちょっと努力することをいかに上手く見つけるか」という言葉や、「ネタ」と「発明」を明確に区別している一貫した姿勢から、ユーザー調査や評価の現象からだけではなく、本質からの発想と実装による検証を繰り返すことで、最終目標であるinvisible computingを実現しようとしていることだ。

とにかく、我々にとっては天才的なヒーローのような人なのだが、そういう方が気さくにお話される中の示唆を見逃してはいけない。

最後に面白かったのは、「発想(アイディア)というのは、如何に知識という引き出しをもってるか」が重要で、そのたくさんの引き出しや昼間のゴチャゴチャになった頭の中から「パッ!」と閃きのように解ける瞬間はとにかく「寝ること」と結論づけていたこと。ちゃんと、経験に基づく事実や脳科学的な根拠もあっての言葉だ。

「IDEOのように何人かが1週間でアイデアを出すというやり方は信じられない」という発言もあったが、そこは計り知れない好奇心とアクティビティで一人観察、一人プロト、一人検証をできてしまう天才とは比較してはいけないのだ。集合知から出る発想は、「寝ること」と同じ効果があるのかもね、と納得されていた。

その後のオープンディスカッションの会場では、 首都圏のみならず、札幌、京都などからも参加したいろいろな人との会話を楽しむことができた。学生さんのプレゼンをほとんど見なくて失礼しました。

Dscf3967 罪滅ぼしではないけど、帰りの地下鉄の中でM工大(4月からTT大)のF君のプレゼンをアサノ先生と聴きました。酔っぱらいのおじさんが学生をいじめているようには見えなかったと思いますが、プレゼンした学生も偉いが、鋭い講評をした上平先生も凄かった。最終の急行電車の中が寺子屋みたいになっちゃて、昨日は最後まで面白かったなあ。

関連情報

情報デザインフォーラム

情報デザイン研究室(アサノ先生のblog)

Mode.(F君のブログ)

User Design blog

Smile Experience(山崎先生のblog)

DESIGN IT! w/LOVE(棚橋さんのblog)

ENJOY TOY AND DeSign

kamihira_log(上平先生のblog)

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2009年3月26日 (木)

フィルムだから

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1台22万円、限定5000台の中判フィルムカメラ
3月中旬発売予定が予約殺到で4月下旬に発売延期。

3月10日の内覧会で企画者の方が「企画とコンセプトは61歳の私、基本設計は66歳の技術者、デザインは59歳の部長自ら、合わせて186歳が設計したシニアによるシニアのためのシニアが使うカメラなので、若いやつらには使わせない。」と秘話を披露し、場内を沸かせたそうだ。

折りたたみ式カメラ、ホールディンングカメラ、蛇腹式、スプリングカメラ、
いろいろな呼び方されているが、いずれにせよ、機動力のある自分で表現を楽しむための写す道具だ。

買うかどうかは別としても、気になる。
触ってみたい。

今日から開催のPhoto Imaging Expo2009で触れるそうだ。

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2009年3月25日 (水)

働くということ

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野村さんのブログ「デザイン部門は最も創造的なのか」と言うエントリーが
載ったので、ちょっと気になってお話をしに行ってきた。

痛いところを突かれながら、叱咤激励されたと解釈し、
そのお礼とヒントをもらいに。

職種という意味ではなく同じような仕事(志)をしている人の話を聴いて頭を整理しようと言うことだ。

結果として 結論や具体的な解決策を得られる訳でもないが、
共感出来る人とのコミュニケーションから、気がつかされること、見えてくることも多い。
そして、可能性を信じて地道に取り組んでいこう、と元気をもらう。

時間がかかるんですよね。
私の経験値から行くと、ことを起こしてから形を成してきたと思ってもらえるまで3年、
価値を理解してもらえるのが5年、あたり前になるまで10年。

今の時代、何のために働いているのか。

日本人の働き方はこの5年間で大きく変わるそうだ。
変わらざるを得ない状況になるということ。
そこで大きな差がでるのが「セルフデザインできる人と出来ない人」
そこで必要なのがソーシャルキャピタル。

以上、今日のメモのほんの一部。

この5年間で自分は何をするか、どう取り組むかがとても重要ということか。

仕事と幸福、人生について  読んでみるかな。

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2009年3月17日 (火)

XD eXhibition 09

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夕方、AXISギャラリーへ。

慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科 エクス・デザイン(XD)プログラムの
初めての成果発表と2日間のシンポジウムプログラム 

Webhttp://xd.sfc.keio.ac.jp/

参加者:岩竹徹(コンピュータミュージック)、筧 康明 (インタラクティブメ ディア)、加藤 文俊(コミュニケーション論)、坂井 直樹 (プロダクトデザイン)、田中 浩也 (メディアインスタレーション)、中西 泰人(ヒューマンインターフェイス)、藤田 修平(映像製作)、山中 俊治(インダストリアルデザイン)、脇田 玲(情報デザイン)

今日、情報デザインとフィジカルな製品デザインの垣根は取り払われ、
デザインの対象はモノのかたちや質感に留まらず、音や光、手触り、動き、
インタラクションなど幅広い要素を統合的に扱うことが重要になってきています。
その一方で、新しい価値創成の鍵は、やはり個々の作り手のもとに育まれた感覚、才能、創造性にあるとも言えます。
このような「幅広い視野のネットワーク・デザイン」と
「価値創出のためのパーソナル・デザイン」を
同時に進める21世紀型デザイナーの育成人材を目指し、
2008年4月より慶應義塾大学SFC(湘南藤沢キャンパス)
に新たな大学院プログラム、XDが始動しました。

本プログラムは、以下の3つの理念(X)に基づいて活動が展開されています。

1. eXperiment 実験的デザイン
プロトタイプの製作を中心として、ひととモノの新しい関係を探る。
生み出されつつある未来の価値を、作り手が実験検証しながら磨いていく。
ユーザビリティテストを繰り返すことにより、
高いレベルのユニバーサルデザインを実現する。

2. eXperience 体験をデザインする
人がモノや環境に対し、最初の出会いから入手、使用、メンテナンス、
廃棄までのすべてをデザインする。
視聴覚だけでなく、あらゆる身体感覚をデザインのターゲットとする。
人と物、自然と人工物の長期にわたる共存を考える。

3. Crossing 価値観と知識の交流
異文化の混合、地域間の連結、芸術とテクノロジーの出会い、
異業種のコラボレーションなど様々な領域間の出会いに
新しいデザインを求める。幅広い学問領域にふれる機会を提供し、人材交流を活発化させる。

本展では、上記の3つの理念を踏まえ、未来のものづくり拠点形成に向けた
FXD(Factory of X Design)構想を提案し、
また本プログラムに関わる教員や学生によるプロダクトデザインやインタフェース等に関する研究成果を展示します。

という大変興味深い活動なので この目で確かめてきた。

会場の入り口で坂井直樹さんがいきなり「や〜、よく来てくれましたね」と自ら smart cane という床に無数のインターラクティブ・アートの輪を描き出す杖を説明してくれた。

会場にはそれぞれの研究室の作品9つが展示されていて、一つ一つ学生さんの説明を聞いて回ってみた。非常にユニークな教授陣の思想がそのまま反映されながら、実装されて体感できる作品群のクオロティの高さはさすがである。

Dscf3851 筧康明先生のForce Tileはテーブル型ディスプレイのタンジブルインタフェースなのだが、触覚やつまむなどの行為まで加わっていて面白い。

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ちょうど18時からプレス向けの記者発表があったので、このエクス・デザイン(XD)プログラムの概要を知った。続いて山中俊治教授の話は、5月からか21_21で開催される第5回企画展「骨」の紹介だった。これがまた興味深い。楽しみだ。山中さんは今、大学院のこのプログラムの中で陸上競技用の義足のデザインにチャレンジしている話をされた。試行錯誤中の習作も展示されていたのだが、いつかとても美しくデザインされた義足を使用した選手がオリンピックで金メダルをとる夢を語っていた。機能と造形との魅力、そして使用している状況、その結果までトータルでデザインしたいんだ、という意志が静かな口調とスケッチから伝わってきた。

昨年より動き出した新たな大学院プログラム。
今後に注目していきたい。

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2009年3月 8日 (日)

apartment とタッチレス展

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お昼から原宿と六本木をはしごした。

原宿駅に降りて、日曜日の人の多さにあらためてここは観光地だったと気づく。猫カフェや九州じゃんがらラーメンに列が出来ていて、すれ違う人の会話の多くが日本語じゃない・・・。圧倒されつつ、金曜日に行きそびれたクエストホールへ。

apartment
多摩美術大学情報デザイン学科情報デザインコース卒業制作展2009
”情報デザイン”という”アパート”に住む、51人の集大成

外の喧噪とがウソのような世界がホールの中に広がっている。
51作品を一通り見る。結構なボリュームだ。
作品ごとにインクジェット出力のバナーの説明があるのだが、実はそのフォーマットの一番下端にその学生さんの部屋の画像があるのに途中で気づいた。DMに鍵が付いていて、アパートの一部屋一部屋を訪問するというメタファーなんですね。実はWebも凝っていて、一人一人の作品紹介とともに、作者の部屋の様子を見ることができるのだった。人となりが見える作品集ですな。

途中で積極的に声をかけて説明してくれたエモーショナルデザインゼミの平井さん、土屋さんありがとう。どうしてこの作品を作りたかったのか、そしてこの先どうしていきたのか、質問に答えてくれたので展示だけでは見えないことがとてもよく解った。お二人とも力作だと思いました。分厚いフィールドノートもとても貴重な資料、財産でした。
他の学生さんの話を聴けず、活動を基盤とするデザインゼミ、エクスペリエンスデザインゼミの展示はどうしても表現が地味になってしまうので、そのプロセスをもう少し知りたいと思った。

千代田線で乃木坂へ移動し、AXISまで歩く。
途中、つるとんたんで腹ごしらえ。
土曜日のアサノ先生と全く逆コースをたどっているようです。

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タッチレス展
〜3月9日(月)11:00〜15:00まで
JIDAデザインミュージアム 六本木AXISビル 4階 
入場無料
タッチレスをキーワードにエプソンのアドバンストデザインラボで開発されたプロトタイプを展示

こちらはプロの展示ですから。
丁寧に一つ一つ説明いただき、質疑応答も端的で、数少ない展示と短い時間ながらもその可能性を共感する体験として充実しておりました。
今月のAXIS誌のPrototypeのコーナーに掲載されている3DLCDの提案も、ここで実物を見ることでケータイやデジカメに実装されつつある3DLCを単なる際物としない、新たな可能性を感じることができる。


お隣のAXISギャラリーでは、多摩美情報デザインの学びを紹介する恒例の「できごとのかたち2009」を展示していた。


新鮮な刺激と元気をもらった。

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2009年3月 7日 (土)

TAKE OFF!

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昨日の冷たい雨も夜には星空になっていた。
今日は、アオゾラが広がり暖かい。
上の画像は、横浜・馬車道にある日本郵船歴史博物館前の桜の古木の小さな並木。
すでに八分咲きで、メジロが枝から枝へ嬉しそうに飛び交っていた。
アオゾラに桜の花.見ているだけで心がウキウキするね。

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家族が横浜で買い物をしている間に BankART Studio NYKで開催されている武蔵工業大学小池研究室、専修大学上平研究室の合同卒展「TAKE OFF」 を見に行ってきた。

みなとみらい線馬車道駅の6番出口を上がったところで、神奈川新聞を手にした小池先生にばったり会う。初日の様子が取材された記事を見せてもらいながら一緒に歩く。卒展の準備運営はすべて学生達の手に行われており、会場は初めてでよくわからないというので、私が案内する。

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確かに日本通運と神奈川県警の間の脇道を奥に入っていくところが分かりにくい。
入り口に案内が無いので、突き当たりの巨大ポスターが効果的だ。あ!ここだ、ここだ!たどりついた、と小さな吹き出しもあって、誘導に大いに役に立ってますよ。苦労した甲斐があるね。

入り口にそれぞれの研究室の歩みや活動がわかる年表が掲出してあって、これから見る展示のプロローグとしてなかなかいい工夫だ。

昨年の池尻での展示会で「うつすためのデザイン」の万華鏡をモチーフにした説明をしてくれた3年生の女子学生は、実はその後、企業実習にも参加してくれていて、それ以降も小池研のイベントに行くたびに顔を見る。彼女はほんとにいつも元気で勉強熱心だ。そのksmさんに詳しくコミュニティバスに関する卒業研究を説明してもらう。昨年のフィールドワークをまとめた段階の研究から継続して、実際に行政と住民が具体的な話し合いを進めていくプロセスに関わっていくフェーズをだった。主役は住民でありながら、主体は行政であり、それに大学の研究室がどう関わり合うことで、ありたい姿に近づけていけるのか、という当事者ならではの問題意識をしっかり持っていることが解った。パネルからは見えてこないコミュニティが形成されていく過程で自分が思ったことの話をしてくれて、デザインが出来る人のための問題解決には様々な要因が絡んでいることに十分に気付いていることを知ることができた。フィールドワークならではのいい学びをしてますね。

途中、寺沢先生も勉強熱心な学生さんらととともに函館からいらしていてご挨拶いただきびっくり。

一方の上平研究室も興味深いアプローチを実装してみせてくれているところが新鮮なのだが、説明してくれた人の研究が突っ込みがいもたくさんあったので、今度じっくり話をしてみたいと思ったのでした。

明日の13時からは両研究室の先生と多摩美の吉橋先生の対談があるそうです。

同じ場所で開催されていた「てつそん」も覗いてみたのだが、こちらは私にとっては大いに期待を外してくれて、そこそこに会場をあとにした。このイベントはどこに向かっているのだろう。

ランチは、横浜トリエンナーレに来た時、気になっていた80*80(ハチマルハチマル)で。

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店名は、横浜から80Km圏内でとれた食材を80%以上使っているということから。
安心出来る地元の食材のみを使ってということで、小さな店内は若者から年配の方までで満員。三浦でとれたキャベツをたっぷり使ったトマトカレーというのを食べました。

古い2階立ての木造建築をリノベーションしていて、その外観もさることながら、内装、インテリアもシンプル。体に良い一人ごはんにほっと一息。

オススメです。

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2009年3月 6日 (金)

GRADUATE SHOW!!

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朝から出端(ではな)を挫かれた。

朝起きた時点で、田園調布駅の信号機故障のため目黒線が動いていなくて、東横線も7割の運行と知り、出勤コースを田園都市線に変更。たまプラーザから各駅停車に乗ったまではよかったのだが、南武線経由で回避してきた人が多くなったのか溝ノ口から混雑がひどくなり、結局25分遅延で表参道に到着。9時からの打ち合わせ時間にはギリで間に合ったが、東急利用者が軒並み遅刻で結局 後ろにずれ込んでしまった。さらに冷たい強い雨に外出の意欲は萎え、ひたすら事務処理をこなすことにした。

同様に一時間早出しようとした同僚は、日吉駅の改札で入場規制に巻き込まれ、引き返すにも時間がかかって、結局田園都市線経由で会社に到着したのは私より1時間も後。
高い運行密度で首都圏の通勤を支えているシステムがひとたび綻びるとその影響は多大だ。朝の判断はよかったのだけれど、天候も影響して一日が憂鬱だ。

夕方、多摩美プロダクトの卒展を覗く。小さな折り畳み傘ではびしょ濡れだ。

さすが多摩美生産デザイン学科、プロダクトデザインの王道だ。看板学科であるだけに作品も展示もクオリティが高い。昨年までの原宿クエストホールからMODAPOLITICAの会場を移したのは、展示数(卒業生)が増加したからだそうだ。2階の会場で、和田先生、田中先生と久々の再会。和田先生は今や学科長ですし、田中さんも講師じゃなくて教授に・・・。いろいろと昨今の話をさせていただく。あいにくの天候で見学者は少ないが、来場者に説明をしたり、語り合う姿はちたほら。

最終的なアプリケーションの様態として表現されているプロダクトは、見れば解るものも多いことは事実だが、実験的な表現などは、コンセプトと表現の間をどう埋めていくかの試行錯誤は展示会の作品だけで伺い知ることは難しい。まさに「深化」を標榜しているプロセスは、指導する先生と学生のぶつかり合いなのだと思う。

見知らぬ人に積極的に声をかけて説明する、というのは勇気がいるだろうが、もう少し来場者と会話をすることで、その「深化」の過程を共有化してはどうだろうか。また新しい発見があるに違いない。

7日(土)20時まで  8日(日)17時まで

MODAPOLITICA

〒107-0062 東京都港区南青山6-6-21
TEL:03-5468-8882
東京メトロ表参道B1出口より徒歩8分
渋88・都01南青山7丁目下車徒歩8分

 

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2009年3月 5日 (木)

都会のオアシス

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青山ブックセンター 六本木店
ここは朝5時までやってます。

会社の帰りに遅い時間でもちょいと覗ける
まさに都会のオアシス。
品揃えはデザイン、アートなど芸術系が充実していて
知的好奇心を満たしてくれる。
というか文学系はあまりないね。
ビジュアル系はやっぱ、手に取って選びたいよね。
こだわりのオススメ本が書棚から誘ってくれます。
ネタに詰まった事務所系のヒトやらお忍びの有名人がふらふらと。
ある意味、地域密着型の書店。

なにかと厳しい世の中、管理業務で固くなった頭をほぐしに
わたしもふらりと。

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2009年2月27日 (金)

意匠展にて

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お昼から外出のため外に出てみると大きな牡丹雪が降っていた。
地下鉄の駅まで歩いているうちに手がかじかんでしまうほど寒い日だった。

夜は「意匠展」へ。

千葉大学工学部デザイン工学科意匠系
2008年度 卒業研究・卒業制作展「意匠展」

2008年2月27日(金)〜3月2日(月)
11:00〜19:00(最終日のみ17:00まで)
六本木AXISビル4F AXISギャラリー

入場無料

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1週間前を切った先週末に案内が届いた。
初日の夜は卒業生限定の「OB・OGナイト」 ささやかなパーティを開催しますと.案内が同封されていた。 今日の朝になって同級生10名くらいに誘いのメールを出してみた。。。。
返信と電話で3人と会場で会うことに。

会場では懐かしい顔、そしてデザインの大御所もちらほら。
天候がよくないこともあるのか、予想外に少ない人にちょっと残念。
もう少し早めに案内を出せばもっと盛況だったろうに。
でも、こういう機会を設定してくれた現役に感謝。
ここ数年で最も元気と企画力に優れた卒展だ。
全体の雰囲気は、デザインの根拠が明確に示されているという意味では特徴があり、多くのデザイン系の卒展の作品展示とは一線を画している内容だと実感。

肝心の卒業研究、作品を見るのもそこそこに学生時代に教えていただいた先生達や知り合いの先輩、私のメールで駆けつけた同級らと話込んでしまった。
現役の学生さんには随分と気配りをしていただいたのに実は全く話もアドバイスもしなかったいけない先輩です。

会場では1時間ちょっとで閉場になってしまったので同級生3名と2次会に。
そこにK学院大のM月教授とS大学院大学のK澤教授が合流。
久々対面、初対面もありながらデザイン談義に華が咲きまくってしまった六本木の夜でした。

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2009年2月22日 (日)

原点に気づく

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子供の習字展? ではありません。

場所は「西千葉」。
昨日、大学の研究室の同窓会があった。その名も「第一講座会」。

受付を済ませるとすぐ横に硯と筆が置いてあり、
スタッフの現役学生さんから「一言」と言われたままに筆を執った書。
学生時代に学んだことから社会人となった今に至るまでの思いを書いたものです。
会場の講義室の一番後ろに貼り出されると結構壮観。

今回のイベントは、助手時代から40年間にわたりその研究室を支えてきた教授が昨年3月に定年退官され、今年1月に後任の教授が着任されたそれぞれのお祝いと報告を兼ねた会ということで、全国、いやいや留学後中国、韓国、台湾、インドネシアの大学で教鞭を執っている人から、現役の学生さんまで100名余が参集した。
場所もホテルの宴会場とかなんとか会館じゃなくて、まさに私たちが学生時代に講義を受けた殺風景で古い講義室。
飲食も主婦5人が運営しているおふくろの味を売りにしたケータリングと留学生による故郷の味というまさに手作り感溢れる趣向だった。

この研究室の源は、芸術と工学の総合という理念を具現化するために設立された九州芸術工科大学の初代学長に栄転された小池新二先生に発する。
ちょうど在学中に小池先生が逝去され、その凄さを何も知らないまま「先生の蔵書を図書館に贈呈することになったから、ご自宅に行って運び出すのを手伝え」と恩師の言われるままに研究室全員で小金井のご自宅を訪問、ものすごい数の本の搬出に汗を流したことが懐かしい。
現在も大学の図書館には「小池文庫」として和書・洋書合わせて7000冊の所蔵図書が保管・公開されているそうだ。

昨日はその小池先生の後任として着任され、7年間在籍された文化人類学の大給(おぎゅう)先生が冒頭に30分の特別講義をされた。
ちょうど入学前に開設された国立民族博物館にご栄転されたので、直接講義を受けたことは無い。大給先生直々に指導を受けた大先輩達も多くいる中で、御年80歳ということで、もう皆さんの前で話すことはないだろうから、今日は「遺言」代りにデザインに関し「言っておきたいことを言います」と矍鑠たる姿勢で熱く語られた。

いまだからこそ響くのかもしれないが、その内容にとても感銘を受けてしまった。この会に参加してよかったと思う瞬間だった。

以下、その要旨を自分のためにもメモしておく。

テーマは「人間再認識のデザイン」
先生は大学で最初に経済学を学び、そこでは「損ー得」と「期待ー不安」の2軸で物事を語れてしまうことに疑問を持ち、心理学を学んだそうだ。そこでは、統計学が主で、「個人が消えてしまっている」ことにまた疑問を持ち、人の精神性を探るために文化人類学を究めたのだった。その方が小池先生に請われて、デザイン概論を講義する立場になった時の話をされた。

要は文化人類学の社会調査を工学部のデザインの分野に持ち込んで、「デザインサーヴェイ」という演習を始めたのだそうだ。その心は、概念を言葉で定義する「西洋文化」に対し、定義がなくとも伝わる茶道のような「東洋文化」にあって、価値観のコンセプトは「話では通じない」から「身体で悟らす」ことを目指したのだと言う。
工学部のデザインで「ユーザーのことを身体で解った人間を育てる」ために始めたのが「デザインサーヴェイ」。今で言う「オブザベーション」だ。

「わかった」ということは「身体で納得すること」。
「デザインサーヴェイ」というのは「相手の心を知ること」
デザイナーの仕事は「心療内科」のようなものです。
人の持つ悩みを解決してあげることですから、とも。

そして、デザインは情報文化の一部を担っているのだから、
中学生なんかに「情報」って何ですか?と聴かれたら応えられなければいけない。
「情報」とは「知りたいこと」「知らせたいこと」。
それをデザイナーは作品としてきちんと表現できなくてはいけない。
今は情報が多すぎて機能していない時代だからこそ、デザインが必要なのです、と。

そして、最後に、「生きていくのには衝撃が必要。その衝撃で明日から生き方が変わるから。階段を上るエネルギーをいつももってください」と締めくくられた。

大給先生にとって人生の7年間でありながら、デザインという全く未知の分野に踏み込んだ衝撃が後の人生にとてつもない影響を与えたのだそうです。

デザインとは異分野の大給先生を連れてきた小池先生の先見の明には、「異花受粉」という考えがあったという。その他にも、人間工学、材料工学といった専門家を引っ張ってきて、現在の礎を築いたのだ。デザインの本質は人を中心とした「広大な視野と十分な科学的教養をもつ」ことだという原点は、今のデザイン教育にも通じる。

学生時代、もっと学んでおけばよかった と思うのはいつの時代の人も同じか。

関連記事:Information Design!? 工業意匠学科教育方針(昭和24年)

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2009年2月19日 (木)

卒展シーズン

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卒展シーズンの到来です。

kamihira_blog に 展覧会情報が 見やすく纏まっております。

メディア系はこちら  CBCNET 卒展'09

学内展はすでに終わっているところもありますが、都内や横浜など交通の便がよく、業界では知名度のあるイベント会場での学外展がこれから多くなる。

JapanDesignNetに今年も恒例の卒展レポートが掲載され始めた。

2001年からスタートした「てつそん(全国合同卒業制作展)」も今年で9年目。継続は力なリだが、運営が学生主体でOBがサポートしているのだろうがこちらはちょっと文化祭ノリが強い。今年は横浜のBankArtSTUDIOを会場に、3/4〜3/8が会期らしいが、未だ詳細がわからない。事務局は大変だろうが、一同に介することで、より多様な多くの人に見てもらいたいという目的と志、現実のギャップの間が埋められなくて惜しいよなあ。

私は TAKE OFF をBankArtに見に行く予定なので、ついでに覗いてみよう。

いずれにせよ、計画的に時間を取っておかないとつい見逃してしまう。

各学校の学生さんや先生達がお互いに見て切磋琢磨する絶好の機会でもあり、親御さんに成果を見てもらう、受験生や社会に向けて学校としてのプロモーションなどいろいろな意味があるのでしょう。企業人も毎年出来る限り足を運び、時系列でクオリティや教育の現場で起こっている変化を実感すべきだと思う。
自身の経験値や狭い価値判断を広げ、的確な視点や客観性を広げる努力は必須だと思うのです。

私も10年くらいまえからではあるけど。プロダクトやグラフィックも表現主体から問題解決や提案型に変化し、ちょうど情報デザインというジャンルやインタラクションを伴ったメディア表現が多様になってきた頃からか。

現実には足を運ぶ人と運ばない人の二極化が著しいのが実情のようで。
自身の未来を見通すヒントにも、人材を育成する糧にもなるのです。

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2009年2月12日 (木)

愛用のrotring

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2000年に発売された ドイツ rotring社の coreシリーズ。
当時産学を一緒にやっていた某美大のプロダクトデザインの先生が、ドイツに出張してこのペンを自分のお土産にして使っていた。カッコよかったので触らせてもらったら、スタイリングとともに手に馴染む使いやすさが気に入ってしまった。
早速日本発売とともに購入、その大胆なボディデザインと握りやすさ、描き味が気に入って、ここ数年は無印のダブルリングメモノートとのペアで愛用している。
長時間使い続けても手がつかれないこと、直液式なので最後の一滴までインクを余すことなく使えること、クリップが強力なので装着してもカンタンに落とさずに安心など、スタイリッシュなボディデザインとともに魅力はたくさんある。

PC画面上にCADやイラレで図面を引くのが当たり前の今
トレペの方眼紙の図面をトレースしたり、墨入れをする、なんて言う作業は
想像もつかないだろう。
rotringが精度の高い製図用品として、
学生にとってプロの道具であり、「赤い輪」とともに憧れのブランドだった
ということも今や昔なのかもしれない。
線の細さで何本も揃えたり、ペン先が詰まって、
友人に借りたりなんてことが懐かしい。
20年くらい前は、日常のメモもすべてrotringの製図ペン、
なんていうデザイナーも結構いた。
今は見かけないねえ。

年賀状の宛名書き、手紙など文字をサラサラ書きたいときはもいつもこのペンだ。
使っているのは、ローラーボールタイプ。
先日インクが無くなり、替インクを買うためにこのペンを購入した二子玉川の伊東屋に寄った。万年筆売り場の女性がペンを見るなり、製造中止になっており、他店の在庫からかメーカーからの取り寄せになると言う。
数日後、伊東屋渋谷店でやはり万年筆売り場の女性にペンを見せると、すぐに替芯を出して詰め替えて、描き味を確認させてくれた。
これでしばし安心、と帰宅したが、替芯はもう手に入らないかもしれない。

替芯も買いだめておかねばならないのか。
愛着がなくてすぐ無くしちゃうペンより、替えインクの方がよほどリーズナブルなのである。

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2009年2月 6日 (金)

メディア芸術祭

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第12回文化庁メディア芸術祭

2009年2月4日(水)〜2月15日(日)
(2月10日(火)は休館)
10:00〜18:00(金は20:00まで)
国立新美術館
入場無料
主催:文化庁メディア芸術祭実行委員会

接写しなければ撮影可です。

金曜の夜に仕事を切り上げて19時から閉館20時まで駆け足で見てみました。
全く時間が足りません。
あらためてもう一度行こうと思います。

今年は順路も整備されていて、クオリティも高いと感じました。
閉館間際ほど混雑してきて、来場者はかなり若い人に限定されているの印象。

もっと多くの、そして多様な世代がくるべきなのだと思う次第。

アート部門
Oasis II
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皆、ディスプレイの現象に気を取られて、センサーの存在に気がつきません。

Flow 5.0
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大賞の「Oups!」 ぜひ主役になって体験を。
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マンガ部門
大賞は「ピアノの森」
私が非常に気になっていた、さそうあきらの「マエストロ」は優秀賞だった。
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エンターテイメント部門
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大賞の巨大TENORI-ON どのゲームも順番待ち・・

Level Head
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先端技術ショーケース
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風の音楽
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2009年1月26日 (月)

音楽は取り扱い注意

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朝、緑道脇のツツジに粉砂糖がまぶされていた。ウソ。
湿度が高く、急激に気温が下がると起こる現象。

夜、とあるデザインの勉強会で千住明氏の話を聴いた。
テーマは「音楽と感動」
"人は「音楽」によって感情を大きく揺さぶられ、感動を覚える。 それは「音楽」が、人の野生や本能に直接届く、大きな力やメッセージを持っている からに違いないから。"

まずは音楽を「静寂」と「静寂」の間と定義。
そして西洋における時間の創作物は「時間芸術の三角形」のバランスで安定感をもたらせるが、花鳥風月どこでも音楽にしてしまう日本人は官能で聴いている、という話を料理にも例えながらのエピローグでぐっと引き込まれた。

そしてクラシックのようなアカデミズムが「人と違うこと」を表現で追求してしまっていることに対し、POPS ROCK JAZZといった実用的な音楽は「世間から求められている音楽」を「計算し尽くされたエンターテイメント」として 楽しい、きれい、感動するを提供することだと、ドレミの音の性質を実演しながら解りやすく解説してくれた。
そう、「勉強しただけでは人の心をつかめない」「音楽は語学、基礎の上に才能X努力」「今 話題な作曲家たちは、音楽理論を勉強していなくとも努力を人一倍している。才能があっても努力しない人は話題にならなくなる」という話は、職人を自認する実力派としての説得力のある言葉だった。

「本当にいい音楽」をスティビーワンダーは「2〜3000回聴いても飽きない音楽」、クインシージョーンズは「自分のチキンスキンに聞くのさ(鳥肌がたつかどうか)」と言ったそうだ。
結局、メジャーとなるのは自分が持っているゆるぎない感覚、ということだ。それはプロとして必要な資質なのだ。

ご自身が作曲家になられた経緯や学生時代から始めたCM音楽、大きな転機となったピアノ協奏曲「宿命」、一昨年の大河ドラマのテーマソング作曲のプロセスも示唆に富み、ユニークで面白かったが、原点がアルヴォ・ペルトの様に、聴衆の耳を育てる日本人を目指す、というところにあったと話を聴いて繋がっていった。

質問も冴えていた。
美しいメロディを生み出すことはもちろんだが、千住氏の特徴でもある豊かなオーケストレーションの秘密は?という問いは的をついていた。
話の中で、基礎として芸大で400〜500年の歴史のクラシックのすべての時代のスタイルを勉強して、どんなスタイルでも書けるようにしたと言っていた。そういう引き出しがあるからだろう、オーケストレーションの応えは一つであり、あのスコアの並び順がそうできあがっているのだ、料理の「さしすせそ」みたいなもの、という答えだった。

そして最後の質問が、「次世代を育てるために伝えたいことは?」
答えは「聴く環境を整えること」
興味を持ったら導くことが大切で、強要してはいけない。
刺激だけを追い求めて、大音量ばかりで聴いたりという身体に悪いものは聴かせない方がいい。同世代以上の音楽家では、大音量の音楽に浸っていたばかりに高温が聴こえないなど難聴に苦しんでいる人が少なからずいる、そうならないように。ということも忠告されていた。

千住氏にとって音楽は「人の感情をコントロールしていること」に気づき、「人に寄り添うことが出来るもの」ということを実感しているそうだ。

だから今日のキーワードは「音楽は取り扱い注意」だった。

デザインのヒントに十分なりえる示唆に富んだ、非常に興味深い内容だった。

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2009年1月14日 (水)

サラサラ イベント

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12月15日のエントリーで書いた「サラサラの組織」のイベントに参加してきた。

テーマは「サラサラの組織」:21世紀の組織論を考える

本に紹介されたサラサラ・リーダーによるパネルディスカッションと本の執筆者からのメッセージという内容に80名が集った。主催者サイドの「場を作るプロセスそのものを楽しんじゃおう。自分が楽しくなければ参加者も楽しいはずがない。」という言葉通り、いろいろな仕掛けや工夫に満ちたプログラムと、日頃各企業で組織の変革活動に携わって孤軍奮闘している面々の同士という連帯感も自然に醸成されて、大変楽しく、元気がもらえるイベントだった。

アルフレッド・チャンドラーの「組織は戦略に従う」という言葉をどう考えるか、という司会者の投げかけに、会場から「組織は戦略に従ってほしい、しかし、人は組織に従わない、自分自身はプロとしてのミッションを遂行したい」と言った名回答に唸らせられたりした。
執筆者の一人 紺野登先生の話がとても興味深かった。
建築ご出身らしく、もともと「組織は戦略に従う」は 建築、デザインの「形態は機能に従う」をもじったところから生まれたという解説だった。
知識経営は「戦略」と「組織」を一緒に考えることであり、それを繋ぐ「場」が重要であること。その知識経営そのものが日本発、日本型経営であること。
空気が読める「ミドル」こそが組織を変えることができる、というメッセージをいただけた。

その前に「場」についてどう考えるか、という司会者の投げかけに、私にコメントを求める無茶ブリには困惑したが。「執念」のとまで書かれた手前、「如何に気づきを多く感じさせることが出来る「場」や「瞬間」を与えることができるかが、今までのコントロール型のマネージメントとは異なる、これからの自発性を促すマネージメントとして重要になるのでは」という発言をさせていただいた(汗)
(コーヒーブレークの時 ライターさんに「あの執念の方ですか」と言われたのには閉口したが(笑))

日本の企業が目指してきた生産性向上による効率化の結果である筋肉質、それを支えてきた企業人は、外に出ればいつでもコンサルティングができる世界的に見ても優秀なアスリートなんだそうだ。しかし、それは「今までのモノ作り」の時代のことであって、これからの「知の時代」にそのもの作りのパワーをどう生かして行くかが問われているのだろう。
「時代が変わった時に、自分の能力をどう生かすか」まさに今日得た、一番共感できるキーワードだった。
それにしても昨今の経済環境、企業環境は、「歯車もあそびがないと回らない」はずが、そのゆとりすらつぶしてしまいかねない効率優先が一段と叫ばれている。
ベンチャーや個人であれば、社会における競争について常に考えねばならないが、大企業に属しているからこそ「組織」で悩み、自由度に余裕のあるベネフィットを生かした幸せへの道を探る意味があるのではないか、という意見に、はっと目が覚める思いもした。

いずれにせよ、組織変革によりイノベーションを創出させよう、なんていう活動は成果も見えにくいし、そうカンタンに出るもではない。だからこそ「いつになったら結果がでるの?」「何のためにやってるの?」という問いにいつもさらされ、共感してくれる人、価値を見いだした人の変化が既存の枠組みや価値観に埋没しまいがちだということが、今日の参加者とのコミュニケーションで十分に共有できた。自分の信念や行動の正しさ、孤独な戦いではなく、多くの仲間がいることや、事例の研究や学び合いをしながら変化の継続を周囲の共感を得ながら乗り越えて行くための元気をもらえる場であった。

創造的な対話は楽しいのである。

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昼休み

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昼休みを目一杯有効活用して充電。


デザインハブ第14回企画展「GIFT〜未来に託すデザインリボン」展

2008年12月12日(金)~ 2月1日(日)
11時~19時
無料
会場:東京ミッドタウンタワー5F
主催:東京ミッドタウン・デザインハブ

186点の展示はお花畑のように華やかで、一つ一つはとても繊細だ。

展示してあるリボンはJAGDAで1巻(5m)500円で購入できる。が、会期残すところあと2週間強で、かなりが売り切れマークの赤い丸印がついていた。お早めに。

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Second Nature 

2008年10月17日(金)~1月18日(日)
11:00~20:00(入場は19:30まで) 
会場:東京ミッドタウン 21_21 DESIGN SIGHT

料金:一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料

主催:21_21 DESIGN SIGHT、財団法人 三宅一生デザイン文化財団

桑沢デザインの学生さん100名の手作業によるファイバーが降り注ぐ空間は圧巻。説明のしようがない。体験するしかありません。

そして展示会場の水槽の中でも成長し続ける「 結晶」。
自然が織りなす造形のインスタレーション。

実は事前のスクリーニングやプロトタイプによる検証に裏打ちされた表現が完成度を高めていることは言うまでもないが、高度な好奇心、観察力と自然とサイエンスを融合させたアートに昇華させたところが刺激的だ。とても面白い時間を過ごすことが出来ます。

といっても会期はあと4日。私はいつも滑り込みなんですけど、興味があったら行くべし、見て確かめるべし。逃した魚は大きい。

 

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2008年12月27日 (土)

Gangu Project

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本日、年内最終の出勤日。半ドン(死語でしょうか・・)。
少しでも経費削減、ということで、連休中のPCモニターの待機電力ももったいないとLEDランプをチェックしてまわり、会議室のホワイトボードのコンセント全部抜いてボスとともに最終退出。

疲れた頭を充電しにAXISギャラリーに。
六本木は歩道も道路もガラガラ。
待ち列が出来ていたのは「つるたんとん」だけ・・・。

IAMAS Gangu Project

 2008年12月25日(木)~ 27日(土)
11時~19時(最終日は17時まで)
AXIS Gallery(東京・六本木)
主催:IAMAS(情報科学芸術大学院大学)

会期が短いのでこのエントリーをお読みになる頃は終了しています。
昨日の昼休みに覗いて、昨夜エントリーしようと思っていたのだけれど適わず。

もっと早く教えてよ〜、と思った方すみません。このブログは私の備忘録みたいなものですから。

”「ガングプロジェクト」は、IAMASにおいて2005年から始まったプロジェクトです。情報技術を活用した新しい電子玩具についての制作・研究を行いつつ、そのデザインプロセスを通じて、独自のプロトタイピングメソッドを探求・確立することを目指しています。

「ユビキタスとコンテンツ研究プロジェクト」はフィジカルコンピューティングや無線通信モジュールを活用したユビキタス環境の実現に関する研究を行っています。

今回は、これら2つのプロジェクトからなる研究領域で現在進行中のプロトタイプなどを展示します。また、会期中にはフィジカルコンピューティングに関するワークショップも行います。”(公式HPより)

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平たく言ってしまえば、何らかのセンサーを使ってインタラクティブな経験ができるアートをプロトタイプとして制作し、遊んでもらうことで検証してステッップアップさせていこう、というアクティビティの実践だ。

大人も子供もガングに夢中です。
遊んでいると学生さんスッと寄ってきてくれて説明してくれるのがいい。”ガング”だからとにかく触って楽しんでなるほどなのである。奥ではワークショップをやっていた。

素晴らしい展示会なのに、人がまばらだ。IAMASの認知度が低いのか、年末というタイミングがよくないのかなあ。もったいない。
大垣は遠いけど、東京の都心でこのようなクオリティの高い学生によるメディアアートの試みに一般の人々が接することができる機会は貴重だろうし、デザイン系や情報系のもっと多くのが学生さんが来場するとお互いの切磋琢磨になると思った。

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そのうちの一つだけ紹介。

JAMMING GEAR(ジャミングギア)は、様々な大きさの異なる歯車を組み合わせて、音楽を演奏する楽器だった。一つ一つ独立したユニットに大きさの異なる歯車を付け、1周回るたびに1フレーズの音楽が繰り返されるのだが、それらの歯車を組み合わせることで、複数のパートからなる複雑な音楽を自由に奏でることが出来るシステムだ。音楽のパートと時間(テンポ)を歯車という視覚であらわし、音楽の広がりを感覚的に実感できるところがとても興味深かった。一番商品化に近いところにあるのではないだろうか。

 

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2008年12月21日 (日)

プリントゴッコに感謝

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子供達は今年もプリントゴッコで年賀状を作った。

今も手元に残っているプリントゴッコで作った年賀状の一番古いものは1987年の卯年のデザインだった。我が家の黄色いプリントゴッコB6セットは多分20年以上使用していることになる。長女が最初にプリントゴッコで年賀状を作り始めたのが1999年、次女は2002年からだ。以来、毎年この時期になると、新聞紙を広げてぺったんし、乾くまで一部屋年賀状に占領される。版下、製版、印刷というシルク印刷や色の調合の仕組みをこれで実感して学んだと言えよう。2版を組み合わせた凝ったデザインをした年もあったが、1版でいかに多色で凝ったように見えるかのコツも覚えたようだ。

プリントゴッコは今年の5月30日に本体の販売終了が発表された。
一番よく使う赤いインクが足りなさそうだ、というのでパーツの販売を継続している東急ハンズに行ってみたが、既にランプは売る切れで手に入らなかった。マスター、インクはまああるが、ランプがなくては製版が出来ないので今回が最後の制作になるだろう。

プリントの「ごっこ」という遊びに託したネーミング、年賀状作成という日本の風習に合わせた消耗品ビジネスは一世を風靡した。パソコン、インクジェットという個人向けプリンタの普及とケータイ、メールによる年賀状そのモノの減少に、とうとう退場である。

日本の様式美、形式美と言ったら言い過ぎかもしれないけれど、便利さや合理性であれば今はいくらでも手段がある中で、自分で考え、表現し、作り、そして元旦に年賀状が届くということ、新年の特別な節目にお互いのことを思いやる気持ち、それを子供達に教え、それぞれが学ぶことが出来たのもプリントゴッコのおかげと感謝したい。

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2008年12月17日 (水)

クリスマス限定商品

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ありそうで、ないもの。
雪だるま、クリスマスツリー、靴したの形をしたゼムクリップ

MUJI Xmas 2008 限定商品、いろいろあります。
そんな中、ひっそり置いてあったもの発見。
衝動買いです。

実は MUJI AWARD 03 展 の「なるほど!」を確かめに
無印良品 有楽町店の ATERIE MUJI にいったのでした。

今年の金賞は原点回帰で「麦わらストロー」そのまんまです。非常に象徴的です。

無印良品の店内だって
クリスマス商品、クリスマスディスプレイ、クリスマスパッケージで
楽しい雰囲気なのにです。

デザインてなんだろう、と思う訳です。

応募する人、審査する人、それぞれがMUJIとは何だろうと真摯に向き合っている結果なのでしょう。

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2008年12月15日 (月)

サラサラの組織

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12月12日にダイヤモンド社から発売された本に、私の今取り組んでいる仕事の一つが紹介された。

サラサラの組織—あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵
富士ゼロックスKDI/野村恭彦・仙石太郎・荒井恭一+紺野登+荻野進介:共著, 野中郁次郎+小林陽太郎:監修

「第3章 サラサラの組織 サラサラ組織への変革イニシアティブ物語」 

9つの具体的な事例が紹介されている中の 「ホスピタリティーが融知創新を促進する」 の項、 175ページに私が実名で登場していました。

「執念ともいえるサポートにより、いまでもタッチゾーンはレベルアップを続けている。」

執念ですかあ(笑)

土曜日、移動の途中で書店によってみたらビジネス書のコーナーに平積みされていた。購入して早速電車の中で読んでみた。

この3年間の熱い議論、実現と運営に対する同僚達の献身的なアクティビティ、チームワーク、多くの人との関わりや支え合い、シンパとなっていただいた方々の地道な応援など、ここまでやってこられたいろんな思いが去来して目頭が熱くなってしまいました。

私一人の名前だけが実名で載ってしまって申し訳ない。
あくまで代表者として 多くの方々に感謝です。

そうはいってもまだまだ道半ばなのです・・・.

これをきかっけに、多くの人がこのプロセスとデザインの可能性を感じていただけると嬉しい。

私達の事例だけでなく、この本には具体的な事例や多くの示唆が書いてあります。
ぜひ手に取って、組織の「知」のめぐりを「サラサラ」にすることにチャレンジしてください。

関連情報:「サラサラの組織」はどうやって生まれたか

       富士ゼロックス KDI(ナレッジ・ダイナミクス・イニシャティブ)

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2008年12月14日 (日)

プロジェクト発表会

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土曜日の午前中に、上平先生からご案内をいただいた
専修大学ネットワーク情報学部プロジェクト発表会2008」に行ってきた。
 
多摩方面へ車で出かける時によく通る道沿いに生田キャンパスがあるのは知っていたが、入るのは初めて。 山の斜面に広がるキャンパスは少し入り組んでいて会場の10号館にたどり着いたらそこは5階だった。 斜面に建てられた新しい校舎は眺めもよく、 随所にコミュニティを促進したり、時間を過ごすためのいろいろな工夫がされていて、その意図を考えたり、実際に利用している学生さんをちょっと観察しているだけでも面白かった。

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さて、本来の目的である PROJECT 2008 EXHIBITIONについては、実はほとんど何の予備知識もなかった。
少なくともデザイン系の大学の展示会と大きく異なるであろうということ、調査、観察から得たアイデアをIT技術を駆使して実装して検証するということで、何が見えてくるのか、何を気づかせてくれるのだろうか という興味で来てみた。はこだて未来大学のプロジェクト学習の発表会と似ているところもあったが、デザインを教えていらっしゃる先生がここにはほとんどいないことが大きな違いかもしれない、と帰りがけにすれ違ったよしはし先生の話でなるほどなと思った。
少なくとも、 このような発表会をすべて学生が自主的に企画運営し、 内外の客観的な意見を聴こうと言う姿勢が素晴らしい。 実際、開場後間もない時間にも関わらず熱気に溢れてましたね。

一つのプロジェクトの説明を聞きながら質問をしているとすぐに30分くらい経ってしまうので、とても回りきれず、興味のあるものを3つほど回るのが精一杯だったので、この発表会自体を客観的には俯瞰できていないと思う。

3年生の発表なので実はアウトプットのクオリティは全く期待していないことと、考察過程や実装された表現からどうやって検証しようとしているのか、というネットワーク情報学部の教育や、今の学生さん達の意識がどこに向いているのかの興味が主体だ。

Dscf3058_2 PacPac:
「Augmented Reality 技術を用いた親子間の共遊ツール」         
PacPacではAR技術を用いた新しい遊びを親子に提供します。 2人で協力して楽しむことのできる2つの異なるステージを体験してもらいます。

女子学生さんがパネルの説明をしてくれました。パネルはよく纏まっているのだけれど、結論をシンプルに書いてあるだけなのでたくさんたくさん質問をしちゃいました。あなた達の導きだしたプロセスを知りたかったから。どうしてどうして、とてもたくさん観察して、体験して、議論して、深く考えているじゃないですか!パネルからは解らないことをたくさん知ることが出来ました。いい学びをしていましたね。技術ありきで何かを実現するという、Howが目的化してしまいがちの中、対象者のことや今日聴きにきてくれる来場者のことまで考えたまさにエクスペリエエンスな発表になっていました。絵本も色彩感覚のしっかりした方が担当されたようで、何をしたいのかが伝わるツールになっていました。チームワーク力をひしひし感じたのだけれど、惜しいのは、「安全確認」のため、実際の体験が出来なかったこと。電源要領制限のためノートPCを充電で稼働していたためバッテリーが無くなってしまい、デモもできなくなっていたこと。発表会は一発です。研究だけじゃなくてイベントにおける事前のリスク回避がいかに大事かもたくさん学んでいたようでした。

あとは、「なみ・コミュニケーション "Namico"コミュニケーションと活動の可視化による教育支援システムのデザイン」グループワーク中のコミュニケーションやタスクの状況・雰囲気という今まで見えづらかった部分を波形として可視化し、グループワークの活性化につなげる。 という発表と、「What Do You See?〜視線の動きからわかる情報を分析しよう〜」
アイマークレコーダで視線を記録し、記録を様々な方向から分析することにより、マーケティングやデザインの問題について、解決策を探ります。の説明を聴いた。

ここでも質問をしながら背景や目的意識、説明している人本人の本当にやりたかったことを探ろうとしたのだが、実験結果の分析や技術的なアプローチの説明が主で、認知的、心理的な側面や本来の目的や目標となるとまだまだ学生さんもそこまでは至っていないようで、あたふたさせちゃいました。

「CANDY APARTMENT 」 
デザイナー/アーティスト向けの開発環境であるProcessing、Gainerを用いた空間演出、そしてその世界観となる物語の原作提供を目的として 創造した成果物をアトラクションという形で発表致します。これはぜひ体験してみたかったのだが。時間がなくて、入り口の説明しかきけなかった。残念・・・.

帰りがけにやっと上平先生に少しだけ会えて話が出来ました。

ネットワーク情報学部という存在を知ったのも最近だが、その一端に初めて触れ、またその教育や可能性、そしてなんだか今時の学生さんの頼りなさなども垣間みれたことが今日の収穫だった。

 

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2008年12月 5日 (金)

Open House

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昨日、社長のnabeさんから メールで突然ご案内をいただいた
PROTOTYPE & MONGOOSE の オープンハウス。

20時に仕事のけりをつけて、忙しそうな今年の新入社員のサミトくんを誘い連れ出して駆けつける。

といっても地図をロクに確かめもせず、小田急の世田谷代田で降りて
適当に住宅地を歩き回って迷うこと30分。
京王線代田駅からの地図だったのかと気がついて、
やっとたどり着いたところは、ここが東京の世田谷であることを忘れてしまうような
樹齢を重ねた木々の間にテラスハウスが佇む、
ヨーロッパのリゾートホテルを思わせる一角がこつ然と表れた。

実はその直前にはホイチョイプロダクションが入っている羽根木の森に迷い込んでいた。
そこも素敵だったが、PROTOTYPEさんが1年間に引っ越したし事務所は、羽根木インターナショナルガーデンだった。ここの建築は 安藤忠雄氏の3人兄弟の末の弟である北山孝二郎+K計画事務所の設計だ。その内部に入れるだけでもワクワクする。

Dscf2952 玄関は靴で溢れ返っていた。
ダイニングでワインとチョコレートフォンデュで冷えた身体を温めながら、ちょっとMONGOOSEのメンバーと歓談。
昨日徹夜して、iPhoneをがナビゲーターに使った肝試しを企んで制作していたそうだが、間に合わなかたのだそうだ。
その中の一つ  Switchシリーズの新作をなんとか復帰させて実演してもらう。
ちょっと、感動!
スタッフに笑顔が広がる。
インタラクティブなので、いくら文章で説明してもその場で体験しないと、その面白さは実感できないので省略。

その後、nabeさんに作品を一つ一つを丁寧に説明してもらいながら回る。

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2006年の 100% design tokyo に出展され、今やMONGOOSE STUDIOの代名詞、看板商品でもある 座ると光る椅子 fuwapica をはじめ、プリントして見る時計「TYPE TIME」 は とても詩的な作品だったが、それに続く新しいプロトタイプもすべてウイットに富んだ遊び心、そしてポエトリーな佇まいを最新のサイエンスを自分たちで手作りで実現してしまう志が凄い。。

冒頭の写真は、進化したRGBy の最新作。
演出や、プロダクトしての佇まい、構成、何よりその重量バランスのこだわりが素晴らしい。

他にも、何もない空間からしずくが落ちて波紋が広がる水盆は
磁性流体を何気なく上手く使った表現に感心する。

そしてまさに本邦初公開のプロトタイプであった風で光るカーテン。
この新作が今後どのように進化していくのか、楽しみだ。

私と多分同世代のnabeさんの経歴は、その時代の先端技術で感性の表現を試みてきたパイオニアだ。そして今、若い世代へビジネスとしての仕事と、新しい表現の可能性を追求する場を与えるプロデューサーとしての役割を見事に果たしているその姿勢は尊敬に値する。

ちょっとお疲れの脳みそと身体に 新鮮な刺激をたくさんもらえた。

帰りに環七のラーメン激戦区で、おいしいラーメンも食べられて、満足満足。

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2008年11月25日 (火)

二つの気になる企画展

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今月から始まったとても気になる展示会 二つ。

でも ちょっと遠くて、そう簡単には行けそうもない。

杉本博司「歴史の歴史」

2008年11月22日(土)〜2009年3月22日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで。2009年1月2、3日は17時まで)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は開場し、 翌日火曜日が閉場)
    12月27日(土)〜1月1日(木)

会場:金沢21世紀美術館

出品作品:約180点

料金:一般1,000円(800円)、大学生800円(600円)、
   小中高校生400円(300円)、65歳以上800円
   ()内は20名以上の団体料金及び前売りチケット料金



純粋なる形象
ディーター・ラムスの時代ー機能主義デザイン再考

2008年11月15日〜2009年1月25日
10:30〜19:30(最終入場は19:00まで) 
休館日:毎週月曜日(但し、11月24日、12月29日、1月12日は開館)、12月31日

会場:大阪市 サントリーミュージアム[天保山]

料金:大人1000円、高・大学生・シニア700円、小・中学生500円 
   ※シニアは60歳以上


東京にいると、横浜を含めて様々な展示会に気軽に足を運ぶ環境にあることを
知らず知らずのうちに当たり前のようになってる。

上記2つの展示会は、「わざわざ」足を運ぶに価値のある企画展であると思う。

「歴史の歴史」展は 2003年に銀座のメゾンエルメスを皮切りに、
ニューヨーク、ワシントン、トロント、サンフランシスコと世界巡回しながら
量、質ともに規模を拡大しての凱旋帰国だ。

そして、「純粋なる形象」展は、個人的にもそのデザイン哲学に心酔している
ディーター・ラムス氏の大規模展である。
2005年の秋にAXISギャラリーで
「ブラウン展ー形を超えたデザイン」が開催されたが
それとは比較にならない規模のようだ。

幸いにして 東京展も来年初夏に開催される予定らしい。

東京展:府中市美術館2009年5月23日(土)〜7月20日(月)(予定)

氏の「良いデザインの10の原則」を知らずしてプロダクトデザインは語れないだろう。

Good design is innovative.
良いデザインは、革新的である。

Good design makes a product useful.
良いデザインは、製品を有用にする。

Good design is aesthetic.
良いデザインは、美的である。

Good design makes a product understandable.
良いデザインは、製品を分かりやすくする。

Good design is unobtrusive.
良い製品は、押し付けがましくない。

Good design is honest.
良いデザインは、誠実である。

Good design has longevity.
良い製品は、恒久的である。

Good design is consequent down to the last detail
良いデザインは、あらゆる細部まで一貫している。

Good design is environmentally friendly.
良いデザインは、環境に優しい。

Good design is as little design as possible.
良いデザインは、できるだけ少なく。



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2008年11月24日 (月)

わかりやすさ

Dscf2794

勤め先の同僚でもあり、ブログ「イソムラ式」の書き手であるisoamuさんが
11月21日(金)の夜、FM放送に生出演した。
番組は J-WAVE JAM THE WORLD  15minutes 。
テーマは”「ユニバーサルデザイン」とはどんなものか?”

8時55分から9時20分の25分間にわたり
ナビゲーターである竹内薫氏やリポーターの小林まどかさんらからの
質問形式のシナリオに対し、
堂々とゆっくりとした(ちょっとだけ緊張気味だったけど)、イソムラ式で応えていた。
見事にゲストの役割を果たしていた。
残業で居室にいたメンバーは仕事をしながら、ラジオ放送に聞き耳を立てていた。
放送が終わった途端、あちこちから一斉に拍手が沸きおこった

ちょっと感動。

話の内容は、路線バスの最近の乗降口が車椅子対応としてスロープ式に進化したことで
ベビーカーや(番組では乳母車っていったたけど)杖をついた方など
便利を享受できる対象が広がったこと
ドアの取っ手がノブからレバー式になったことで、
高齢者や子供など握力の弱い方や荷物を持ったりして両手が塞がった状態の健常者までが
扉を開けやすくなったという事例などで
身近でユニヴバーサルデザインが広がっていることを紹介していた。
他にも「写ルンです」は全盲の視覚障害者の方も旅先で写真を撮り、
帰宅して家族に写真を見せて旅の楽しさを共感できるツールとして利用されている事例、
そして「最近やられたなと思うユニバーサルデザインは何ですか?」という質問には
「手を汚さす食べやすいゼリー状の醤油たれ付き納豆」を紹介していた。
いずれもisoamuさんの持ちネタだが、非常に親しみやすく、解りやすい話で
聴取者に多くの「なるほどでねえ!」という
気づきを与えることが出来たんじゃないかと思う。

最後は、本当は自身のやりたいこと、ビジネスとして目指していることも
語りたかったのだろうが、ちょっと会社の広報モードが入ってしまったのか
(上長指示!?)話のつながりが不自然と感じてしまったのは
身内だからだろうか?

後で裏話を聴いてみようと思う。

それにしても「ユニバーサルデザイン」という言葉を聴けば聴くほど
「デザイン」という言葉の定義の領域の広さや
Howとしてのユーザビリティと混同して語っていることも多い。
それがビジネスとなるとなおさらだ。

isoamuさんも 
インハウスデザイナーとしての立場で商品やサービスでできることと
個人として、ボランティアなどで出来ること、体験といった両輪で活動しているからこそ
自身の仮説と検証を繰り返し、その試行錯誤が説得力のある
解りやすい言葉として人に語ることが出来るようになったのだと思う。

「元気にポジティブな気持ちで過ごせる」社会、環境のために
すべての行為を指すとなると、
デザインという言葉ではないほうがいいのかもしれないのでは、とも思う。



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2008年11月15日 (土)

たくさんのヒント

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薄曇りで温かい土曜日の午後、公園の落ち葉が美しい。

デザインプロセスの合理性や貢献を論理的に説明し、
明確な成果を示したり、未来や可能性の明確な方向性を示すには?
モチベーションを高めたり、既存の枠にとどまらない成果を達成するための
チャレンジグな目標や新しいHowに気づくには?

今日は そんなヒントを得るために
第2回情報デザインフォーラムに個人的な勉強で参加してみた。

場所は横浜/山手ゲーテ座ホール。
週末の午後、みなとみらい線元町・中華街駅から急な坂を上ってたたどり着く港の見える丘公園は、カップルや結婚式の2次会に向かう正装のヒト達、観光客でにぎわっていた。
観光地としての山手ゲーテ座は知っていたが、
ここにこういうイベントでくることになるとは全く想定外であったし、
こういうことでもない限り
この建物が横浜の岩崎学園の所有であることも知らなかったろう。

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こじんまりとした定員110名のホールは、
天井と床が木、壁が石材という天然素材の落ち着いた内装で、
室内楽に最適と思われる音響のホールだと思った。

今日はここで情報デザインに関する短い講演と
夏に開催されたワークショップの成果報告が行われた。

実は、大きな期待をもつことなく
ヒントが得られればいいくらいの気持ちだったのだが、
とても収穫の大きな5時間になった。

はじめに京都工繊大 櫛先生の
「リフレーミングとビデオエスノグラフィー」のお話。
ナイサーの「人の知覚循環」モデルの紹介から
観察→洞察がフレーミングの繰り返し→リフレーミングであること
そしてこのリフレーミングこそ
「次元の異なる意味の定義」であり、「デザインに必要な行為」であるという。
「リフレーミング」、これはいい言葉だ。
そしてビデオエスノグラフィーによるフィールドワークの具体的な事例や
Howは、一度ぜひトライしてみようととても参考になった。

続いて富士ゼロックスHIDの蓮池さんの
「観察とプロトタイプを通じたデザインイノベーション」のお話。
具体的な内容は「人とドキュメント」の未来のデザインに詳しくある。
インハウスのデザイナーとして
公の場で話せることの制約のもどかしさもよくわかる。
またヒト、ビジネス、テクノロジーの三位一体の企業活動において
「いろいろ対応できる力をデザイン部門で持っていることが重要」
という締めの言葉に大きく共感してしまった。
学生さんにはちょっと実感湧かないだろうなあ・・と思う。

そして今日の主食。
横浜ワークショップに参加した7チームのうち、
6チームから成果報告がそれぞれ持ち時間5分ほどで
次々と行われた。
学生さんだけのチームの発表は、言葉使いからはじまり
何をいいたいのかまで 聴衆側が汲み取らねばならないことが多く
もどかしい場面も多かったが、
チームメンバーに社会人が入っていたり、発表が社会人や院生のチームは
それなりに面白い視点と
それをきちんと着地させようという姿勢が明らかに見えた。

これは勉強の場だから、成果であるインフォメーショングラフィックスのクオリティをとやかく言うのではなく、フィールドワークと成果までのプロセスを聴いて、そこで彼らが気づいたり、軌道修正した足跡を辿ればいいのね、と思って聴いていた。

しか〜〜し、この発表の後、
このワークショップの講師陣10名による一人5分ずつのコメントが
それぞれの立場、視点を端的に示していて、とても興味深いものだった。
短いコメントにこのワークショップの意味や課題、
そして今日の収穫が集約されていたと言っても過言ではなかったのだ。

それを忘れないうちに記録しておく。

1番手はチューブグラフィックスの木村さん。ユーザーの期待を超える意外性、面白さ、なるほど!という結果になっていないという厳しいご指摘だった。プロとして一定のクオリティの結果(今回の場合インフォメーショングラフィックス)を出してこそ意味があるという立場で、自身が講師としてアドバイスしたことがどうしてこのような丸まった成果になってしまったのか、講師の役割は何なのかを問うていた。凄い方だ。

イードの棚橋さんは、最近興味を持っていらっしゃる「用の美」の話をされてから、今回のポスターは、成果であるインフォメーショングラフィックスより「コンセプト」の方が端的に纏まっている、と思ったと。みんなに伝えたいことが、結果ではなく、コンセプトを作るプロセスだったからではという指摘だ。

はこだて未来大の寺沢先生の短い感想は、私の頭の中をかなりすっきりさせてくれたコメントだった。「火事場の馬鹿力の魅力」というものものも確かにあるが、本来「ちゃんとした綿密なフレームを計画した上でのリサーチ」があってこそ、ヒトを感動させることができるのだ、と。これって プロとアマの明確な定義にも当てはまるのではないかと私は思う。寺沢先生のおっしゃることは相変わらず深い・・。

櫛先生は、「画期的なワークショップだったのではないか。賞賛すべき」という参加者全員への労をねぎらわれていた。事実、私もそう思う。

武蔵工業大学の小池先生は、フィールドワークとは、「見た」だけではなく、参加者になってデザインの力で課題を解決して行くことが本来の醍醐味だという話をされた。
短い時間のフィールドワークだったけど、観察するだけでなく地域のヒトと話をすること、コミュニティにアクセスし、コミュニティに関わり、実践していくことを期待したい、と締めくくられた。同じ大学の研究室出身者としていたく共感。そう、これを実践していきましょう!

今日が入試だったということで、遅れて会場に駆けつけたばかりの横浜デジタルアーツ専門学校の浅野先生は、このワークショップに至る経緯、紆余曲折を詳しくしてくださった。箱を作るだけでなく、魂まで入れた舞台裏のご苦労がよくわかった。「走り出せば、何とかなる!」という言葉に共感しつつ、走り出すことの大切さと、いやいや、このイベントやフォーラムの活動は、数年後、10年後に振り返った時、とても大きな意味を持つと思った。

そして、体調を崩されて今日出席できなかった多摩美の吉橋先生の代理で、急遽壇上に呼ばれてしまった専修大の上平先生も 短くこのワークショップの熱気を語っておられました。

そしてトリを千葉工大の山崎先生がつとめ、「デザインはコンテンツとフォルムの関係を作っていくこと」というポールランドの言葉を紹介し、「未来は解らない、未来は創っていくもの」「変化していくことと、そこに参加していることが重要」と総括されていました。

その後、懇親会では、ワークショップのポスターも見ないで缶ビール一本片手に、上平先生、裏方を務めた武蔵工大の学生さん達や久々再会の元学生さん(今や立派なインターフェースデザイナー)とたくさん話をした後、浅野先生の計らいで講師陣の反省会に参加させていただいた。

夜の港の見える丘公園を通過してフランス山の小道をくだるおじさん集団は怪しい・・。

こういうメンバーだからこそ お互いの立場を尊敬し合い、
言いたいことを言い、高めあって行く楽しさが
このフォーラムの活動を支えているんだなということと
異種多才の人材交流から新しい流れが生み出されていくことを実感したのであった。

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2008年11月 8日 (土)

実物大の原点体験

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安藤忠雄建築展
「挑戦ー原点からー」

2008年10月3日(金)〜12月20日(土)
11:00~18:00(金曜日のみ19:00)
休館:日曜・月曜・祝日

ギャラリー間

入場無料

主催:ギャラリー間

「住吉の長屋」は安藤建築の初期の代表作、そして今回の企画展の題名にもなっている「原点」だ。それが原寸大模型で展示してあるというのが展示の目玉だ。
安藤忠雄の建築を教会、美術館、商業施設、最近では東急新渋谷駅などで体感できる。しかし個人住宅となると外観を見ることが出来ても、居住スペースのスケール感を知ることはなかなか出来ない。行ってみるしかないだろう。
日が暮れてからではいけないのだ。あの長屋の中庭がどんな具合なのか、お天気のよい昼間にぜひ行ってみたかった。金曜日、東京ミッドタウンでの打ち合わせにいく機会を利用して乃木坂のギャラリー間を訪ねた。

ビルの3階・4階にある、ギャラリースペースに幅3.3メートル、奥行14メートルの2階建 ての住宅がまさに埋め込まれていた。壁や階段の一部は本物のコンクリートで再現されているが、家具や設備は簡略化されながら多くはベニアで作られている。強度の関係で2階部分は回遊できないが、写真や図面だけでわからない建物のスケール感、狭小感、中庭からの光の入り具合がまさに実感できる。
施主の要望は3割しか聞かないという安藤氏。2階の寝室へ行ったり、寝室からトイレに行く時、雨の日には傘をささなければならないという導線はで伝説のように語られあまりにも有名だが、無 駄をそぎ落としたシンプルな構成美と、そこで生活をする住人が「何を喜びとするかは、そこで過ごすヒトの価値観の問題である」という安藤氏の言葉を確かめ、原点を体感できる好企画である。

他に10件程度のプロジェクトが、建築模型とともに紹介されている。

上の画像、ギャラリーが入っているTOTOの青いビルと左側のレンガ色のビルの隙間に、ベニヤ囲いのようなモノが見える。これが「住吉の長屋」の原寸大模型の外観である。
外に出っ張っているので、雨の日には、まさに中庭に雨が降るのだ。
原寸模型というだけじゃなくて、建築に相応しい展示方法を実現している。
小粒ながら自然と建築の共生を体現しようとする安藤氏らしいダイナミックな展示会だ。




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2008年11月 5日 (水)

誘導カラー

Dscf2649

JR飯田橋駅西口の通路。

ホームと改札口を結ぶこの通路は緩やかな傾斜ながら
段差が全くないので、バリアフリーだ。 

そしてホーム方向への乗車系緑と改札口方向への出口系黄色に床が
カラー舗装されていて、かなり印象的な光景だ。

毎日利用しているヒトは当たり前に見えてしまうのだろうが
久々にヒトが少ない時間に歩いてみるとちょっと異様な感じがした。

ヒトが少ない時はよく見えるが、結構自由に歩いているし
ヒトが多い時は床の色を感じないのではないだろうか。

中央の点字ブロック、左右の腰壁は濃い黄色。

なんだかカラーコーディネートがちぐはぐで
バリアフリー、導線誘導を強制されているようで
落ち着いた心地よさはちょっと置いてきぼりにされてしまったようだ。




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2008年11月 3日 (月)

五日目

Dscf2612

朝から娘達の文化祭 二日目を見学。
学校に向かう途中でサンタさんがなにやら
飾り付けをしている。
11月の声を聞いた途端に街はもうクリスマス! 

子供の成長を確かめてから
夕方、100%designの会場に駆けつける。
今日も大変な人出だったようで
協力な助っ人お二人も既に疲れ果てていました。

Dscf2640

18時閉場とともに、一斉に撤収作業が始まった。
けっこう、終わりはあっけない。

ご近所さんとお疲れさまのごあいさつもそこそこに
作品を会社まで戻して
五日間の大人の文化祭も終了。

生まれたての技術をこれから育てていく
とても手応えのあった五日間になったようだ。

これからが新たなスタートなのです。

Dscf2641

銀杏並木で毎日FREEで配っていたDaily BRUTUS Casa も5冊そろった。
実は、全然中身を読んでいないので、これからじっくり読むことに。

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2008年11月 2日 (日)

四日目

Dscf2582

銀杏並木に開場前からただならぬ行列。
こ、こんなに今日はヒトが!
と思ったら、「早稲田 最後尾!」の看板。
早慶戦だったのね。

Dscf2581_2 朝から無風の快晴。
遅いランチを日のあたる桜球場の3塁側ベンチで食べる。

暖かい。



Dscf2588午前中はまばらだったが、ランチから戻ってみると若いZさんの 大きな声の名説明に、人だかりが絶えなくなった。

今年は、前に大きな壁があり 、裏原宿の長屋の路地のような通路なので 、ヒトが一列通る幅を確保する交通整理で大変でした。

18時を回る頃には急にヒトが少なくなり
みなさんにゆっくりご覧いただける状態に。

13時〜15時頃いらした方、大混雑ですみませんでした。
アイコンタクトやカンタンなご挨拶くらいで
ゆっくりお話も出来ずに失礼しました。

ブースが小さすぎる、
昨年のあれは一体どうなったのか、
夢を現実にするお仕事頑張ってください、
ほんとにいろんなこと最近やってますね、などなど
多くのご意見、励まし、お言葉もいただき
ありがとうございました。


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2008年10月31日 (金)

二日目

Dscf2455

外苑前駅から銀杏並木に入ろうとしたところで
走っている横浜デジタルアーツ専門学校の浅野先生を見つける。
お忙しい中来場いただいたのに会場にいなくて申し訳なく思う。
声をかけ、また今度、と握手を交わす。

Dscf2482

午後は ミッドタウンのDESIGN TIDE のメイン会場を
駆け足で見て戻る。
「布の建築」という会場構成の空気感が新鮮だった。

再び会場に戻って説明をしていると、
C 社、N社 F社、V社 K社といったインハウスのデザイナーが
入れ替わり立ち替わりやってきてくるので、つい話し込んでしまう。
商品化のデザインだけでなく、このようなプロトタイプに関する
悩みや共感の話は尽きない。

最近は久しく他社のデザイナーと話す機会が少なかったので
このような場で、旧知の方に出会ったり、
共通の知人がいたりするデザイナーとの情報交換は非常に貴重だった。

ヒトが絶えた閉場間際に一人の女性が我がブースに来て、
「これは何?」といきなり質問をしてきた。
機関銃のような そしてクールな質問に必死で興奮気味に応える私。
あっけにとられる二人の同僚。
最後に
「DESIGNTIDEに行ってきたのだけれど、
 おバカなデザインばかりで怒ってしまってここに来ました。
 こういうインテリジェンスなデザインに出会えてよかった」
「今 S島さんと新しいプロジェクトをしています。
 参考にさせていただきます」
彼女は 金沢21世紀美術館を立ち上げて
現在MOTのキュレータであるHさんなのだ。

以前、セミナーでお話を聴き、その後のサロンで
我々の活動について意見を聞いたことがる。
容赦のない、豊かな知見と強い信念に裏打ちされた
切れ味鋭い意見に圧倒され、共感した。

実際に会場で作品を見た私は、
DESIGNTIDEがおバカなデザインとは全く思わないが
彼女の強いメッッセージ性を求める審美眼に適わなかっただけと思う。

そのHさんが私たちの作品に目を留めてくれたこと
彼女が興味を持って質問してきてくれたこと。
そして、その方の褒め言葉に私は舞いあがっってしまった。

去った後に事情を知った同僚も
NHKのプロフェッショナルで見たあの人でしたか!とびっくり。

半年間の苦労も吹き飛ぶほどの嬉しい出来事だった。


 



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3人で デザイナーズパーティーで出された ワインでささやかな祝杯をあげました。

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2008年10月30日 (木)

一日目

Dscf2442 Dscf2416
Dscf2440

本日 100% Design 一日目。
朝9時30分 会場集合。
いつもより1時間遅い出勤はラクチンだ。
どんより曇って薄ら寒い。

コンビニでミネラルウオーターとのど飴を仕込んでから
テントの中に入ると、まだまだトンカン準備中のブースも多い。
10時開場。
昨年のように多くのヒトが来てくれるかなあ、
などという心配をよそに10時30分頃から急にヒトが増え、
一時は通路を塞ぐほどに。

少し引けたところで、長屋のようなブースのご近所さんにご挨拶。
お隣さんは若手二人のユニット。
ぬあんと、我が職場の若手同僚の学生時代の同級生と判明。
超フレンドリーな仲に。
20時の閉場間際に、昼間混んでいたので説明してください
ということで お互いプレゼンし合う。
ご近所さんのプレゼンごっこで出会いがさらに深まる。

午前中には、以前の同僚達もやってきてくれた。

ブースの前を偶然通りがかったT社の同級生を見つけたので
お互いに十数年ぶりの再開に近況報告をし合いながら話し込んでしまった。
一時は単身赴任で近所に住んでいたのは年賀状で知っていたのだが、
そういう時は会えず、また福岡の本社に戻ってから
こういう時に偶然会うとは、まったく奇遇だ。

Dscf2438 遅いランチをとろうとJ-WAVE Cafeによってみたが 満席だった。
お昼を食べるところが少ないので、
お弁当を持ち込んで、
野球場のスタンドで食べるのがオススメです。

午後には快晴となり、
ビジネスタイムでも昨年以上の人出のようだ。

結局昼食を取り損ね、バタバタと仕事を済ませて、また夕方会場に戻った。

 

Dscf2385

「昨年の作品は凄かったですよねえ。今年は何ですか?」
「いや〜、昨年はいつ来ても人だかりでしたが、今年もですねえ。」
という言葉は、今年も期待していただけていると素直に嬉しい。

「ここ、この中で一番面白かったですよ。私が期待していた内容です」
と言っていただけたのは、某美大のメディアートの先生。テクノロジーとそれを使った表現ということに共感されたようだ。

夜になると、一般入場者が多くなり、学生さんが「うわ〜〜すごい」「かわいい〜〜」という絵に描いたようなオーバーリアクションをしてくれるので、そろそろ疲れが見えてきたこちらも説明のしがいがある。

今日は、昨年同様好調な出足で、様々なアイデアや意見をいただけました。

自身のブースの説明員で手一杯で、会場の他の様子はほとんどまだ見れていません。
ということで、見所解説は出来ません。

今年は、大きなテントが全部で4つあり、
昨年野外で大変だった産学や学生作品群も
100% futuers  というテントに纏まっていて、
雨天でも楽にじっくり見れます。

ここだけでも日本中の大学のデザインが俯瞰できて面白そう。
ただし、隣のテントとのクオリティの差は歴然としてして
そういう意味でも、プロのデザインとはどううものか、
学生さんも勉強になるでしょう。

Dscf2450休憩する場所が少ない、
夜は非常に寒いので、
防寒の用意はしてきた方がいいかも。

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2008年10月27日 (月)

デザインイベント目白押し

Dscf2365

DESIGNTIDE TOKYO
2008年10月30日(木)〜11月3日(月)

10月30日(木)15:00~21:00(最終入場時間20:30)
10月31日(金)11:00~21:00(最終入場時間20:30)
11月  1日(土)11:00~21:00(最終入場時間20:30)
11月  2日(日)11:00~21:00(最終入場時間20:30)
11月  3日(月・祝)11:00~17:00(最終入場時間 16:00)

メイン会場:東京ミッドタウン・ホール B1F
エクステンション会場:都内45カ所のショップ、ギャラリー

入場料:1,000円

主催:         DesignTide実行委員会

同僚の moviti さん 今年は On Ground というテーマのプロダクト出展するそうです。

今年の DesignTide の会場は なんと東京ミッドタウン・・・。

東京ミッドタウンって、昨年からこの時期に DESIGN TOUCH という
デザインイベントを始めたはずだが・・。

昨年、私もそこでセミナーやりました・・・。

今年はそこに取り込んじゃって、同時開催イベントになってるんですね。

Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2008
”ジャパンデザインを楽しむ”
2008年10月30日(木)〜11月3日(月)

会場:東京ミッドタウン
主催:東京ミッドタウン

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2008年10月26日 (日)

Scientist X Designer = Art! 2

Dscf2357

Tokyo Designer's Week 2008
2008年10月30日(木)〜11月3日(祝・月)
10:00〜20:00
中央会場:明治神宮外苑絵画館前
ZERO EXHIBITION会場:赤坂アークヒルズカラヤン広場
入場料:2,500円
(事前登録で500円OFF、クレジット決済事前購入で800円OFF)

今年も明治神宮外苑の大テントの会場
100% Design Tokyo
100% Prototype に出展します。

昨年、週末においでいただきながら
ヒトが多すぎて見れなかった方、
十分な説明が聴けなかった方、ご迷惑をおかけしました。

Dscf2358 今年は4つの技術アートを展示します。

デザインの可能性を広める
新たな活動の一端をご紹介します。

10月30日は午前中(ビジネスタイム)、 10月31日(16時までビジネスタイム)と11月2日は終日会場にいる予定です。


Dscf2364 ブースは、100-P-14  です。

ブースの場所は、左の画像の会場図
ちょうど 100%Prototypeの矢印のあたりです。
今年は大きなテントが3つあるようなので、
迷わないように。

一番大きなテントだと思います。


今年は入場料が500円あがって、終了時間が1時間はやまった。

昨年は平日三日間と土日の週末で、期間中天候が悪かったにもかかわらず
一昨年を1万人上回る過去最高の入場者で8万人だった。
今年は3連休となるため10万人を目指しているそうだが、さてさてお天気はどうかな。

昨年の様子
一日目(10 月31日(水)
二日目(11月1日(木))
三日目(11月2日(金)

 

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2008年10月22日 (水)

小さめで高め

Dscf2345

170円の小さな缶コーヒー。
社内の売店に行ったら「170円を今日は150円!」と
黄色いPOPで目立っていた。
入荷したばかりなのか「まだ冷えてません」と貼り紙があるのに買ってしまった。

凹のプレスと印刷の見切りを合わせるの大変だろうなー、とか
新開発の個性的な専用缶をいろいろ観察しながら飲む。

缶コーヒーごときに100円以上出せないよ、とかいろいろ言われる。

Dscf2348 じゃあ、私も買ってこよ〜、と売店に行った同僚は、もう一種を買ってきた。

私の黒缶はマイルドなビーター味だったが、白缶は結構甘いそうだ。

表面は色違いのデザインだが、裏面は、表示内容のボリュームが違うので随分印象も異なる。

黒缶は品名がコーヒーだが、白缶は乳飲料なのだ。

缶コーヒー激戦区でブランドポジションを保てるか!?

まあ、チルドカップより安いし、他の甘ったるい缶コーヒーよりおいしいし、と私のように
正当化してまで買っちゃう人間がいるから そこそこ行くんでしょうが。

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2008年10月21日 (火)

文化祭シーズン到来

Dscf2343_2

今年も恒例の青山芸術祭がスタートした。

デザインアワードの第1次審査を通過した100の街灯フラッグが街を彩る。
いつもは無粋な電柱も、今日は皆が上を見上げながら通りを歩いている。

青山界隈にあるスタバ5店舗も AOYAMA ART JUNCTION を展開しているらしい。

いよいよ文化祭シーズン到来。

そうそう、我々も 今年も出展する 100% Desgn  tokyo の準備にお尻に火がついている・・・。

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2008年10月 4日 (土)

横トリ ガイドツアー

Dscf2038

横浜トリエンナーレ 2008

2008年9月13日(土)  〜11月30日(日)
会期中無休
午前10時〜午後6時(入場は午後5時まで)
メイン会場:新港ピア、横浜赤レンガ倉庫1号館、
                     日本郵船海岸通倉庫(BankART StudioNYK)

20日のブログに今年の様子を書いた。
百聞は一見にしかず。
3年前の楽しかった体験をもう一度 と思って行ってきた。

これから行くヒトの参考になれば。

私のコース

みなとみらい線馬車道駅 → 運河パーク(リングドームとイエイエ)
 → 新港ピア → 横浜赤レンガ倉庫 (ここまで徒歩)
ピア赤レンガ (無料水上交通)→ 日本郵船海岸通倉庫(BankART StudioNYK)
 → BankART 1929 YOKOHAMA

今日は湿度も低く、カラリと青空が広がっていたので、何よりの散歩日和だった。

Dscf2139 なんといっても、横浜らしく海の上から運河の倉庫まで漁船の様な小さなボート(定員4名、ライフジャケット装着)での移動が最高に気持ちよかった。土日祝だけの運行だけどオススメです。
馬車道駅からはBankART StudioNYKの方が近いことや、桟橋が目の前にあるので乗船券の整理券をあらかじめもらってから作品を見るなど、逆回りのほうが効率的かもしれない。



Dscf2033 天候が悪い時やこれから寒い時は、離れた会場の移動が少し辛いと思う。3会場とみなとみらい線馬車道駅、JR、横浜市営地下鉄の桜木町駅を巡回する無料のシャトルバスを利用するとよいだろう。30分間隔で運転している。今日は、お天気がよかったので、バスも空いているようでした。

  

でもね、午前中から見て回るなら、作品の内容やパフォーマンスを考えると、私の順番は結果的にはよかったと思う。

Dscf2029 みなとみらい線馬車道駅を降りて 出口6方面にコンコースをあがると、リングドームのチケット売り場がある。空いているのでここでチケットを買ってしまう。
当日券は 一般1800円。
中学生以下は無料。
ただし、15歳未満は不快感になることがあるのでご遠慮ください、という作品があります。


Dscf2149会場が複数あるため期間中2日間有効。
日付スタンプと、記名する欄がある。
私は 同時開催中の BankART Life II に期間中いつでも何度でも入場できる共通チケット 2100円を購入した。 

Dscf2035

万国橋をわたり、左手の凱旋門のような建物の向こう側に運河パークがある。
右手の緑の「イエノイエ」がインフォーメーションになっているので、ここでパフォーマンスやガイドツアーのスケジュールを確かめるとよい。

Dscf2147

このインフォーメーションは、日本郵船海岸通倉庫会場入り口のもの。
勅使河原三郎氏による「時間の破片」のパフォーマンスがあることはインフォーメーションで知ったので、NYKを午後にした。しかし、パフォーマンスがあったことはラッキーだったが、待ち時間は1時間を超えた。大巻伸嗣氏のシャボン玉パフォーマンスは、お天気がよかったので楽しかったろうが、新港パークは遠いですよ・・・。

 

Dscf2073

音声ガイド500円。
新港ピアと日本郵船倉庫2カ所でそれぞれ借りられる。
チケットを買うともらえる「マップ&イベントスケジュール」には、会場の配置図と作者名しか記載がない。作品のところにもタイトルと作者名だけの表示しかないし、900円のガイドブックにもアーティストの解説はあるが、横浜の会場で創作した作品やインスタレーション、パフォーマンスの類いが多いので解説は無いに等しい。
なので、作品の背景や意図をサポートしてほしいヒトには音声ガイドはオススメだ。

Dscf2143 ボランティアの方やキュレーターのガイドツアーもあるので、それに参加するのもよいと思う。なんとなくガイドツアーで連帯感も生まれる。他の観客の迷惑にならないよう、少人数で、声も小さめのようです。
Dscf2043

写真撮影はフラッシュを焚かなければ、基本的にOK.
でも、日々進化したり、時間軸で鑑賞するもの、音と光の変化を楽しむものもあるので、静止画はあまり意味がないと思い、ここでは紹介しません。雰囲気だけ。

Dscf2063

たとえば、ケリス・ウィン・エヴァンスのこの作品。
誰もいない会場に佇むと、円形の鏡の裏側から出る様々音が方向性もって発せられ、空間を渦巻き、不思議な感覚になる。

Dscf2069

人がたくさんいると、それぞれが鏡を覗き込んだりグルグル歩き回ったり、赤ちゃんから大人まで驚いたり、笑ったり、鏡のまえの表情や導線までひっくるめてその空間を違った感覚で楽しむことが出来る。会場のボランティの人によれば、昨日と今日で音量や聞こえ方が全然違うと言っていた。今日は今までで一番音がよく聴こえているそうだ。

Dscf2080

写り込む自分、通り過ぎる来場者すべてが作品の一部だったりする。

Dscf2098

新港ピア会場の全景。緑の看板から、奥の荷揚げクレーンのところまで。
結構奥行きがある。
新港ピア会場の空間構成は西沢立衛建築設計事務所。壁や裏側の構造そのものまでを見せてしまいながら、溜まり場があったり、路地裏を通るようにしてたどり着く仕掛けがあったり、通常の整然とした順路を通れば一通り鑑賞できるような美術館の展示室とはちょっと異なるラビリンスのように。鑑賞者へも多様性を導くようなシンプルなパネル構成だ。主軸が一本通っているので迷うことはないが、見逃してしまいそうな部屋もある。特に 7番のペーター・フィッシュリ&ダヴィット・ヴァイスの作品は、映像と出演者のラット・アンド・ベアーが別の場所で寝ているので注意。関係性を知らないとよくわからないかも。会場にいたボランティアさんと話をした時も、ちょっと困っていた。そのうち、少し案内表示が改善されるかもしれない。

Dscf2085

Dscf2075

会場の一番奥にカフェとショップがある。海を眺めながら軽い食事とドリンクができる。
私はここでYTcafe風クスクスでランチをした。外にテラスがあるので海風に当たりながら休憩できる。実は、このカフェにはフードが少ない。ランチをと るなら飲食店の多い赤レンガ倉庫か、BankART StudioNYKにある、BankART Mini Kitchen の方がいいかもしれない。

BankART Mini Kitchenは、倉庫内なので眺めはよくないが、いろいろなソファがあってくつろげるし、何より丼ものやカレーなどアーティストや建築家による週替わりのオリジナルのフードメニューが中心なので。

Dscf2113

実は、赤レンガ倉庫の広場では3日〜13日まで オクトーバーフェストが開催されている。真っ昼間からみんなガンガンビールを飲んで、音楽が流れ、とても楽しそうだった。画像のように1400席 満席だ。ここでビールを飲んでしまうとあとが続かないのでぐっと我慢。

Dscf2106

赤レンガ倉庫会場は ホールでのイベントやパフォーマンスが中心だそうで、作品は少ない。1960年頃の日本の「前衛芸術」を映像資料として見ることができる。
細なが〜〜い43mにわたる通路のミランダ・ジュライの作品は、一組ずつ入場するので、長い列ができているが、これは見逃さない方がいいかも。

 

Dscf2119

ライフジャケットを着て、乗客4名だけというボートでBankART StudioNYKへ。
みなとみらいと大桟橋を水面目線で眺められます。
無料でこの絶景は、この展覧会の穴場かも。
上空では パシフィコ横浜で開催されている「2008年国際航空宇宙展」のデモフライトが始まったようで、自衛隊と海保のへりが飛び交っていた。船頭さんは空のパイロットの腕にも詳しく、その解説が面白くて二度おいしかった。

 

Dscf2144

日本郵船海岸通倉庫は3階分会場である。映像や光を表現手段とした作品が多い。
赤レンガ倉庫会場とここの空間構成は日埜建築設計事務所。
作品が主役であり、倉庫という空間を生かしながらの構成、一体何をしたのだろうか、いやマイナスの美学なのかもしれない。私は壁の白さ、元からある壁と床との対比、結構気に入りました。

Dscf2148

そして馬車道に戻って、BankART 1929 Yokohamaで「心ある機械たち」を見る。
ここに来て、作品を見て正直 緊張が解けて ホッとなごんだ気分になった。
ヤノベケンジ氏の巨大なロボットが突然 ムクムクと起き上がった。面白い。
作曲家でもある川瀬浩介氏の作品。ベアリングのボールが精密に打ち出され、鋼の鍵盤の上を飛び跳ねることで奏でる音楽に癒される。 

実はこのモノ作りによる作品が、自分の感性に一番馴染んだのかもしれない。

大桟橋、三渓園などまだまだ見切れていない。


本日の万歩計は12300歩を示していた。

それにしても二日続けてよく歩いたので疲れた。


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2008年9月25日 (木)

Dscf1985

新宿の南口に降り立ったのは何年ぶりなんだろう。
その様変わりをお上りさんのように驚きつつ、噂の凄い行列のドーナッツ屋さん左手に見ながら右に折れる。お〜!これがあの噂の代ゼミの高層ビルか、とまた驚きつつ手前のビルの15階に上る。トイレから見える西新宿の高層ビル群には、新しくロケットのような高層ビルが加わっていた。子供の頃イメージしていた未来を思い出しつつ、今の子供達はどういう未来をイメージするのだろうかと思う。

今日は夕方からセミナーに参加した。
聴く側ではなく、話をさせていただく側で。

第3回HCD-NETサロン 「HCDと感性」

8月に入って、感性をテーマに私たちの活動のお話を30分くらいしていただけますかというご相談があった。日頃いろいろお世話になっているし、サロンというくらいなので、こじんまりと和気あいあいの雰囲気だろうと思い、昨年の100% Designに出展したことを話すことにした。

蓋を開けてみると会場は満席。キャンセル待ちもあったそうです。
最初に経済産業省の方の「感性価値創造イニシアrティブ」のお話。
「感性価値はイノベーションと成長のドライバー」ということで、政府が2008年から2010年までを「感性価値創造イヤー」と定めいろいろ施策を進めているのだそうです。
感性価値は「日本人であること」という結論が 印象的、というか衝撃的でした。

その後だったので、柄にもなくちょっと緊張してしまったが、用意していたネタを忘れたおかげかすべることもなく、アウトラインだけの紹介だったので持ち時間を早めに終了。自分もびっくり。もう1件のお話のあと、休憩を挟んでパネルディスカッションになりました。
他のパネラーの方々は慣れておられて、質問にも的確で論理的に答えられるのだが、「HCDと感性で、次に大事なものは」とか「HCDと感性を ヒトに説明するためにカンタンな言葉で教えてください」といった難しい質問には大汗だった。
後日、詳しく話を聞かせてください、一緒にディスカッションさせてください、などなど様々な方々から声をかけていただいた方、私どもも悩みながらの発展途上なので、どこまでお応えできるかわかりませんが、ヒトを幸せにする、次へのステップに繋がることになるとよいと思っています。

結果的には、あとの飲み会も含めて、客観的な反応、ご意見を直接たくさん聞いたり交換したりすることで、自分自信の頭の中をとても整理することが出来た。冷や汗を含めて頭の汗をかくことはいいことだ。

久々にお会いする方、ブログや間接的には知っているが初めてお会いする方、そして、私の話に興味、共感いただいた方、狭い業界なのかどこかで繋がってしまうヒトの関係性もこれまた面白い。ヒトのつながりは大切にしたいと思いました。

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2008年9月20日 (土)

アートシティ 横浜

Dscf1974

16日の夜、仕事をシャットアウトして五反田に向かう。

TAB Talks #16 Featuring Yokohama Vol.3 「横浜プレゼンテーション・ナイト」

13日からスタートした「横浜トリエンナーレ2008」の概要がフォトレポートでわかる、ということと、関連イベントのプレゼンが面白そうだったので。
20時35分スタート。終了は22時30分予定が23時を回っていた・・。
皆さん熱心なプレゼンでしたので、っていうか準備不足とバイリンガルなので時間がかるのででした。

横トリレポートはTAB TALKのライターさんが担当だったのだが、写真もコメントもあまり上手くなくて、消化不良。
会場と作品が分散していること、パフォーマンスが主体の展覧会とあって、そのパフォーマンス自体のスケジュールに合わなければ作品の鑑賞自体不可能だということを例に挙げ、来場者には高度な情報統合力を求めた国際展だ、と暗に総合ディレクターの企画を批判したレポートだったりしたのだ。

確かに、第1回、第2回の横トリとは明らかに異なるようだ。
2005年の総合ディレクターであった川俣正氏の掲げたテーマは「アートサーカス」。白い箱の空間で来場者が作品に相対して「鑑賞」するのではなく、「来場者が参加することで成立する作品」「会場の特殊性を生かした作品」など、実際に制作過程を見ることができたり、イベントのよう感覚で参加することで、現代美術を楽しむしかけが多かった。さらには市民のボランティアやサポーターが作品制作のアシスタント、監視員や案内、教育プログラムのツアーガイドなどで多数関わることで運営の大きな役割を担い、街全体が活性化した。結果的に19万人の観客動員に成功した。一方で、国際展としてのメッセージ性の弱さも指摘されていたが、私には創造性は 鑑賞者が受け身ではなく、「個人の主体性」を発揮することだということをとても解りやすく体験させてくれた秀逸な国際展だったと思っている。

今年はまだ始まったばかりで、私もいつ行こうかなと思案しているところだが、今回のレポートを聴いた限りでは、前回と様子が異なるようだ。

今回の総合ディレクターは、「タイムクレヴァス」という哲学的(?)なテーマを掲げ、世界の第1線で活躍するスターキュレーターを駆り出し、そのキュレーター達が、テーマのコンセプトにあった優れたアーティストを連れてきて、一流の作品の展示をする、ということを目指したらしい。そこには、現在の美術界へ問いかけ、これまでとは違う美術作品のあり方、従来のビエンナーレとは異なる国際展としての評価を意識しているようだ。それは一つのメッセージなのだろう。幅広い来場者にそれは理解できるのだろうか・・。
だからか、前回との対比で、市民参加型、街の活性化、個性の主体性という期待をしていた面々からは批判的な印象を受けてしまう。
それは、横浜市も気がついていたのであろう。

このTAB TALKの後半に紹介されたのは、それを補うにたる多彩なボトムアップ型のイベントだった。国際展としてのトリエンナーレ周辺に、市民との繋がりや、街の活性化、日本発を考えさせる、個性的なアートイベントを同時多発的に仕掛けているようだ。横浜トリエンナーレ2005でキュレーターだった方々もそういうイベントを企画しているのが興味深い・・。

ここの展覧会を見る、体験する楽しさはそれはそれとして、この秋の横浜を客観的に俯瞰してみると、メジャーとマイナー二重構造的な、もの凄いアートシティ化していることになるのではないか。
こういう機会に出会えるんなんて なんて素晴らしい街に住んでいるんだろう、というプラス思考で一市民として、楽しんでみたい。

以下は TAB TALKで紹介されたイベントと、

横トリに合わせて開催されるBankART  Life2 の多彩なイベントです。


THE ECHO

2008年日本、今ここからはじまるリアルな表現

2008年9月13日(土)〜10月5日(日)
11:00〜19:00(入場は18:30まで)
毎週日曜日15:00~トークショーやイベントを予定
会場:ZAIM 別館3,4F
入場料:500円


黄金町バザール

かつて違法な特殊飲食店が軒を連ねていた横浜市黄金町で
地域とアートの共存を通して街並が新しく生まれ変わることをめざす事業
その最初の一歩として街の在り方を見直すアイデア、イベント

2008年9月11日(木)~11月30日(日)
11:00~20:00(一部18:00終了)
会場:京浜急行「日ノ出町駅」と「黄金町駅」の間の高架下新設スタジオ、
   大岡川、駅、周辺店舗、他
主催:黄金町バザール実行委員会
ディレクター:山野 真悟
キュレーター:天野 太郎


ラ・マレア 横浜
La Marea Yokohama

アルゼンチンのアーティスト、マリアーノ・ペンソッティによる街頭パフォーマンス
9つのショートストーリーが、店舗内や路上に散りばめられ、
観客は自由に次のストーリーへと足を進めることができる。

2008年10月3日(金)、4日(土)、5日(日) 各日19:00〜21:00(120分)
場所:横浜市中区吉田町 店舗内および路上など
料金:無料 / チケットの発券はありません。
日本語上演字幕付き / 解説資料配布あり(日本語 / 英語)
主催:急な坂スタジオ

BankART Life2

これまで行ってきた主催事業を総合的に駆使し、
公的建物、歴史的建造物、産業遺構、飲食店や商店、空き地、空店舗等と協働し、
街に全面的に展開していくプログラムを推進します。
共通しているコンセプトは「ひらくこと・つなぐこと」

2008年9月13日(土)〜11月30日(日)
時間・休日は会場により異なる
料金:一般 900円 大学生 750円 高校生 350円(中学生以下無料)
   ※チケット購入の方は、全ての展覧会とパフォーマンスイベント
             (500円割引)に参加でき、様々な特典の付いている
             「BankART Life IIガイドブック(64p)」をもれなく進呈。
主催:BankART1929
共催:横浜市開港150周年・創造都市事業本部

 Landmark Project IV

  「心ある機械たち」
    1929年生まれの元銀行建築の普段公開していない機械室など
   あらゆる場所を開いていく「運動」をテーマにした展覧会
   場所:BankART 1929 Yokohama+ぴおシティB2ギャラリー
   期間:9月13日(土)〜11月30日(日)10:00‐19:00 
      ※11/2は設備点検の為休館

  「ルーフトップパラダイス」
      ガウディのグエル公園がそうであるように
   屋上は都市の中で新しく誕生した空にとどく唯一の大 地。
   創造界隈の建物群の屋上を開きネットワーク化していく
   場所:BankART Studio NYK(公開は完全予約制)
      +BankART 1929 Yokohama+BankARTかもめ荘、他
   期間:9月13日(土)〜‐11月30日(日)①9:15‐9:50②18:15‐19:15

  「Open! パブリックスペース」
    場所:横浜市庁舎(ホールのインスタレーションの他、会議室、廊下等にも
      アート作品を挿入。創造事業本部、危機管理室、各執務室にも展示)
      他
   期間:9月12日(金)〜11月28日(金)(土日祭除く)8:45‐17:15

 大野一雄フェスティバル2008
 
 場所:大岡川弁天橋+伊勢佐木町・馬車道周辺+BankART Studio NYK
  期間:9月28日(日)〜10月25日(土) 原則19:30スタート
  料金:1,500円‐3,000円(LifeⅡのチケットをお持ちの方は500円割引)

 

 食と現代美術part5
  食の中に潜むアート、アートの中に現れる食のイコンを往来するプロジェクト

  「BankART Mini Kitchen」
    これまで『食と現代美術』で協働してきた食関連のクリエイターや
          周辺の飲食店舗が、新設のキッチンで週替わりに
          オリジナルメニューとミニトークを披露。
    場所:BankART Pub
   期間:9月13日(土)〜11月30日(日)Cafe Time10:00‐18:00
                      Pub Time 18:00‐23:00

   「Noren Flagart Project(横濱芸術のれん街)」
    「横浜トリエンナーレに行こう!」というマークが入っている   
            フラッグ(のれん)を公的建物や創造界隈の施設、店舗に設置し、
   横トリ開催地区と黄金町バザール開催地区を回遊性をもって繋いでいく。
   期間:9月13日(土)〜11月30日(日)

  BankART Mini
  NYKに新しく生まれたギャラリーとカフェからなる空間

  「BankART Bank under 35」
  若いクリエイターによる週替わりの展覧会。
  場所:BankART Mini Gallery
  時間:10:00‐19:00

  「BankART Cafe Live」  
  場所:BankART Mini他
  時間:原則20:00開演
  料金 各イベント1,500円※LifeⅡチケットお持ちの方は1,000円

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2008年9月15日 (月)

Be Honest!

Dscf1967


Be Honest!  次世代へのタイムレス・デザイン Artek & Marimekko

2008年9月9日(火)〜2008年9月23日(祝・火)
11:00 〜 20:00
スパイラルガーデン SPIRAL 1F
入場無料

主催:Artek, Marimekko、スパイラル/株式会社ワコールアートセンター
制作:スパイラル
会場構成:武松幸治+E.P.A.


「デザインにおけるサステナビリディーとは何か」

主催する2つのブランドによる回答は、
「高いクオリティ、世代を超えて愛される”本物”への信 念」
「本物のデザイン」の過去・現在・未来を魅せる展示会です、とある。

見て、座って、感じる。フィンランドのまっすぐなデザイン。
というコピーもそのものだ。

今年で75周年を迎えるアルヴァ・アアルトのデザインによる「Stool 60」を用いた
ミラノサローネやニューヨークの見本市で注目されたインスタレーションを
再構成した展示をメインに
国内外のクリエーター達によるさまざまな「Stool 60」や、
マリメッコによるファブリックデザインの展示で構成されている。

過去・現在・未来を体現しているのは、初期に出荷され、使い込まれた椅子の展示だ。
刻まれた歴史を物語る存在として、アルテック社は回収、歴史を再認識するプログラムを立ち上げたそうだ。
どこにでもありそうな、シンプルなスツール、そして75周年、800万脚。
建築家アアルトは偉大だが、
アートとテクノロジーを組み合わせた造語を社名とした思い、
世界中で愛着を持って座ってきたユーザー、
それぞれの共感あってのサスティナブルであり、エコロジカルなのでしょう。

日本の消費する文化でのサスティナブルやエコロジカルが空しく感じてしまう。

木の椅子というのはいいものです。
時の経過とともに人と一緒に育っていくように、色が変化し、味わいが深まるからだ。

北欧デザインの志を感じることが出来ます。

スパイラルカフェでは アアルトのあの有名なFlower Vaseで
スペシャルなドリンクが飲めるそうです。
って、ちょっと悪のりじゃないかなあ・・。

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2008年9月10日 (水)

インハウスデザイナーのワークショップ

Dscf1917

お昼休みに le bain  まで散歩した。

WITHOUT THOUGHT Vol.9
NAOTO FUKASAWA + DMN DESIGN WORKSHOP EXHIBITION 2008
flower vase

2008年9月2日(火)〜9月19日(金)
11:00−19:00(最終日17:00閉場)
ギャラリー le bain (ル・ベイン)
入場無料

主催 / DMN (ダイヤモンド・デザインマネジマント・ネットワーク機構)
プロジェクト&デザインディレクション / 深澤直人

撮影禁止なのですが、
カタログが1000円で販売されていますので
それを見れば、作品全体を見ることが出来る。

でも、それでアイデアを解った気になっていてはいけません。
ぜひ会場に足を運んでください。

作品集やWebでは解らないのがモックアップのクオリティや質感だ。
どうやって作ったんだ、と思わず覗き込んでにやりとしたり
なるほどね、という楽しみ方ができます。
花を生けた写真と、花を生けていないモックアップを対比して
やりたかったことが解る機能や佇まいもある。

今回も「にやり」とする作品にいくつか出会えた。

そのメタファーにたどり着くプロセスを推察することも面白い。

今回 特に興味深いのは、今までは「行為」のデザインだったのが
花器という「モノ」がテーマでありながら、
「モノ」そのものだけではなく
「モノ」が置かれる環境や「花を生ける」という行為「鑑賞する」 という行為
生けられる「花」とモノと関係も含めて
モノとヒトと時間をどう表現したか ということでしょう。

この「デザイン大喜利」は、受け狙いもあれば 
モノではなく光と影で時間を切り取ったような作品もあり、
普段は所属する企業のビジネスの領域で
機能性やコストを前提に発想するインハウスデザイナーが
自らを開放して楽しみながらデザインしているところがいい感じだ。


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2008年9月 4日 (木)

金の卵たち

Dscf1895_2

午前中は研究所、ランチは移動の新幹線で済ませて戻る途中にAXISに寄る。
今日は暑くて、六本木駅からの徒歩で汗をかく。

第3回 金の卵
学校選抜オールスターデザインショーケース
「10年後のデザイン」

2008年8月28日(木)〜9月7日(日)
11:00 〜 19:00 (最終日は17:00まで)
アクシスギャラリー  AXIS 4F
入場無料

主催:アクシスギャラリー

「デザインの未来を担う「金の卵」を一堂に紹介し、学生と社会を結び付ける場となる展覧会」という位置づけで、 全国23校から選抜された、デザイン(プロダクト、インテリア、建築、情報デザイン)を専攻する大学3年生の作品約40点が展示してある。

会場には、学生さん達でそこそこいて、熱心にポートフォリを覗き込んでいた。
まさに駆け足で第1会場の作品を一通り眺める。
そうそう、忘れてはいけません、第2会場。

この展覧会で何を感じるのか。
10年後の社会、環境、プロダクトのあり方?

目から鱗の取れるような提案はありません。
変わらない価値を表現した新しい体験、時間軸での技術進歩を考慮したサービス、
そこに至る考えやメッセージを汲み取れるか、です。

いたってまじめな内容が多くよくまとまっています。
が、正直ワクワクしませんでした。
追われるような仕事の合間に行ったのがよくなかったのかなあ。
一定のクオリティがあるが故の面白味のなさだったのかもしれない。

ここでは学生さんの資質を感じることもさることながら、実はそれぞれの大学のデザインにおける教育方針やカリキュラムが背景に見えてくるようで、そういう観点からは興味深い内容だった。

このような企画をたて、実践する意義は大きいと思う。
今年で3回目。
第2会場の情報デザイン系が昨年と比較するとちょっと活気に欠けていて残念。
継続して開催されること、それをまた継続して見ることで、デザイン教育の変わらぬところ、社会に求められていることに応えようとしている教育の現場のあり方、素直な学生達のエネルギーなどを多様な作品から感じ、比較することができる貴重な場であると思います。

Dscf1894

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2008年8月28日 (木)

デザイン物産展ニッポン

Dscf1845

午前中の仕事を終え、移動する途中 銀座松屋に寄った。

土砂降りの頃に小田原から乗ったこだま号は、定刻どおり東京に着いたが、
東海地方の大雨のため運転見合わせに入ったようで、
東京駅のホームは出発待ちの車両と人で混雑していた。

有楽町の空模様も墨を流したように不安定で、時折激しい雨が落ちてきていた。

「DESIGN BUSSAN NIPPON」展
 デザイン物産展ニッポン

2008年8月27日(水)〜9月1日(月)
10:00−20:00
初日19:00・最終日17:00閉場(入場は閉場の30分前まで)
銀座松屋 8階大催場
観覧料:一般 800円 高大生 600円 

主催:日本デザインコミッティー
コミッショナー:ナガオカケンメイ
会場構成:隈研吾
写真:安永ケンタウロス

撮影禁止だったので状況を説明します。

この展覧会、いや物産展はこうなっている。

1メートル角の展示台が47個ある。
その展示台に5つアイテムが展示されている。
47都道府県からナガオカケンメイ氏が
「デザイン」を感じられる新しい物産を探してきたものだ。

5つのアイテムとは

1.伝:その土地らしい伝統工芸
2.伝+DESIGN:伝にデザインを投入した新しい物産
3.食+DESIGN:デザインを投入したその土地の食べ物とかお酒など
4.創+DESIGN:新世代に向け られた新しいその土地の動き
5.本+DESIGN:その土地のタウン誌

会場では

・i-pod touch , iPhoneで  
 無線LANによって配信されている展覧会のガイドを見たり 
 動画や音声で解説をきくことができる。

・1日1つの伝統工芸を職人が実演し、
 1日2回、コミッティのデザイナーとのトークが楽しめる。

・併設のカフェで、
 お茶と共に一部ではあるが展示してある土地の食べ物や飲み物が
 実際に味わえる。

・物産展なので、購入カードを持って出口のカウンターに行くと
 本物を買って帰ることができる。

 

デザイン展としては、デパートの物産展をメタファーにしながらも
非常にユニークで志のあるすばらしい企画である。

会場の入り口で、iPod touch を借りた。
無料貸し出しなので、身分証明が必要だという。
あいにく免許証も保健証も持ち合わせていなかったので 困っていると、
携帯電話の番号を書いてください、と助け舟を出してくれた。
紙に名前と番号を書き終わると、
その場で私の携帯に電話して連絡が取れることを確かめ、貸し出してくれた。

会場は、平日のお昼過ぎというのにかなり盛況だった。
iPod touch片手に、47都道府県をひとつひとつ見て回りはじめる。
展示品に触りたい衝動に駆られてしまうのだが、「だめ」なのでiPod touchで説明をみたり
トラフィックが混んでいて レスポンスがちょっと遅かったりするので、
あらかじめHDDに入れてある動画を再生しながら解説を耳で聞いていると
あっという間に時間がたつ。

しかし、「撮影禁止」に「触ってはいけません」・・・。
展示品はアートじゃなくて実際に購入できる量産品であり、
物産展としてその場で「おっ!いいな!」と思ったら触って、確かめて、買う
という行為までが楽しいんじゃないか、と思うので、ちょっと合点がいきません。
それに多分、見ているだけでは
人も多いしキャプションの小さな文字も読みにくいので、
iPod touchの解説がないとその背景や良さも伝わりきれないとも思った。

今日の実演トークショーは、
福岡の小石原焼「 ロクロによるとびカンナの工程|陶器」だった。
手元が見えないほどの人垣の向こうで、
ナガオカさんと若い陶芸家の軽妙な会話が聞こえてくる。
みんな笑顔だ。

展示してあるアイテムのうち、実際に購入できるものは結構限られていることと
手ごろな値段のものはすでにかなり売り切れていた。

チケットに写真が使用されている
白金」という純米酒の本物を初めて見て、ガツンと来た。
帰ってからどんなお酒かと調べていくうちに、
原研哉氏のデザインであること、
桝一市村酒造という会社、
小布施という街、
台風娘と親しく呼ばれる外国人女性の存在、
と長野県の小さな地域の大きなうねりが見えてきた。
これだけでも大きな収穫だ。


Dscf1852

気になった神奈川県の「濱文様てぬぐい本 」を、
「地元、横浜ジャン!」と自分に突っ込みを入れながらも買ってしまった。
3種類欲しかったのだが、残り1種で在庫は数枚・・・。

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この企画展の300ページにおよぶ図録には、
47都道府県の展示品の写真はもちろんだが、
展示されている5アイテムにもうひとつ
「旅+DESIGN]という項目がr掲載されている。
デザインに興味を持つ人向けに
1県につき11カ所を紹介した1泊2日のトラベル提案だ。
デザイン視点での観光ガイドというのが面白くて、
結局図録もその場で買ってしまった。

これで、当分 日本国内のシミュレーション旅行がリビングで楽しめそうだ。

それにしてもひとつひつのこだわりがすごい。
この展示会、想像を絶する根気と熱意の塊の結果なのだということがわかってくる。

そして「メイド イン ジャパン」の ものづくりの心意気、
「日本の美しさ」を 強烈な説得力で語りかけてくれる。

超お奨めのデザイン企画展である。
期間が短いのが惜しい。

隣のスカンジナビアンスタイル展もすっごい気になったけど、
お仕事が控えているので我慢して退去・・。

 

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2008年8月27日 (水)

太陽の塔

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夏休みに自家用車で旅行した際、名神高速から中国自動車道へ入る吹田ジャンクションで間近に見えた 「太陽の塔」の実物の迫力と存在感の印象が頭から離れない。

1970年の大阪万博は、家族でもの凄い早起きして、名古屋から名神高速を通って高速バスで日帰りで行った。小学校3年生の時である。

高速バスの中から太陽の塔が見えた時の興奮というかワクワクは、鉄腕アトムの世界が現実になったような感じだったというかすかな記憶だ。
どこも2時間待ちなんていう行列も初体験ながら、アメリカ館、ソ連館、カナダ館など外国館の展示は今でも記憶にある。キッコーマンの水中レストランで夕食を食べたなあ。
太陽の塔は結局 中に入ることはできなかったが、そのモニュメントの強烈なインパクトは、岡本太郎という名前とともに私の頭に刻み込まれたのである。


万博記念公園の太陽の塔は1995年に修復工事され、永久保存されることになっているそうだ。

映画「20世紀少年」の公開が迫り、キーとなる「よげんの書」のなかに登場する「太陽の塔 」がこの映画の象徴の一つとしてプロモーションにも使用されることで、ここのところ世間への露出度も高まっていることもあって気になる。本物はもっと凄いはずだったと。

実は原作者の浦沢直樹とは同じ1960 年生まれ。彼は早生まれなので学年は一つ上になるし、「20世紀少年」の主人公のケンジも1969年時点で4年生なので一つ年上だが、「ケンジ世代」とひとくくりにされても仕方ない。「ウルトラマンシリーズをリアルタイムで初代(1966年)から見ている」「月面着陸の生中継(1969年)を夜遅くまで起きてみていた」「大阪万博で月の石を見るために並んだ」ことを自慢する世代を万博世代、というのだそうだ。ど真ん中だ。ケンジが中学校の放送室を占拠して流したのはT-Rexの「20th Century Boyだ。中学校で放送部だった私は昼休みに禁止だったロックやポップスを合法的に流しちまったとか、ローリングストーン、ディプパープル、クイーンを箒のギターで真似したとか・・・。ロックは不良だった。

あああ、なんだか懐かしい。温故知新。

そこで 久々に晴れた昼休みにランチもとらずに会社の近所の「岡本太郎記念館」を訪ねてみた。

岡本太郎記念館開館10周年記念 「太陽の塔−万国博に賭けたもの」展

2008年4月23日(水)〜8月31日(日)
10:00〜18:00
火曜日休館
岡本太郎記念館
東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅より徒歩8分 
都営バス(都01系統) 新橋駅行 渋谷駅行 「南青山七丁目」下車徒歩5分
観覧料 一般 600円 小学生 300円

ギャラリートークもまだあと1回あります。
第三回 8月31日(日)13:00/15:00 (予約不要)
展示解説を交え、「太陽の塔」誕生のドキュメントを深くたどっていきます。

「人類の進歩と調和」
1970年に大阪で開催された日本万国博覧会のテーマだ。
それを具現化するテーマ館であり、岡本太郎最大で傑作の彫刻作品が「太陽の塔」だ。
大阪万博を象徴するモニュメントでもり、誰もが科学による豊かな未来を信じていた日本の高度経済成長時代と科学ではどうにもならない生命のエネルギーとのコントラストをも象徴するモニュメントといっても過言ではないと思う。

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今回の展覧会の目玉は、何といっても新たに資料庫から発見された400枚におよぶスケッチの中から展示されている最初期の数十枚のスケッチだろう。
その生々しい筆跡の力強さからも溢れるエネルギーや意気込みから創造の苦悩までが感じ取れる。 1/50サイズの原型モデルをはじめ岡本太郎自身のことばや当時の「太陽の塔」の全貌を紹介した映像、 そして何より スケッチの数々は「べらぼうなものを作る」と公言した 岡本太郎の思いを体感できる空間になっている。

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頭頂部に黄金に輝く未来の太陽、中央部の現在の太陽、背後にある黒い顔は万博の守り神的「過去の太陽」だ。
それらを模型とマケットでじっくり間近にあらてめて鑑賞できる。
今は遺跡のように 特別公開でしか見ることができない内部「生命の樹」の様子もパネルで見ることができるが 、こうなると、一度やっぱり本物を見てみたいという衝動が沸いてくる。

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記念館は太郎の元アトリエ兼住居であり、ブロックを積んだ壁の上に凸レンズ形の屋根をのせたユニークな名建築はル・コルビュジェの愛弟子だった坂倉準三の設計だ。
ある意味そのストイックで無機質な建築と有機的で鮮やかな色彩の作品群のコントラストはお互いの主張を尊敬しあって、心地よさと緊張感が同居した空間だ。
1996年に没して後、ここは記念館として公開され、かつて多くのアーテイストが集ったリビングや、飛び散った絵の具の跡も生々しい創作活動の現場の雰囲気を今に伝えている。実は通勤途中の路地にあるこの建物の前を、私は毎日通っていたので、岡本太郎氏の生前は、何度かその姿をお見かけしたことがある。身近にありながら、特別な空間であった場所に、あえて展覧会として入るのも不思議な感じだ。

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記念館の入り口には、訪れた人たちの感想が自由に書き込めるスケッチブックが置かれている。 覗いてみると、色鮮やかにダイナミックな太陽の塔がいくつも子供たちによって描かれていた。 岡本太郎氏もあのギョロとした目を細めて微笑みそうな最高のメッセージだと思った。

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まだ夏休みなので、親子連れも多く、庭に子供たちの歓声と鐘の音が響いていた。
都会の中の小さなオアシスである。
ぜひ、一度訪ねて 皆さん エネルギーをもらって元気になりましょう!

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2008年8月22日 (金)

GOOD DESIGN EXPO 2008

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グッドデザインエキスポ 2008

2008年8月22日(金) 18:00-21:00
           8月23日(土) 10:00-21:00
           8月24日(日) 10:00-16:00
東京ビッグサイト 東展示棟5~6ホール
入場料:1,000円

主催:財団法人日本産業デザイン振興会
アートディレクション:永井一史

行ってきました。

昨年、18時の開場に遅れること30分過ぎに会場について、ちょうど待ち列が解消したところだった。今年も審査が延びたりして開場が遅れたりすることもあるだろうからと18時30分頃に会場に着くように行ってみた。
今年は昨年以上に来場者が多いことと、昨年の教訓が生かされていないのか、誘導、整列が不慣れなだけなのか、端で折り返しができるほどの長蛇の列に並ばざるを得なかった。
りんかい線の駅を降りたところから一緒だった某大手メーカーのデザイン部門長やデザイン事務所社長らもまじめに並んでいる。これから折り返す人とすれ違いざまに挨拶しながら進む。
4列に並んでくださ〜〜い、と呼びかけておきながら圧倒的に多い特別招待券受付が3列の上、受付のテンポ、導線がよくないので前に進まない。入場シールの剝離紙を捨てる箱を入り口に用意すべきという昨年の反省、要望、提言も事務局は今年も配慮できなかったのか、聞く耳を持たないのか、あいも変わらず動員や、イベントとしての進化には熱心だが、ホスピタリティーに欠けるのは毎度のことだ。デザイン系の学生さんのアルバイトの場として貴重なのでしょうから、そういうことも教えてあげる人や場であるともっとよくなると思うのだけど。

この会場での大学のブースを見て今度は自分が企画してみたい!とその大学に進学し、そして在校生になって高校生に魅力を語る、という循環が起こるまでになっているんですよと、産学をやったときお世話になった先生から会場で立ち話で聴いたいい話。なるほど、そんな効果があるんだ。なるほどデザインのお祭りだ。


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まずは自社の展示と周囲を確認し、お仕事終了。

それにしても会場は広い。
百花繚乱、玉石混淆、同窓会の様相。
今年は1次審査でかなり同アイテムの中で絞り込んだそうなので、同じようなデザインがずらりと並ぶ、というシーンはなかったのがせめてもの良識。
とても全部は見切れません。

が、普段見ることが出来ないものが一同に会し、手に取り、感じ、デザイナーが誰であるか,
ディレクションをしているのは誰かなどを確かめ、今を知ることが出来る貴重な機会であることは確かだ。そして 年1回いつもここで会う人、久々に会う人など、交流、情報交換の場でもある。

興味深いものはたくさんあれど、会場に入って2時間もすると足が疲れてくる。

審査員の方々の「私が選んだ一品」は、結構、緩いものが多い気が・・・。
真剣に審査していると疲れるんでしょうね、きっと。だからちょっと緩いもの選びたくなるんじゃないかと・・。

でも足を運ぶだけの価値はあると思います。

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新領域では、「デザイン」という枠組みが広義であり、審美性はともかく、考え方、活動を評価してほしいという内容まで含まれてくるので、ユニークさやバリーションは豊かだ。しかし、これをグッドデザインとしてよいのか!? 見る側にも 応募者の意思を汲み取り、デザインという行為を定義する力や、バランス感覚を要求されている気がした。

ちょっと気になったのモノのうちのいくつか

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2008年8月21日 (木)

NOW UPDATING... @ggg

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NOW UPDATING…THA/中村勇吾のインタラクティブデザイン

2008年8月5日(火)~8月28日(木)
11:00〜19:00(土曜日18:00まで)
日曜・祝祭日休館
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(DNP銀座ビル)
入場無料

移動の途中に行ってきました。

デスクトップで体験できてしまうWebデザインの「企画展」がどういうものか、という興味もあって。
展示内容は基本的に今までにリリースされたサイトと、一部に新しい実験的な作品というラインアップ。

1階はすでに公開されているサイトなのだが、縦長の大型ディスプレイで展示されているため、普段見慣れている PC のディスプレイで見ている作品への印象と異なる部分が見える。インタラクティブなアクションのインパクトとともに、1枚の静止画(グラフィック)として完成度の高さ、カッコよさ、というのが再確認できる。

 

この企画展に行ったらとにかく、地下1階を体験してください。

展示してある15の全ての作品を1秒、10秒、1分 という単位でくくって、一つのインスタレーションとして部屋全体で表現しているのだ。

既に公開されている作品も、大画面、複数画面で見ることでこれも新しい印象を受ける。また、実験的な未公開作品3点も ウイットに富んでいて、創作マインドをくすぐってくれる。
一つ一つの作品をじっくり見ていても、全体を感じる仕掛けになっているところがすごい。

これは、ライブなインスタレーション、まさに「時間」に満ちた空間だ。

今、一番 旬で楽しく刺激的なデザインの企画展だと思う。

滞在時間わずか30分未満でも、十分刺激的でした。


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2008年8月 7日 (木)

イサムノグチ庭園美術館

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旅の4日目は、瀬戸大橋を渡り、四国に入った。
目指すはイサムノグチ庭園美術館である。
ここの見学は、火・木・土曜日の10時13時15時からと曜日と時間が決まっており、なおかつ往復はがきで事前に予約をしなければならない。料金は大人2100円でガイドツアーによる約1時間の見学である。興味、関心のない人、ふらりと思い立ったからというヒトにはハードルが高い。観光案内やガイドブックにも載っていないので、知るヒトぞ知る、イサムノグチ詣での聖地のようなところである。

国内でイサム・ノグチの彫刻を見ることができる場所はここ以外には、2002年のグドデザイン大賞を受賞した札幌の郊外にあるモエレ沼公園がある。札幌出張の折に、当時のボスと二人でタクシーを飛ばしてその壮大なスケールを味わった覚えがある。
2005年秋には東京都現代美術館で大規模なイサムノグチ展が開催されたり、その翌年には横浜市美術館でもイサムノグチ展があったので、記憶にあるヒトも少なからずいるだろう。
私はその二つとも行き損ねているのだが。

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ここイサムノグチ庭園美術館は非常にわかりにくく不便な場所に位置する。なぜなら、美術館としての建物ではないからだ。まさにイサムノグチの創作の現場だからである。高松から牟礼の町に入ると石材店が軒を連ねる。石屋さんの続く細い道を抜けると集合場所の建物にたどり着く。虫除け、日よけの麦わら帽子などもも用意されている。30分ほどビデオ鑑賞しているとほどなく出発時間になる。今日の見学者は20人くらい。美術館の人の説明を聞き、後についてきれいに竹箒で掃き清められた道を歩く と美術館にたどりつく。

美術館といっても、イサムノグチ自身が1969年からこの地にアトリエと住居を構え、1988年12月30日にニューヨークで没するまでの20年間、ニューヨークのアトリエと行き来しながら創作活動をした場である。この場所には主に春と秋、季節の良い時期だけ滞在していたそうだ。

まず案内されるのは作業蔵と、作りかけの彫刻、完成した彫刻がイサムノグチの意思で配置された庭である。整理された道具が並べてある蔵や彫刻の周囲を歩いているとふと横からイサム・ノグチが今でも歩いてでてきそうな雰囲気なのである。圧巻は代表作であるエナジーボイドを納めるために愛媛から移築したという展示蔵だ。通り抜ける涼しい風に吹かれながらいつまでもエネルギー溢れる彼の作品に触れていたい気持ちになる。その後、彼が暮らした「母屋」、母屋の奥にある「彫刻庭園」を見学する。母屋の中には入れないが、イサムノグチが暮らした当時の姿のまま保存されている玄関や格子戸からお庭や室内をのぞいて鑑賞する。 解体される予定であった古い日本家屋を移築し、彼自身が暮らしやすいように畳と床の高さを調整するなど改装された居住スペースには、彫刻作品やAKARIが置かれて、高い精神性が伝わってくるようであった。

母屋の裏山にあった段々畑に盛り土をして創作した「彫刻庭園」は.花見や月見をしたプライベートな公園だったそうだ。小山を登ると牟礼の街、瀬戸内の海が見渡せた。娘と二人で水筒からお茶を飲んで一息つく。(飲食は禁止だが、暑いので水分補給は推奨していた)

音楽を演奏するとき、楽譜から音を作り上げる再現芸術ということを意識せざるを得ないことがある。そのときは、作曲家の意識を生き様や時代背景などから推察するアナリーゼをしたりする。アートは再現芸術ではないが、作者が生前、どんな環境で創作活動をしていたのか知ることは、その作品群を鑑賞する際、大きな手がかりになることは確かだ。

そのときその人が何を考え、何を目指していたのか。
そうすることで、今度は自分自身が何をすべきなのか、考えるきかっけにもなる。

美術館手前の山椒山公園にはイサム・ノグチがデザインしたプレイスカラプチャーとシーソーの遊具が2点設置されていた。遊んでいたのは 先ほど一緒に見学していたカップルだったりするのだが、イサムノグチは日常生活の中にアートを持ち込むエレメントとして数多くの遊具も創作している。横浜のこどもの国やモエレ沼公園に行くと、子供達の遊ぶ姿から既成の概念ではない形の面白さに気づかされる。

イサムノグチの作品からはいつも多くのメッセージが発信されていると思う。

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2008年8月 6日 (水)

アートサイト直島

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旅の三日目、ベネッセアートサイト直島を堪能する。

ベネッセアートサイト直島」は、2004年からの直島内でのアート活動の総称である。ベネッセ・コーポレーションが1986年から直島に文化村構想を持ち込んだ。その後、「自然・建築・アートの共生」をコンセプトとしたアート活動展開される。その中でも安藤忠雄氏が初の美術館として設計した「(旧称)直島コンテンポラリーアートミュージアム(1992年)」はこの構想の中心施設となる。また、97年にスタートした「家プロジェクト」は、どこにでもある街並保存という発想ではなく、古民家の保存と再生による歴史観、文明史観へのチャレンジだ。「サイトスペシフィック・ワーク」によって生み出される「直島にしかない作品」群は、ここでその時にしか体験できないインスタレーションであり、我々自身の感情にすべて委ねられてしまうアートだ。
こうした「現代美術と自然と歴史」を基軸とした活動が、村の営みと島の歴史に視線を向けることにもなり、結果的に多くの地域住民を巻き込み、共感を得てきているという。

具体的には、家プロジェクト第1号である「角屋(かどや)(1998年)」を創る際、アーティストの宮島達男は、地域住民参加という手法を取ったという。町民125人を公募して作品を構成する125個のディジタル・カウン ターの点滅速度を、その一人一人にセッティングしてもらったのだ。猛暑の中を歩いてきて、実際にひんやりとした角屋の暗闇に佇むと、カウンターのまばたきからヒトの息づかいが聞こえてくるようで不思議な感覚にとらわれた。
コンテポラリーアートという新しい試みに対 する保守的な町民の反感、抵抗感をワークショップという形から融合させていくことができた好事例だと思う。

2004年、アートサイト直島の活動とは別に、塩田跡に安藤忠雄氏設計による「地中美術館」が完成する。

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今回、午前中にまず本村の観光用駐車場に車を停め、「はいしゃ(大竹伸朗 2006年)」→「南寺(ジェームタレル、安藤忠雄 1999年)」→「角屋(宮島達男 1998年)」→「護王神社(杉本博司 2002年)」→「碁会所(須田悦弘 2006年)」と回る。外観以外は撮影禁止であり、撮影したところですべて体験しないと意味がないので、ここは画像を省く。とにかく暑い。路地に日陰がない。香川、高松からの小学生の団体が小グループに分かれて、どうも同じパターンで行動していたため、どこにいっても入場するのに待たされてしまった。こういうときはパターンをずらせばよいのである。


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ということで早めのランチだ。老舗(!?)のカフェまるやではなく、あえて「あいすなお」へ。元IT企業のサラリーマンだった横浜出身の店主が、築80年の家屋を自力で改装したカフェだ。まだ誰もいない店内で、扇風機に吹かれながら足を伸ばし、小豆島のそうめんと玄米のおにぎりをいただく。食べ終わる頃には店内は満員に・・・。

元気を取り戻して、先ほど満員で入れなかった家プロジェクト第2号の「南寺(1999年)」を再び目指す。一度に16名しか入場、体験できないので時間指定の整理券が配られれているのである。そうとは知らずにやってきたフランス人の団体さんは、コーディネーターのヒトが汗だくで交渉をしていた。この暑さの中で数時間先まで時間を潰すのは確かに大変だ。

「南寺」はジェームズ・タレルの作品のサイズにあわせ、安藤忠雄氏の設計で新たに建てられた建物だ。かつてここにはお寺が実在していたそうで、コンクリート打ちっぱなしがお家芸の安藤氏があえて外壁を周囲の街並みと同じ焼杉板と同じにすることで環境にとけ込ませ、人々の精神的な拠り所であったということを記憶にとどめる役割も担っているようだ。
ジェームズ・タレルの作品「バックサイド・オブ・ザ・ムーン」は、15分間の衝撃的な身体感覚の体験です。言葉では表せませんし、意味がないのでぜひ一度訪問してみてください。その価値はあると確信します。

下の画像は 南寺に隣接する公園にある公衆トイレの建物。南寺と同じ外壁で、その直方体と呼応するかのように円柱型が印象的だった。

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この後、千住博氏のザ・フォールズを見るために「石橋(2006年)」まで歩く。

残念ながら母屋は閉鎖中だったが、直島のために描かれた高さ3m×幅15mの大作を前に、暗い蔵の中で、蝉時雨がいつのまにか滝の音に聞こえるような静かな時間をしばしすごした。

平日に見ることができる家プロジェクトを制覇し、車に戻ってエンジンをかけると、気温計は41度を指していた。

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午後は安藤忠雄建築三昧である。建築そのものがアートでもある地中美術館をゆっくりと鑑賞し、ケーブルカーで往復してオーバルを見た。そして17時からのベネッセハウスミュージアムのギャラリーツアーに参加した。

地中美術館では、クロードモネ室の床材についてや、ジェームスタレル室にタレル自身が来たときのお話などについて、信國大志さんがデザインした白いユニフォームに身を包んだスタッフがわかりやすく質問に答えてくれた。

ベネッセハウスミュージアムのギャラリーツアーの担当は支配人の男性だった。
コンテポラリーアートは作者が意図を説明したりすることはなく、すべて鑑賞者の気持ちや解釈に委ねられることをまずわかりやすく説明し、それぞれのアートの隠された魅力や、美術館に設置後のエピソードなどを紹介してくれた。杉本博司氏の写真作品が直射日光にさらされる屋外のコンクリート打ちっぱなしの壁に、それも実際の瀬戸内海の水平線と一致する高さに展示されていること、ギャラリースペースに入っていくコンクリートの壁の目地に雑草が生えていること(家プロジェクトの碁会所の須田さんが制作したほうの木の彫刻)、吹き抜けスペースに置かれた「天秘」という大福餅のような石の彫刻は、その上に寝転がって空を眺めると気持ちいい、などなど、アーティストのお茶目でユニークなチャレンジ精神までをわかりやすい言葉で語ってくれた。

夕食を済ませたあと、再びベネッセハウスを訪ね、娘と二人で石の彫刻の上に寝そべってしばしマジックアワーの移ろい行く空を眺めた。貸し切りのような美術館でゆっくりととした時間が流れる、何とも贅沢なひとときだった。

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宿泊は 安藤忠雄建築では珍しい木造の宿泊施設 Prak棟(2006年)だ。
部屋にテレビはなく、BoseのWaveMusicSystemだけがある。お気に入りのCDを持参ください、と案内にあったので、モーツアルトの室内楽やピアコンなどを聴きながら寝るまでの時間を過ごした。

直島、それはフェリーに乗ったその瞬間から、時間がゆっくり流れる空間へのいざないだったのです。

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海の駅なおしま

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倉敷から1時間で宇野港に到着。
そこからフェリーで20分。
赤いカボチャが近づく桟橋に見えてくる。
そして巨大な屋根が細い白い柱だけに支えられた様に見えるシャープな建物の中に向かって、フェリーから車を滑り込ませる。そこはSANAA設計で2006年10月にオープンした「海の駅なおしま」だ。もうこれだけでワクワクである。
構造を観察する。白い柱だけで支えられていたと思っていた屋根は、所々の要所に配置された鏡面の壁でも支えられてる。券売所、案内所、カフェなどが入ったガラスボックスの内部も高さ4mの空間がすっきりと明るく見通しがよい。白を基調としながら直線と金属、コンクリート、ガラスで構成されたシャープで斬新な建築は、金沢21世紀美術館でも感じたように機能や行動がきっちり配置されていることだ。この直島に出入りする交通量やこの施設を利用する人々の導線、視線、気持ちに配慮しながらゲートとしての機能をダイナミックかつ繊細な表現で風景に馴染ませてしまっている。見事だ。

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2008年8月 5日 (火)

大原美術館

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旅の第二日目は大津から倉敷に移動。
我が愛車で名神高速道路から中国自動車道、山陽自動車を走るのは初めてである。話には聞いていたが吹田ジャンクションで太陽の塔があんなに間近に見えるとは思わなかった。大阪万博以来の再会を果たして感動ものだった。運転をしながら横目でちらりと見る私よりも、助手席の中一の娘がこのインパクトのあるモニュメントを1コマ納めようと必死で写ルンですを構えていたのが面白かった。機会があれば岡本太郎記念館に連れて行くことにしよう。

倉敷と言えば大原美術館。日本最初の西洋美術中心の個人美術館である。昭和の初めに、倉敷紡績の第二代社長だった大原孫三郎は日記に「余がこの資産を与えられたのは、余の為にあらず、世界の為である」と記しているように、私財を投入して大変多くの公共事業を手がけた。その一つが大原美術館である。大原美術館と言えばエルグレコの受胎告知。これがこの美術館の看板作品であることは疑いの余地はない。しかし、私にはやはりこの美術館の幅を決めたというレオンフレデリクの「万有は死に帰す、されど神の愛は万有をして蘇らしめん」を間近に見たインパクトの方が強烈だった。絵も大きいが、題名も長く、世紀末美術の神秘性を超えた象徴性は一見の価値ありである。

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美観地区の歴史的建造物の中でこのギリシャ神殿風は正直ちょっと違和感がある。この建物の設計は大原氏の奨学金を得て東大を出た建築技師、薬師寺主計算(やくしじかずけ)であり、留学の際、まだ無名だったル・コルビジェを訪問し、彼の重要性を認め日本に紹介した人物だそうだ。

外は暑いので、音声ガイドを借りて館内をゆっくり鑑賞し、分館、工芸東洋館もすべて回る。ただし、 米蔵を改装した工芸東洋館とアイビースクエア内の元工場を改装したクラボウ記念館は冷房がないため、直射日光を遮ることはできるが、蒸し風呂のように暑い・・。大丈夫なのか所蔵品・・。

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「倉敷アイビースクウェア」は、その名の通りアイビー(蔦)に覆われている。倉敷紡績の創業工場跡地をリノベーションした宿泊施設である。工場当時から真夏の暑さを減らすために蔦で覆い、井戸水を循環させる冷房装置もあったそうだ。、環境負荷の少ない冷房方法を実践していたことになる。今では環境問題のお手本のような建築なのである。

美観地区の夜は早い。18時を回るとほとんどの店が閉まり、観光客も姿を消してしまう。
テーマパーク貸し切り状態のなのである。
観光用の川舟が30分おきに定員6名で運行されている。
夕陽が町並みに隠れ、川面が少しは涼しくなる頃に乗ってみた。
年配の船頭さんがゆっくりと舟を漕ぎながら、東京方面からのリタイアされた老夫婦、私たち親子、そして海外在住帰国中の大学生と言う観光客に、やさしく歴史を語ってくれる。
なんともゆったりとした時間が流れ、二日目の旅を終えたのである。

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2008年8月 4日 (月)

旧八幡郵便局

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夏休みを利用して、自家用車で旅に出た。
7時40分、横浜の自宅を中1の次女と二人で出発。
テーマは建築とアートを堪能する。
単に私の行きたい所に行くだけのわがままな計画の決行だ。

次女は関西方面に初の旅行(京都まで行ったことがあるが)をするとうので、日本脳炎の予防接種も受けている。準備万端だ。

東名高速を順調に西に走り、上郷サービスエリアで上郷名物「手作りカレーパン半熟卵入り」なるものをランチに食べる。名神高速八日市ICから一般道を走り、最初の目的地である近江八幡市の市営多賀観光駐車場には、一番暑い時間に到着した。駐車場に車はわずか数台、街を散策する人影もほとんど見かけない。

ここで一番に見学したかったのは電話予約が必要な「ヴォーリズ記念館」である。
月曜休館であることは知っていたが、諸般の事情により日曜出発を月曜に変更したため諦めた。猛暑の中、外観だけをじっくり眺めさせていただいた。
ヴォーリズ建築を最初に意識したのは東京・お茶の水にある大正14年に竣工した「主婦の友社ビル」である。私が知っている「主婦の友社ビル」は1987年に磯崎新氏の設計によってファサードの外形骨格と一部のオーナメントのみが復元されて「お茶の水スクエア」として立替られた現在の姿である。ここに日本初の民間が運営するクラシックの室内楽専門ホールとして「カザルスホール」がオープンした。ホールの独自性(世界初のビオラのための企画「ビオラスペース」を成功させた)と、そのシンプルながら重厚な外観をもつこの建築は私を魅了した。2003年に日本大学がこのお茶の水スクエアとカザルスホールを買収し運営されている。近くにあるアールデコ風な「山の上ホテル(1937年)」が現存するヴォーリズ建築そのものであることを暫くしてから知った。そして6年ほど前、横浜に唯一現存するヴォーリズ建築である「横浜共立学園本校舎(1931年)」の内部に入る機会を得た。「使う人の立場になって設計をする」というヴォーリズ建築の特徴を実感した。その後、北海道への家族旅行の途中で、北見にある「ピアソン記念館(1914年)」を訪ねたり、大阪出張の際は心斎橋の「大丸百貨店(1933年)」をなめ回すように見学したりしてきた。 

ヴォーリズとは、今では誰でも知っている「メンソレータム」の会社を作ったヒトといえば、わかりやすいだろう。熱心なキリスト教徒としての伝道活動とともに社会教育、出版、医療、学校教育などの社会貢献活動を行いながら、それを支えるために建築設計会社や製薬 会社などの企業活動を展開した。建築の設計はアマチュアだったそうだが、アメリカ人建築家の協力を得て海外の 技術を吸収しながら基礎を確立し、住宅を はじめ学校、幼稚園、教会堂、礼拝堂、YMCA、YWCA、病院など1500〜1600件の建築を手がけたと言われる。合理性と簡素さを両立しながらも、日本の風土に馴染んだ親しみやすい様式が多くの人々の共感を呼んでいるのだと思う。2008年は、ヴォーリズが建築設計事務所を開業してからちょうど100年に当たる年なのである。

近江八幡にはヴォーリズ建築が多く現存している。
そのうちの一つ、旧八幡郵便局は現在NPO法人・ヴォーリズ建築保存再生運動「一粒の会」の事務局として、そしてギャラリーとして保存再生活用されながら一般に公開されている。

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1階はほぼ改修が終わっていたが、中庭に出てみるとまだまだ途中であることがわかる様相だ。ギャラリーの店番の方とお話をしながら、2階も見せていただけないかと申し出てみると、こころよく階段の先の扉の鍵を開けてくれた。窓の開いていない2階は、熱気がこもり立っているだけでも汗が滴り落ちるような状況だったが、せっかくのご好意に、資料のパネルやらゆっくりと見せていただいた。それでも床に穴があいていたり、壁が一部崩れたりと、改修はまだまだこれからの様子だ。

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最初の画像は、この2階の奥の扉にあった水晶のドアノブだ。
1階の局長室の扉の紫水晶のドアノブは有名だが、2階のは薄桃色だった。こういうディティールが面白い。

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しばし、1階のサロンで通り抜ける風にあたりながら流れ落ちる汗が収まるのを待ち、朝、自宅で入れた冷たい麦茶を入れた水筒を飲み干した。

このあと、 ヴォーリズ建築第1号である「アンドリュース記念館(旧YMCA会館)(1907年)」の外観を見る。ここは一昨年に再生のための改修工事が行われ、高齢者や障害者などの介護予防拠点施設として蘇っていた。中からは清楚な合唱の声が聞こえてきて、地域住民に親しまれる介護のモデル施設として先導的な役割を既に果たし始めていることが実感できた。

何せ関西は暑いのである。
わしゃわしゃと、クマゼミの合唱も凄い音量で、暑さに輪をかける。
途中、いろいろ道草を食いながらも何とか丹下健三建築のホテルに到着。
夕陽を眺めながら第1日目の旅を終えたのである。

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2008年8月 2日 (土)

8月のデザインイベント

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昨日からグッドデザイン賞の1次審査を通過し、グッドデザインエキスポで紹介されるノミネートデザイン 約1700点が Web上に公開されている。

応募サイドは、これから2次審査までの間に、夏休みなどを挟んで日常業務の傍ら準備におおわらわだ。今年は 応募対象の分類の見直しがあり、「部門」から“人を中心とした分類” 「領域」に変更になったりと、改善、進化という迷走が続く。審査サイドも 短期間にユーザーの価値を実感し、客観的に判断を下すためには合理的な情報を求めている。あげくに、2次審査前までに追加の資料提出を求めるユニットもある。書類から読み取ったコンセプトやプロセスと現物のモノのスタイリングや使い勝手の検証だけじゃないんだから、そんなことあらかじめ想定できたでしょ、と突っ込みたくもなる。でも、応募サイドであるデザイナーは謙虚にわかりやすい資料をプロの可視化でつくってしまうんですがね。まじめですから。

少なくとも グッドデザインエキスポは 今の日本のデザインが一同に会する貴重な機会であることだけは確かだ。

そうそう、日本のデザインが一同に会する機会がもう一つある。ナガオカケンメイ氏がユニークな企画を実現しようとしている「DESUGN BUSSAN NIPPON」展だ。

8月はチェックしておきたいデザイン系のイベントが目白押しだ。
今から計画しておかないと、結局どれも足を運べなかった、ということになりかねない。
自分の備忘録を兼ねて。


キッズデザイン博2008

2008年8月5日(火)~8月10日(土)
10:00〜17:00(土曜日は16:00まで)
TEPIA プラザ(産業記念会館)
入場無料

主催:キッズデザイン協議会

 

NOW UPDATING…THA/中村勇吾のインタラクティブデザイン

2008年8月5日(火)~8月28日(木)
11:00〜19:00(土曜日18:00まで)
日曜・祝祭日休館
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(DNP銀座ビル)
入場無料


グッドデザインエキスポ 2008

2008年8月22日(金) 18:00-21:00
           8月23日(土) 10:00-21:00
           8月24日(日) 10:00-16:00
東京ビッグサイト 東展示棟5~6ホール
入場料:1,000円

主催:財団法人日本産業デザイン振興会
アートディレクション:永井一史

「DESIGN BUSSAN NIPPON」展

2008年8月27日(水)〜9月1日(月)
10:00−20:00
初日19:00・最終日17:00閉場(入場は閉場の30分前まで)
銀座松屋 8階大催場
観覧料:一般 800円 高大生 600円 

主催:日本デザインコミッティー
コミッショナー:ナガオカケンメイ
会場構成:隈研吾
写真:安永ケンタウロス


プロと卵のエコデザイン展2008

2008年8月28日(木)〜9月9日(火)
10:30−19:00
水曜休館、
新宿リビングデザインセンターOZONE3階、オゾンプラザ  163-1062 東
入場無料

主催:社団法人日本インダストリアルデザイナー協会 東日本ブロック環境委員会  

 

 

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2008年7月31日 (木)

鳥の巣

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ニュースで北京オリンピック開会式リハーサルが行われたという映像が頻繁に流れた。
今 ヒット中の映画「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」の監督、スティーブン・スピルバーグが、依頼されていた北京オリンピックの開会式/閉会式のアーティスティック・アドバイザーを中国政府の政治的な対応に不満で2月に辞退することを表明したことを思い出した。開会式の総合演出はカメラマン出身の映画監督、張芸謀(チャン・イーモウ)氏が担当しているという。美しいドラマティックな演出を期待したい。

会場となる「北京国家体育場」はその独特の凝った建築デザインから「鳥の巣」の愛称で呼ばれる。スイスの建築家ユニットヘルツォーク&ド・ムーロンの作品だ。日本では表参道のプラダブティック青山の建築設計で、表層だけではなく内部構成から構造までが一体となったその衝撃的な存在感で一躍有名になった。
彼らの初期の作品は ミニマルアートを代表するドナルド・ジャッドの彫刻作品のように簡素な造形だったという。多くの試行錯誤の上、このようなユニークな表現を実現したその過程は興味深い。プラダブティック青山店の前を日々通る度に周囲の環境の影響を受け、そして周囲への環境に与えながら刻々と異なる表情を見せる姿は秀逸である思う。

さらにそれを遥かにしのぐ規模の巨大な記念碑的施設である“鳥の巣”は、一体周囲、観客、選手達にどのような表情を見せてくれるのだろうか。彼らユニットが鳥の巣を完成させるまでの一部始終を記録した、ドキュメンタリー映画が8月2日から渋谷のユーロスペースで公開される。これは興味深い。建築関係者である身分証明証を見せれば割引になる「建割」なる特別割引(200円引き)があるのも面白い。

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2008年7月29日 (火)

MUJI 新宿

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同じ新宿三丁目駅徒歩1分でも、新宿通りに面した 無印良品 新宿店ではない。
7月26日にオープンした東京ミッドタウン店に続く世界ブランド MUJI の新しい旗艦店である。渋谷から副都心線の急行に乗ってしまえば、わずか5分で新宿三丁目駅だ。ホームにも改札にも目指す新宿ピカデリーの表示案内がまだない。新宿三丁目交差点の交番に掲げてある地図にテプラで付けたばかりの表示を見つけた。「MUJI 新宿」は、靖国通りに面した新宿ピカデリーというシネコンの地下2階から2階までの4層を占めていた。有楽町のように元宝塚劇場をリノベーションしただだっ広くて天井の高い2フロア形式や 東京ミッドタウンのように開放的でショールームのような佇まいとは異なる、新しい空間だった。4層がスキップフロアのようになっているので、界隈を巡るような感覚で変化があって楽しい。店内は大型店舗限定ブランドの衣料品「MUJI LABO」や家具「REAL FURNITURE」をはじめ、「MUJI LEG」という靴下や靴といった足回り商品を集めたコーナーも初登場していた。なんといっても地下の「Cafe&Meal MUJI」はワイングラスのシャンデリアをシンボルに、ナチュラル感を強調した無垢の木だけの内装と家具が非常に落ち着いた雰囲気を醸し出していて、心地よかった。

どちらかと言えば猥雑な街である新宿の中にあって、非常に端正な外観のシネコンとともに、新しいMUJIの発信基地としてシンプルで開放的、近付き難い高級感ではない親しみやすさもある、新しい無印を感じる店舗デザインだ。
狙いである、卒業”した30代以上の無印ファンの呼び戻しに繋がるのか!?
大人になって「高くても良いものがいい」と考えるようになって離れたファンを呼び戻す作戦のようだ。伊勢丹お買い物したついでに30代、40代の男女を立ち寄らせることができるだろうか・・。
ここでしか買えないものも揃えるらしいので、しばし、注目してみよう。

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2008年7月25日 (金)

夏休み恒例企画

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今日は東京都現代美術館で二つの企画展のオープニング、内覧会があった。
せっかくご招待状をいただいておきながら、仕事の都合が付かず間に合わないため諦めた。
この招待状、期間中は入場券としても使用できるので、夏休み中に家族が利用することになるだろう。

MOTは、日本テレビの代表取締役である氏家斉一郎氏が館長だ。東京都から赤字解消のため経営のプロとして送り込まれたのである。
日テレとスタジオジブリの関係は、ナウシカとラピュタのテレビ放映権を日テレが買ったのをきかっけに、その後の作品の制作に日テレが加わったことで、give&takeの強固なものになったようである。このような背景があって、現代美術館としての知名度、集客力をあげるために、夏休みにジブリに関係する企画展が恒例になっている。アニメーションが優れた芸術であり、東京都の産業でもあること、TOKYO発のアニメーションであるジブリの作品を紹介していくことは美術館にとっても意義のあることだとしている。
確かに独自の視点での好企画であり、毎回高い集客力を誇っているようだ。
今年は入場時間予約制なので、ふらりと気軽に行くことができないのだが、炎天下で入場待ちやら、入場してからも列に並んだり、ヒトの頭ばかりでゆっくりと鑑賞できないという事態にはならない。子供連れが多いだろうし、アニメ制作の工程をじっくりと鑑賞し理解できるという意義は大きいのだろう。

同時に開催されるパラレルワールド展にも足を運んでくれると、多くのヒトが多様な表現の可能性に気づいてくれるのだと思う。

高畑・宮崎アニメの秘密がわかる
スタジオジブリ レイアウト展
2008年7月26日(土)〜2008年9月28日(日)
10:00−18:00
入場指定時間:10時/12時/14時/16時の4回 
休館日:月曜日(但し、8/11・8/18・9/15・9/22は開館)
東京都現代美術館(江東区・木場公園内)
観覧料:一般、大学生 1,200円 中高生 900円 小学生 600円 小学生未満無料
入場日時指定の予約制
チケットは全国のローソン店舗内「Loppi」で



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2008年7月22日 (火)

ここはパリ?

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日本で一番フランス人が多い街は?
多分 神楽坂でしょう。
日仏学院があるから。

上の画像は、知るヒトぞ知るフランス書籍専門書店”欧明社・リヴ・ゴーシュ”。
パリの街角 そのままです。
中に入ると、レジ番のヒトもフランス語の新聞を読んでました。

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傍らには ここも知る人ぞ知るフレンチレストラン ラ・ブラッスリーがある。
日本とは思えない雰囲気、ロケーションにファッション誌の撮影が絶えないそうだ。
日本人向けの繊細なフレンチに慣れたヒトにはちょっと大味だがカジュアルでリーズナブル、ネイティブの太鼓判付きだ。その証拠にランチタイムの6割はフランス人だとか。

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ここは フランス政府の公式機関であり、語学学校、文化センターを兼ね備え、様々なイベントがいつも開催されている誰にでもオープンな 情報発信基地だ。

そしてもう一つ興味深いのは、この建築がコルビジェの弟子であった坂倉準三の現存する数少ない現役の建物であること。

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1951年に竣工した部分、二重螺旋構造の塔の中にも自由に入れてその不思議で美しい空間を満喫できます。窓のつまみやら観察したいディティールはたくさんあれど、ワインでいい気分な足取りに、昼間 また改めてくることにしました。

本来なら耐震構造上 問題があって壊すことになるような建物だと思うが、フランス政府がお 金をかけてでも“いい建物だから残す”という結論を出しことは画期的だ。逆にフランス政府の建物だからこそ文化遺産として残しながら活用されているということも、日本人として考えさせられることも大きいと思う。1994年に「みかんぐみ」によってリノベーションされた今も、その新鮮さを失うこと無く、多くのヒトがフランスの文化に触れ、楽しめる場所として活用されていることは素晴らしい。





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2008年7月13日 (日)

iPhone 3G ちょっとだけ体験

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iPhone3G 買いました。

嘘です。

地元のSoftBankショップで触り倒してきただけです。

小さな地元のショップでも発売初日に早朝から並んだ人がいて、整理券を出した分で完売したそうだ。私は発売当日の朝、新横浜のビッグカメラの様子を8時前に覗いたのだが、10時から整理券配布、11時50分に抽選しますので近隣の迷惑になるので並ばないでください、という貼り紙があるだけで、誰もいなかった。

今日はほとんど人がいなかったので、デモ機を触りながら店員さんとゆっくり話ができた。
昨日、王様のブランチで谷原章介が操作している様子をテレビで一緒に見ていた次女は、私が店員と話している横でドンドンGoogle mapで自宅の航空写真を呼び出して、拡大したりして遊んでいた。妻も初めて見るインタラクションと鮮明な画像が印象的だったようだ。私は、早速独自の日本語入力方式を試してみた。

我が家全員auで家族割りで縛られているし、遠くに住む両親も昨年末から始めたCメールにやっと慣れたところだから、SoftBankに乗り換えるのはできない!なんていうのは言い訳にすぎないことがわかった。
結論からすれば、ケータイではないですね。
2年で20万円のローンを組んで今までに無い新しいネット端末を1台買うといった感じでしょうか。

「日本では片手でキー操作できる携帯端末に慣れている」などと下からあがってきた言い訳を鵜呑みにしてトップがのたもうているメーカーはヤバいでしょうね。確かに「ワンセグ」や「おサイフケータイ」、トイレに落としてしまっても5000円で新品に交換してくれるなんていう安心保障などのサービスが当たり前の利用者や、バッテリー、充電器の共有化に励んできたメーカー、キャリアのiPhoneに流れないという見立ては正しいでしょう。

トイレに落としたり、曲げたりしたら新品を買わねばならないし、バッテリーが駄目になったら、外装をいくらカスタマイズしても新品になって戻ってきてしまう感覚は apple user でしか理解できないかもしれない。

携帯電話の契約者数が飽和状態と言われる中、買い替えではなく市場が拡大される、いや新たに開拓されるものすごいことが起こるのだと思う。 ケータイを持っている人がネット環境を活用した新しい体験をしたくてそのためのツールを契約するということなのです。
そこをきちんと認識しないと会話が噛み合わないと思う。

INFORBAR2  利用者の私は買い替えはしません。
しかし、iPod touchの購入を先送りにしてきた理由は  iPohone の日本発売があるからだった。

新しい体験を享受するためには、2年で20万円の投資をすることになる。
現実に家族4人で1万円/月の携帯電話代が倍になることで、家計を圧迫する勇気もいる。
あ、ケータイじゃないね。ケータイはそのままで新しいネット環境をさらに手に入れるためにだ。

さて、どうする!?

明日、会社に行くと多分数人が手にしていそうな予感だ。
先週末、初めて一緒に呑んだ勤め先の技術系の人たちは、驚いたことに私を含めて5人のうち4人までが自宅でMacユーザーだった。(合成化学系の人は 昔とあるソフトを使うしかなかったのでMacユーザーが多いと言っていたが・・。当然今は会社ではWinでないと仕事になりませんが)。iPhone3Gの話題になって、そこでも数人は買いそうな勢いだった。

お店によって店員さんの知識レベルやトーク内容が少し異なっていたのが興味深かったが、今月中に第2ロットが入荷するらしい。予約も建前は受け付けていないが、ほんとうに欲しいなら手に入れることは可能だろう。
鬼が大笑いするが、WWDC2009では、マルチタッチインタフェース技術も大幅に進化するだろうし(MS7との対決しなくてはいけないし)、初期ロットはよくない、なかなか手に入らない、ということを理由にしばらく悩むことにしよう。



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2008年7月 9日 (水)

白いチョコボールの工夫

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ちょっと頭が疲れたので、甘いものを・・・と
会社の売店で目についたのが白いチョコボール。

手に取って開けようとしてみると、
塗り絵をしたくなってしまうようなシンプルでインパクトのある表面とは対象的に微妙なディティールに凝ったパッケージデザイン。

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森永製菓のニュースリリースを読んでみると
「しっかりとしたチョコレート感を出しながらも、気軽に手にとっていただける価格設定とした、20~30歳代の働く女性のための「チョコボール」です。」とあった。

気軽にとってしまったのは40代のおじさんだったので、このパッケージの効果がうすかったのだが、なるほどターゲットに向けた工夫だと合点した。

そう爪の長い女性にこのへこみと、力量が少なくとも開けやすいミシン線の入れ方はユニヴァーサルでもある。そして、意志の弱いおじさんのように、開けたらいつの間にか全部食べちゃうと意味が無いが、少しつまんで、また後で、なんて時にパチッと蓋を閉めておける構造になっている。ビニール袋を開けたり閉めたりでバシャバシャなんて音もしないし。

オフィスの机の上で スマートにちょっと甘いものを摘めるのであった。

発売以来40年の歴史を誇る名菓も郷愁だけじゃなくて、新たな購買層獲得のために大人版を出すなど、進化し続けているんですねえ。

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2008年7月 6日 (日)

コンパクトカメラ

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我が家のコンパクトカメラの歴史。

上は 1989年 パリに1週間旅行に行くために買った初代ビッグミニ。
当時は世界最小、最軽量と画期的に小さく、写りもシャープで、35cmまで接写ができる=素晴らしい性能とデザインを誇った。
接写ができる、とはどういうことかというと機内で座ったまま機内食を撮影しても全体が映るということだ。真のコンパクトカメラの登場だったのだ。
旅先で、気になる風景やモノに出会う度にポケットから取り出して、気軽にスナップを撮る、という体験を大いに満足させてくれた。
当時、勤め先のカメラでなかったので会社には内緒で買った。後で上司にものすごく怒られた。

その後結婚して、子供が生まれて一眼レフを買いなおした。それまでは学生時代に買っPENTAX MXだった。子供の表情や動きを一瞬たりとも逃したくないと、第3世代のミノルタαシリーズ。「フラッシュ内蔵の新世代AF一眼レフカメラ」。売りはグリップを握るとスタンバイし、ファインダ−を覗くとAFが作動するという「ゼロタイムAF」。小さくてすべてオートでコンパクトカメラのような一眼だった。

1995年にやっと欲しいコンパクトカメラが出たので買ったのが 初代 ティアラ。
金属ボディの質感、よく写るレンズ、安くて小型。いろいろ不便もあったけど持っていて楽しい、満足できるカメラだった。

この後 美しい写真を気軽に撮りたくて買ってしまったのがCONTAX T2
1600フィルムをいれて、ストロボ炊かずに絞りあけてぼけ味のきれいな写真を楽しんだ。 

そして時代は デジタルへ。
私の日常使いのカメラは FinePix Z1 FinePix F31fd と続く。

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20年前に世界最小、最軽量だったビッグミニを今手に取ってみると、デジタルカメラの大きさに慣れてしまった身にはかなり大きく感じてしまう。

時間を記録する道具としてのカメラ。その時々の自分のライフスタイルや体験を思い出しながら眺めたり触ったりすると、またいろいろな思いや時代のあり様を考えさせられる。

実はこの夏休みの旅に、CONTAX T2 を連れ出そうと思っている。
フィルムはネオパンにしようか、NATURA にしようか、はたまたVelvia にしようか
ちょっと悩み中。
こういう悩みは楽しい・・。


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2008年6月26日 (木)

撥水

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雨上がりの葉っぱの上にきれいな水玉を見つけた。

撥水現象だ。
表面に極微細な凹凸があって、表面張力が小さいからこのような現象が起こる、
と理屈でわかっていても、それを実際に見てみると美しい。
そして不思議だ。
なぜ美しいのか、これを再現してみたい、
なんていうことがサイエンスやアートの原点だと思う。

よく観察してみると、水玉も完全な球体のものから、半球、変形していたりと様々だ。
もちろん葉っぱによっても違う。
その葉っぱの表面を触ってみると、
油のようにテカテカだから水を弾いているのではなく
ツルツルではないがすべすべ、細かい毛でふわふわなど
手触り感が違うことで、その表面の性質が違うことがわかる。

素材そのものの撥水性だけでなく、
構造による撥性性が美しい水玉を育んでいるのではないかということに気づく。

蓮や芋の葉の水玉現象からナノテクノロジーを応用して超撥水の技術が生まれている。
逆に表面を分子レベルで平らにして水をはじかないようにしたのが親水性。
これで汚れがつきにくい技術開発がされている。

道ばたにもヒントがいっぱいだ。

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2008年6月22日 (日)

無印良品の理由(わけ)

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暮しの中の小さな発見や言葉にならない感覚の声に耳を澄ませてつくった商品の生まれた理由を整理しました。暮らしがあるから、無印良品がある。すべての商品に共通するものづくりの考え方を改めて、この小冊子を通じてお伝えします。

無印良品の理由 (なるほど無印良品)

4月の第1弾に続いて、6月中旬からの無印良品週間に合わせて第2弾が発行された。
第1弾の表紙の写真は「商品」だったが、第2弾は盛夏に相応しく人物を点景で配した地平線と空の写真。この無印らしい「風景写真」と言えば、藤井保氏の「ボリビアのウユニ塩湖」の写真だろう。無印良品のアドを担当する原研哉氏のコンセプトである「EMPTINESS」という方法論をまさに体現している象徴的なグラフィックだ。

どのメーカーの商品も「使いやすさ」を考えている。
それなのに、「無印良品」はとても熱心に商品開発に取り組んでいるという印象を受けてしまう。ウェブサイトでのユーザーとのコミュニティ作り、「なるほど無印良品」というコンテンツと連動したこのような小冊子の発行など、お客様へのアピールとブランド醸成がとてもうまい。愛用者の声だけではなく、要望や不満までを掲載することで納得や共感を得ることに成功している。「無印らしさ」をミニマルな造形だけだと誤解されないために、「使いやすさ」の文脈をきっちりと「なるほど」としてユーザーの伝える行為とそのデザインクオリティの高さこそがブランディングの秘訣なのであろう。


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2008年6月17日 (火)

石黒ワールド

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TAB Talks #10 「石黒猛:形をなさない発明から私的な作品までー触感的実験in東京」

5TANDA SONIC でのイベントに同僚とともに参加してきた。

石黒さんに初めて出会ったのは3年前になる。
IDEO Wayを教えてもらい、さらにそれ以上に石黒さん自身のお人柄、アーティストであり発明家であるそのもの作りの姿勢と行動力に敬服した。
以来、会うたびに 目の前の些末なことに目を奪われがちな日常から、あるべき姿をもう一度気づかせてくれたり、元気をもらえる存在だ。

今日は、そんな石黒さんの作品を 本人自身が解説をしながら次から次へと披露してくれたトークイベントで、来場者全員に驚きと笑顔の広がる幸せな時間が共有できた。

Dscf1270_2  石黒さんと言えば、RCAの卒業作品である「Rice Salt&Pepper」(左画像)が、そして今年、煙突型の加湿器「Chimney」がニューヨーク近代美術館のパーマネントコレクションとして選ばれている
上の画像は、その「Chimney」の発想の原点である「SmoleRing」の連発型プロトタイプを会場に持ち込み、実際に発射した瞬間である。
会場に雲の輪っかが次々と打ち放たれ、歓声と笑顔が広がった。

 


Dscf1290 他にも、無重力空間のように空中に浮遊するボールが会場を漂った。小さなセンサーとファン、バッテリーで8時間浮遊し続けるという作品に、来場者が下から覗き込んだり、手をかざしたり、突いてみたりとその不思議な存在を楽しんだ。








Dscf1280 今日の新作は、ダルメシアンのしっぽにくっついて登場した。
一日でつくったプロトタイプですと謙遜しながらも、犬のご機嫌をセンサーで検知して、3色のLEDの色で表示するという優れものだ。
イベント中、しっぽのLEDの色をチカチカさせながら会場を人懐っこいワンちゃんが行き来するという和んだ雰囲気も 石黒さんならではの演出だと思った。





20時30分スタート、22時30分終了という時間帯、司会進行のキュレーターさんはじめ来場者の半分は海外の人、石黒さん自身が英語と日本語のバイリンガルでトークし、質問もほとんどが英語という、東京らしいトークイベントだった。

我々と一緒にコラボで制作し、昨年の100%Designで展示して大きな反響を呼んだ作品も紹介いただいた。動画がスクリーンに映し出された瞬間、会場から「オ〜〜!」と歓声があがり、さらに外国人の方から「それは商品として売らないのか?」という質問が出たのは私たちもうれしかった。

ここでは紹介しきれないたくさんの作品が丁寧に披露され、石黒ワールドを堪能することができた。彼自身が「今日はタンジブルな作品を紹介します」と言っていたように、形のないもの形を与え、触れることができる、感じることができるように表現する、その肝は ピュアに面白い、美しいと自分で感じたことの本質にいかに迫れるか、ということが今日のメッセージだと感じた。
観客から「デザインとアートのポートフォリオを分けていますが、その違いは何ですか?」という質問に「いい質問ですね。デザインは生活の中に入ってくるもの、家にあってもいいもの、アートはそうでないものt自分の中で区別しています」と答えていたのが印象的だった。

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2008年6月 7日 (土)

PantherからLeopardへ

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別に支障がないからいいや、と先延ばしにしていたが、家族からの要望がありMacOS 10.3.9から10.5.3へアップデートした。(5月29日に安定性、互換性の問題の改善、セキュリティ修正を行なった10.5.3をリリースした)
午前中に近所の量販店で10.5を入手し、午後からいろいろネットで事前研究。

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前日分まではLacieのSilverkeeperでbackupしてあるので、クリーンインストールを午後4時にスタートし、午後7時に以前の動作環境まで移行完了。夕食前に娘たちにログインしてもらって正常に動くことを確認。
お〜〜!とフォントやメール機能、safariの進化など、何の説明もなしに新しい機能をいきなり使いこなしている様子を目の当たりにして、若い世代の柔軟性にあらためて舌を巻く。。
大人はつい何かあったときのリスクを考え慎重なんだなあ、と妻と顔を見合わせる。

実は会社の仕事を家ではしないよう、自制のためにもofficeは導入していなかった。
が、もうExcelやWordなしでは家族が困るのである。
今年に入って発売された Office:mac2008 ファミリー&アカデミーパック がバージョンも価格もシンプルで非常にお買い得なこと。以前の3倍以上の大人気なのだそうだ。というか、MacでExcel Wordを使おうと思うとこれを買うしかない。これを買うと必然的にLoepardにアップグレードせねば使えないのである。
Apple純正のワープロソフト、表計算ソフトが付属していて、個人的には十分なのだが、社会的なコミュニケーションには不十分なのである。
しかし、仕事ではoffice2003なので、最新版となると機能が異なったり操作感が違ったりするのであろう。両方を交互に使うことで、その差を認識でき、新しい気づきもたくさんあるだろうし、家族も自宅で最新版を使うことで、世の中のすべてが新しいバージョンに対応していることは少なく、友人知人学校会社との間で古いバージョンとの互換性に配慮しなくていはいけない、ということを身を以て実感することだろう。
Appleという会社がつくっているMacというパソコンを毎日使っていることで、最初から当たり前にWindowsだけを使っている環境では気がつくことがない、世の中はWindowsとMSがデファクトスタンダードであり、それの意味すること、目的にあった便利さや使いやすさとはどういうことなのか、を考えることができるようになっていると思いたい。

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2008年6月 4日 (水)

津田沼

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昨年の今日も津田沼に来ていた。
その時は、1コマ特別講義をさせていただいた。
その時、インハウスのデザイナーから転職、着任してまもなかった山崎先生が一番前に座っておられたのだが、今日はその先生がメンバーの一人でもある活動の第1回情報デザインフォーラムに参加した。

この活動は「情報デザインの未来を作る」ことを目標に有志によって進められている。
カジュアルながらアクティブに、面白がってやっているので、周囲の興味は大きい。その証拠に、定員40名であったはずが、なんと140名近い来場者で席が埋まった。
今日は有志の活動の顔見せ的な内容で、教育的なアプローチが主だったが、企業サイドの参加者としては、老舗の情報デザイン教育ですらまだ10年という歴史の中で、情報デザインの考え方、今何が起こっていて、どこへ向おうとしているのか、貴重な情報を得ながら一緒に考えていく仲間と出会える貴重な場の提供という意味が大きかったと思う。旧知のメンバーに久々の再会をきかっけに、そこからブログで一方的に知っているという方々をあらためて紹介してもらったり、競合他社のデザイナー、異業種で近所のデザイナーさんらと、デザインだからできるあるべき姿の協力をしていきましょう、という話ができたりと次に繋がる出会いも多かった。

私としては専修大学の上平先生の「普通の人にデザインの必要性を理解させる」と言うアクティビティの事例がとても参考になった。「スパゲッティーカンチレバー」「イマジナリーボール」といったワークショップの事例は面白い。「学生のモチベーションをあげるためですよ」と謙遜されていたが、いやいやメディアリテラシーが低いデザイナー、企業の研究開発者にも有効ですし、情報教育が一番必要なのは実は経営層向けなんじゃないか、なんて皮肉にも思っちゃたりしました。

そして何より、山崎先生が唱える「理論ー手法ー感性」それぞれを繋ぐ「論理的な思考とモノを作る感覚的なことのバランス」というのが、今私にとっても一番大きな課題であり、興味深いのでした。

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丸ビルの顔

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東京駅での乗り換えで、時間があったので丸ビルのトイレを利用した。
トイレの洗面器の表情がなんだか人の顔の様にも見える。

Dscf1149 実は山本秀夫氏デザインによる丸ビルのために開発されたグッドデザイン受賞の商品だ。
「使用者に不自然な行為をさせないこと。そして上質な器具としてしつらえを提供すること」を目指したとある。この開発過程の話を聞いたことがある。まさにトイレのでの行為の観察から始まり、手を洗った後の洗面器周囲に飛び散った飛沫がトイレ空間の質を損ない、美しい空間や振る舞いを持続させない原因だと仮設を立てたと言う。そこから空間の質を育める行為を即すカタチを試行錯誤した結果が、バケツのようなおおきな容器の中で手を洗う行為を完結させることで、周囲への水のたれや、飛沫の水溜まりをなくすことだった。
理にかなった提案と潔さが両立した良質なデザインだと思う。


 

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2008年6月 1日 (日)

MI-TECH横浜祭

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昨日の土砂降りと寒さが嘘のような快晴に恵まれ、心地よい風に吹かれながら緑道伝いに自転車を走らせた。目的地は近所にある武蔵工業大学横浜キャンパスの文化祭で、毎年恒例で訪ねている小池研究室のインフォメーション・グラフィクス展だ。
Dscf1138 このキャンパスは「未来社会の持続可能な発展を目指し「環境」と「情報」をキーワードに総合的にアプローチしています。」という環境情報学部の拠点ということもあり、文化祭の環境に対する行動も徹底的だ。「環境の負荷の少ない学園祭」をスローガンに、屋台の飲食物について無駄なゴミを出さないよう“使用→回収 →洗浄→使用”という循環システムを導入している。地域にも開かれたキャンパスなので、学生だけでなく地元住民など毎年1万人前後が来場するのだが、ゴミの分別の徹底だけでなく、飲食した本人が使った食器を実際に洗うことで、環境に対して意識を持ってもらおうという企画を実践している。これで50円が返金されるので、ここでは当たり前の様に皆が参加している。
Dscf1145 今年は最初の画像の様に、さらに「カーボンオフセット」の考え方を間で導入していた。模擬店など運営で出るCO2を 来場者の募金を植林団体に寄付することで排出量の相殺を行おうという試みだ。こちらは募金ということもあって、呼び集めに苦労していた様子だったが、こういうイベントでCO2削減を身近に意識させ、行動に移すことができる企画を実行している学生達は、社会に出てもきっと小さなことから周囲に働きかけていくことができる人材になっていくんだろうなあと思った。

なぜなら、今 自分の職場では恥ずかしながら、ゴミの分別さえきちんとできないデザイナーも少なからずいるからだ。聞けば、家人に任せっぱなしなのか自宅で分別を意識したこともないと言う。多くは面倒くさい、誰かが後でやってくれるから、という自分本位な理由なのだが。メーカーでモノづくりに携わっていながら環境問題がどこが他人事なのも事実で、少しでも手触り感のある体験をすると、それは少しずつ変化していくのだろうと思っていたので、こういう文化祭に来ると、少しヒントを貰えた気がした。

Dscf1134_2 さてさて、今日の本来の目的は、情報デザイン研究室の3年生が取り組んだ課題を見ることだ。横浜市都筑区の様々な統計データをわかりやすく視覚化した作品(制作までのプロセスをまとめたパネル)について考えたことや、今日までの来場者に指摘されたことを学生さん達が説明をしてくれた。わずか1ヶ月程の演習なので当然まだまだこれからの出来なのだが、この展示会で地域に人やプロなど外の多くの人の指摘を受けて、なんだかとにかくまとめるのに大変だったこの課題の本当の意味に気付き始めている様子がわかって,私も話をしていて楽しくなった。

実は私自身が都筑区の住民なので、彼らよりずっとその統計の数字が意味する背景や行方についてよく知っているのである。区役所の人が「提案よりも、住民にわかりやすく伝えたい」と学生さん達に言っていた、という背景には、住民そのものがこの数字の意味を考え、行動に移していくきっかけにしていかないと、統計が単なる現状分析に終わってしまって、地域の未来を明るいものにしていく生きた数字にならない,と考えているからだろう。

可視化により、単なる統計が未来を考えるための共有化した目標になる、そういうことまで考えることができるようになるいいですね。
AXISでの金の卵展までにどのように進化するか、楽しみです。

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2008年5月24日 (土)

ユニクロエンターテイメント

UNIQLOCKの第3弾がが配信されていた。Tシャツバージョン。
今までの“UNIQLOCK GIRLS”4名に、新しいメンバーが4名加わっている。

で、ダンスをしている場所が今までの東京キリスト教会(槇文彦 設計)だけじゃなくて、新たに多摩美の図書館(伊東豊雄 設計)バージョンがある。
よく観察すると偶数時は多摩美術の図書館で今までのメンバー、奇数時は教会で新しいメンバーという凝りようだ。
う〜〜ん、5秒の間にダンスだけでなく、その空間を著名な建築家による話題の建物内で撮影するこだわり、見る側の今度は何を仕掛けてくれるのだろうという知的欲求にキチンと応えているところが素晴らしい。

そして先週16日からユーザー参加型プログラム「UNIQLO TRY」がスタートした。
ユニクロ商品を実際に着用したユーザーが、着用した実感とアンケート調査結果を動画、音声、音楽などをミックスした新しい表現のプロモーションサイトが公開されている。
第1弾はブラトップ。
「リサーチエンターテイメント」と言うんだそうだ。
大量のアンケート結果を視覚化した、と一言で言ってしまうには、あまりにも次元やクオリティのレベルが高い。
TRYの結果を確かめることはできないけど、吹石一恵の印象的なCMとは全く異なる、Webサイトならでは、というか新しいアピール力を持っているということを証明している。

ユニクロは次の期待に決して裏切ることなく、期待以上のアイデア、表現、クオリティを提供し続けている。

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